ジャチント・シェルシというイタリアの作曲家がいました。
私が彼の名前を知ったのはこれまで同様学生時代だったんですけど、
彼の死後、強烈な事実が発覚するんです。
1940年代以降の彼の作品は「共同作曲」によるもの、
つまりジャチント・シェルシ一人ではなく、
もうひとり協力者がいたということになります。
その真偽の程は私自身定かではありませんが、
確かに作風はちょっと変化したように感じました。
そんないわくつきの彼ですが、作品のクオリティは大変高いです。
今回は私が最初に出会った彼の作品、ピアノ・ソナタ第3番にしました。
Giacinto Scelsi, Piano Sonata Nr. 3 (Full)
この曲自体は1939年の作品なので、おそらくは彼独自のものであろうと思います。
そこここにロシアの現代音楽の影響も垣間見えますけど、
音の流れに彼独特のものを感じるのは私だけでしょうか。