音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

Dave Brubeck / Time Outtakes 【ジャズのススメ 149】

 

Time Outtakes

Time Outtakes

  • Brubeck Editions
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亡くなって久しいですけど、

デイヴ・ブルーベックの生誕100年を記念して、

昨年発売されたのがこの「TIME OUTTAKES」です。

 

彼のピアノはもちろん好きですし、

名盤とも言われている「TIME OUT」も擦り切れるくらい聞いてます。

大好きなピアニストの一人でもあるわけですけど、

実はこのアルバムは手に取るのをためらってしまったんですよね。

 

こういう企画ものアルバムってあまり当たりではない印象もあるんです。

あくまでも私の偏見による理由なんですけど(笑)

 

ただまあ、ジャズファンならずとも知っている名曲「Take Five」の、

初期テイクが収録されているというのはかなり魅力的。

結局買っちゃいました。

 

「Take Five」といえば5拍子の名曲としてよく知られてますよね。

作曲したのはポール・デズモンド。

彼もまた名サクソフォンプレイヤーでもありました。

色んな人がこの曲をカバーしているわけですけど、

このアルバムのアプローチはかなり独特で面白いです。

私はこういうのも大好きなんです(笑)

 

ジョー・モレロのドラムスがほんとに良いです。

彼の奏でるリズムがきっとこの初期テイクの特徴のひとつなんでしょうけど、

聞いてて心地よくなりました。

 


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Barbra Streisand / I loved You

バーブラ・ストライサンドといえば、

アメリカを代表する歌手であり女優でもある有名な人です。

女優としての顔の方はそれほど詳しくはないんですが、

アルバムに関してはほとんど聞いているくらいに好きなんですよね。

 

タイトルの「I loved you」って意味深なんですけど、

彼女の歌でこのタイトルを検索すると第一に上がってくるのは、

マイアミ・バイス」などで知られる俳優ドン・ジョンソンとデュエットした、

「Till I loved you」がとても有名ですよね。あれもいい歌なんです。

 

が、私が紹介したいのはそっちじゃありません。

ひねくれものですから(笑)

 

Classical Barbra

Classical Barbra

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1976年に発売されたアルバム「クラシカル・バーブラ」。

それまでは出すアルバムが大人気だった彼女ですけど、

このアルバムは、タイトルにもある通り、

クラシック音楽の有名曲をフィーチャーしたアルバムになってます。

これまでと異色なことから、それまでのアルバムほどは売れなかったみたいですね。

 

フォーレシューマンなど、聞いたことのある作曲家の楽曲も良いんですが、

このアルバムのラストに収録されている「I loved you」が私は好きです。

最初に聞いたのは随分前、たぶん学生時代だと思うんですが、

その頃からこの曲ばっかり繰り返し聞いてた記憶があります。

 

作詞作曲は、クラウス・オガーマン。

ジャズを知っている人なら一度は耳にしたことがある人だと思います。

有名ジャズアーティストに楽曲を提供したり一緒に演奏したり、

その界隈ではかなり知られている作曲家であり、

私なんかはどちらかというと映画音楽の方で名前を知った口です。

 

この少し異色なアルバムの中でもかなり特殊な楽曲ではあるんですけど、

それでも魅了されるのは、

やはり彼女の声とその楽曲のクオリティだからなのでしょう。

 

どことなく某教授のような曲だな、とも正直思いましたけど(笑)

でも、大好きです。

 


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お察しの方も多いと思いますけど、

これ、本当は「ジャズのススメ」シリーズで書こうと思ったんですが、

さすがにこれはだめだよなぁ、ということでシリーズから泣く泣くはずしました。

 

「ジャズのススメ」シリーズの続きは次回書きます!

