音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

現代音楽

現代音楽を聞く その23

12音技法と呼ばれる、調性からの解放を謳った作曲家、シェーンベルク。 彼のせいで音大で余計なことを学ばねばならなかったわけですが(笑)、 無調音楽の開祖でもありますんで、 現代音楽を語る上では避けて通れない人物の一人です。 "Gurrelieder: Part 1"…

現代音楽を聞く その22

無伴奏チェロ組曲、と言えば、J.S.バッハなんですけど、 他の作曲家も無伴奏の組曲を作っています。 ベンジャミン・ブリテン。 イギリスの著名な作曲家の一人ですが、 彼もまた無伴奏チェロ組曲を残しています。 Britten - Cello suite n°2 - Rostropovich l…

現代音楽を聞く その21

フランスの作曲家、アンリ=デュティーユ。 日本でも割と演奏される機会の多い作曲家の一人ですが、 この曲はあまり演奏されてないような気もします。 私が情報を仕入れていないだけという可能性もありますが(笑)。 Dutilleux Sonatine for flute - Pahud …

現代音楽を聞く その20

ハンガリーの作曲家、というとバルトークが最初に浮かびます。 そのバルトークの死後、台頭してきた一人が、 今回紹介するカドシャ・パールです。 彼の作品はそれほど演奏される機会はないようですが、 彼の後期作品の中でも傑作と呼ばれている「ピアノ協奏…

現代音楽を聞く その19

アーヴェト・テルテリャン。アルメニアの作曲家ですね。 彼の音楽との出会いは結構特殊でした。 Avet Terterian, Symphony no. 3 I,Culture Orchestra, Kirill Karabits ちょうど留学を終えて日本へ帰った頃のお話です。 友人に借りたCDを返すため、道を歩い…

現代音楽を聞く その18

エリオット・カーター、アメリカの作曲家です。 私が彼の音楽と出会ったのはかなり遅かったんですよ。 音大を出てしばらく経ってからなので、 ちょうど音楽の仕事をしまくっていた時期ですね。 最初に聞いたのは「交響曲第一番」だったと思います。 Elliott …

現代音楽を聞く その17

ジャチント・シェルシというイタリアの作曲家がいました。 私が彼の名前を知ったのはこれまで同様学生時代だったんですけど、 彼の死後、強烈な事実が発覚するんです。 1940年代以降の彼の作品は「共同作曲」によるもの、 つまりジャチント・シェルシ一人で…

現代音楽を聞く その16

作曲家の池辺晋一郎さんの楽曲で最初に出会ったものは、と聞かれると、 NHKで放送していた「未来少年コナン」のBGMと答えるようにしています。 こうした劇伴を数多く手がけられており、 黒澤明監督の映画作品や大河ドラマの音楽は言うに及ばず、 器楽曲、合…

現代音楽を聞く その15

先日テレビでフランスの現代音楽作曲家であるオリヴィエ・メシアンの、 トゥランガリラ交響曲全曲の演奏会の模様が放送されていました。 個人的にも好きな楽曲ですし、大学でも研究対象だった曲なので、 思い入れはかなり強いんですけど、メシアンの代表曲の…

現代音楽を聞く その14

いまや国民的RPGの代名詞の一つとなったドラゴンクエスト。 その音楽を紡いだのは、こちらも音楽界の巨匠すぎやまこういちさんです。 歌謡曲、CM、映画音楽、ゲームなどなど、 その活躍する分野は枚挙にいとまがないのですが、 純音楽と言われる分野でも名作…

現代音楽を聞く その13

黛敏郎さんといえば、 今も続く音楽番組「題名のない音楽会」の司会であったり、 スポーツ中継で流れる名曲「スポーツ行進曲」の作曲者としても有名です。 スポーツ行進曲/黛敏郎(Sports March : Toshiro Mayuzumi) この行進曲を聞くと、「え?現代音楽…

現代音楽を聞く その12

ルチアーノ・ベリオ。イタリアの作曲家です。 彼の作品は音大時代にも聞いていましたし、 亡くなった2003年まで継続して彼の作品を追っていました。 中でも「セクエンツァ」と呼ばれるソロ器楽曲のシリーズが好きで、 いろいろな楽器をテーマに作曲をされて…