現代音楽を聞く その104

先日、たまたまテレビを見ていたら、

日本の作曲家によるピアノ曲(あるいはピアノ協奏曲)の特集をしていました。

あまり知られていない近現代の日本人作曲家に焦点を当てて、

なかなかおもしろい試みで楽しく見ていた、はずなんですけど。

 

じつは聞きながら寝落ちをしてしまいまして(笑)

 

確か、菅原明朗(すがはらめいろう)さんの「水煙」という曲を演奏しているところまでは覚えてます。

その音がとても心地よくて、そのままテレビを付けたまま寝ていました。

 

「水煙」という楽曲は、白鳳の歌というピアノ組曲の一曲となっています。

その他の楽曲もとても良いんですが、

特に「水煙」という曲はかなり幻想的で、どことなくフランス音楽を思わせます。

彼の30歳ころの作品ということですけど、

若書きという感じは微塵もありません。

ラヴェルドビュッシーの音楽を聞きながら思い出したのは、

たぶん音の粒の感じが少し似ているからかもしれませんけど。

 

https://youtu.be/lXZ_fK0J700

 

出会いと別れ

ぼくがはじめてあのひとのおんがくをきいたのは

「でんせつきょしんいでおん」というあにめだったとおもった

まだようちえんにいってたとき

ぼくはおにいちゃんといっしょにそのあにめをみてた

おはなしはよくわからなかったけど

さいしょのうたはじぶんでうたえるようになった

さいごのうたはむずかしくてよくわからなかった

 

ぼくは小がくせいになった。

テレビでながれてくる音が大すきだった。

うたう人がたくさん出てくるテレビがすきだった。

あの人が作ったうたもながれてた。

ばんぐみのCMちゅうのおんがくもあの人がつくってた。

いろんなおんがくを作るんだなとおもった。

 

ファミリーコンピュータがはつばいされた。

さいしょにあそんだのはベースボールとマリオブラザーズだった。

友だちのいえでもぼくのいえでもたくさんあそんだ。

おそとであそぶこともあったけど、だんだん少なくなってきた。

 

3年後。

1986年。

 

おにいちゃんがゲームを買ってきた。

ぼくは「ボートピアれんぞくさつじんじけん」で遊んでました。

パッケージのイラストが見たことのある感じだった。

ドラゴンボールの作者の人がかいたんだ、とおにいちゃんがおしえてくれた。

ドラゴンボールの人が書いたから「ドラゴンクエスト」っていうんだ、

とその時ぼくは思った。

 

アレフガルドというセカイにゆうしゃがぼうけんに出る。

ラダトームのおしろ。ガライ。マイラ。リムルダールメルキド

いろんな町やどうくつを通って、りゅうおうがいるおしろにたどりつく。

ぼうけんしている時の音楽がさびしい感じがしました。

たたかっている時、どうくつに入っている時は不安な感じがしました。

 

中学生になり、シリーズの3作目が発売された。

母親の目をぬすんで、自分の部屋にあるテレビでずっとプレイしてました。

勇ましいフィールド曲、リズムカルな戦とう曲、

そしてラスボスとの戦いの音楽からフィナーレは本当に感動した。

エンディングの後に出てくるメッセージに、

僕はその時の人生で一番おどろいたと思う。

 

ドラゴンクエストにはこの人の音楽が本当によく合ってると思った。

 

 

 

 

 

私が小学生の頃からずっと今も続いているゲームシリーズ。

そして、伝説巨神イデオンなどのアニメの音楽、

はたまた、歌謡曲やテレビ番組やCMの音楽など数多くの楽曲を作られた、

作曲家すぎやまこういちさんが9月30日にお亡くなりになりました。

生きていて当たり前だと思っている人だったので、

今もまだ実感がわいてこない、というのが正直なところです。

 

このブログでドラクエ11の音楽を酷評したことは記憶に新しいですが、

それはすぎやまさんの作る音楽が大好きだったからにほかなりません。

最も尊敬する作曲家のお一人でした。

過去形で言うことがこんなに辛いとは思いませんでした。

 

 

実を言うと、すぎやまこういちさんの訃報を知ったときから、

このブログに着手していたんですけど、

どう書いて良いのか、ずっと書いては消しを繰り返していたんです。

結果、こういう形になりましたが、動揺は隠しきれてません。

シリーズ最新作のドラクエ12が発表されたのは先日のことです。

どの程度すぎやまさんが関わっているのか、はたまた音楽はどうなるのか。

なんてことを思ってられるほど、まだ心の余裕はできていません。

 