現代音楽を聞く その11

アメリカの作曲家、チャールズ・エドワード・アイヴス。 私自身がアメリカで音楽を勉強していたこともあり、 アメリカ出身の作曲家やパフォーマーの音楽の影響を色濃く受けた、 のかどうかは定かではありませんけど(笑)、 資料などが手に入りやすいことも…

現代音楽を聞く その10

イタリアの作曲家、フランコ・ドナトーニ。 最初に聴いたのは「Duo per Bruno(ブルーノのためのデュオ)」でした。 Franco Donatoni ~ Duo per Bruno (1974 - 1975) 彼の創作期としては中期に当てはまると思うのですが、 私が彼のこの曲を聞いたのはアメリ…

現代音楽を聞く その9

ジョン・ケージというと「4分33秒」という曲が圧倒的に有名ですよね。 スコアにはTACET、つまり「音を出さない」と書かれただけ。 これ、かなり前衛的だとは思うんですけど、 私自身は生でこれを聞いたことが無い人なので、 (「聞く」という表現が正しいか…

現代音楽を聞く その8

西村朗さんといえば、日本を代表する現代音楽作曲家です。 私が敬愛する劇伴作曲家の田中公平さんと東京藝大で同期だった、 ということは意外と知られていないと思いますが、 公平さんの藝大同期の方って結構この分野で活躍されています。 私が音大時代に触…

現代音楽を聞く その7

ポーランドの作曲家、ヴィトルト・ルトスワフスキ。 彼の交響曲を聞いたとき、衝撃を受けたことが懐かしいです。 (まだ物心ついたかついていないかの頃です) なので、その曲「交響曲第二番」を紹介しようと思ったんですが、やめます(笑)。 ここは「ルト…

現代音楽を聞く その6

ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ。 ドイツの現代音楽の作曲家です。よく聞いてます。 ヘンツェというと10曲ある交響曲や歌劇の印象が強いんですけど、 私の志向というかなんというか、室内楽曲にも魅力的なものが多いです。 1959年作のピアノソナタもまさにそ…

現代音楽を聞く その5

生演奏で「広島の犠牲者に捧げる哀歌」を聞いたのはいつだったでしょうか。 クシシュトフ・ペンデレツキはポーランドの現代音楽作曲家です。 彼の作品に触発された人は結構多いと思うのですが、かくいう私もその一人です。 最初に聞いた彼の作品は「怒りの日…

現代音楽を聞く その4

以前、某音楽大学の作曲家有志による演奏会というものがあり、 当時のTwitterでのフォロワーさんも参加されるということもあって、 そちらに参加したことがあります。 現代音楽、というよりも総合芸術といった印象が強かったその演奏会ですが、 純粋に器楽曲…

現代音楽を聞く その3

イアニス・クセナキスの曲って独創性があると思うんですよ。 ルーマニアの現代音楽作曲家であり建築家でもあった彼は、 その緻密さを活かした現代音楽を作り続けました。 そのひとつが「エヴリアリ」というピアノ独奏曲です。 Xenakis evryali 「メタスタシ…

現代音楽を聞く その2

リゲティ・ジェルジュの「ルクス・エテルナ」です。 Ligeti - Lux Aeterna ハンガリーの作曲家ですが、 この曲よりもスタンリー・キューブリック監督の映画で、 リゲティの曲が使われていることの方が有名です。 このルクス・エテルナ、ラテン語で「絶えざる…

現代音楽を聞く その1

イギリスの現代音楽作曲家、ブライアン・ファーニホウ。 学生時代にハマってたことがあるんですけど、 そのきっかけというのが、 バスクラリネット独奏による「時間と運動のための習作 第1番」です。 当時、現代音楽に傾倒していた私は、 古今東西のありとあ…

現代音楽

現代音楽、という名称自体それほど好まないんですけど(笑)。 コンテンポラリーとかかっこいい言い方もあるんですが、 それだと分かりにくいので「現代音楽」で通します。 わたくし、作曲科というところで勉強をしていたこともあって、 現代音楽も多少なり…

リトミカ・オスティナータ

オスティナートという言葉があります。 あるメロディ(フレーズ)を何度も繰り返して演奏することを意味します。 と書くとミニマル・ミュージックを想像する人もいると思いますが、 ミニマル=「短いフレーズでしつこく繰り返す音楽」という意味では、 オステ…