40年以上も本当にすぎやまさんの音楽にはお世話になりっぱなしでした。

個人的に9以降の音楽は琴線に触れるものが少なかったですが、

それでもずっと応援はしておりました。

ゴーストライター説だったり、すぎやまこういち複数人説だったりが、

一部のネット界隈でも話題にのぼっていたそうですけど、

そういうのは実はどうでも良くて、

後少し、もう少しだけ生きていただいて、

作曲家本人の指揮によるコンサートを1回だけ見たかったです。

 

作った音楽をたくさん耳コピして、たくさん分析して、たくさん真似をしました。

これからも残された楽曲たちは生き続けていきます。

たぶんこれからもずっとずっと聞き続けていきます。

 

たくさんの音楽を出会わせていただき、本当にありがとうございました。

 

ワクチン

昨日、10/3(日)に1回目のワクチンを打ってきました。

今日は予備日ということでお休みを頂いております。

 

幸いなことに目立った副反応は無くて、

熱もなく、だるさもなく、普通に過ごせています。

左上腕の注射をしたところが少し痛むくらいですかね。

 

早い段階でワクチンを打ちたいとは思ってました。

SNSでの風説は、信じたい人だけが信じているだけみたいなので、

デマのたぐいは全く気にはしてなかったんですけど、

それでも副反応であるとか、

お医者さんとの面談で気になることはたくさん質問してました。

といっても2つだけですけど(笑)

 

いざ打ってみると、あっけなく終了。

待機時間も何事もなく終わり、そのまま帰路につきました。

現時点で接種から丸一日と半分が過ぎている計算ですが、やはり何もありません。

さっき熱を計ったら、おもいっきり平熱でした。

 

小学生時代からワクチンと呼ばれるものはたいてい打っていたような気がします。

学校の黄色い紙に必要事項を書いて申し込んで、

体育館や講堂などで集団接種をしたのははるか昔のことではありますけど、

久しぶりにそれと同じような気持ちを味わえました。

 

次は三週間後の日曜日です。

 

 

 

 

余談です。

 

以前このブログに書いた、

「自分が正しいと思い始めたら自分を心配しろ」という言葉が、

このワクチンの風説を眺めていて思い起こされました。

正しいことなんて人それぞれ違って当たり前なんですけど、

そうではない人も世の中にはたくさんいるんだなってことが、

このコロナ禍を通じて知ることが出来てよかったかもしれません。

そういう人とはお近づきにはあまりなりたくないですけど(笑)

 

早くコロナ禍が収束しますように。

そして、私の老後の移住計画が無事に遂行できますように。

アニメ「異世界食堂」の音楽・改

 

hw480401.hatenablog.com

 

今から4年ほど前に書いたブログです。

今でもそうなんですけど、アニメは自発的には見てない人です。

今さら感もあるかもしれませんけど、

今回は「異世界食堂」の音楽について改めて語ろうかと思ってます。

 

なんてこと書いてますけど、

実はこれを購入したからなんですよね。

 

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4年前のブログで、

アニメ「異世界食堂」のサントラが発売されていないことを書いたんですけど、

昨日発売になった「異世界食堂Blu-ray BOX」では、

特典として「オリジナルサウンドトラック」がついてくる!!!

 

わが目を疑いました。

サントラ目的でアニメのブルーレイを買ったのは「氷菓」以来です(笑)

いや、もちろんアニメの方も好きではあるんですけど・・・

 

というわけで、慌てて予約して購入いたしました。

 

 

音楽を担当されたのは、つじ林美穂さんとTOMISIROさんです。

以前のブログでも書いたんですけど、

TOMISIROさんのことは前から存じ上げておりました。

どういう経緯で知ったのかは未だに判然とはしないんですけど(笑)

そしてつじ林美穂さんのお名前はこのアニメではじめて知りました。

SNSも実名でされているようで、今は体調を崩されているみたいですね。

お大事になさってください。

 


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公式であがっているこちらの動画で、

今回の異世界食堂のサントラの試聴ができるみたいなので、

少し聞いてみたい方はぜひ。

 

 

というわけで、今まさにサントラを聞きながらブログを書いています。

とても良いです。

前半につじ林さんの楽曲、そして後半にTOMISIROさんの楽曲という構成になってます。

 

まだざっと全体を聞いただけなので細かい感想はアレなんですけど、

小編成な楽曲が割と多めな印象です。

つじ林さんの楽曲はエスプリのきいた、とても和める音楽が多いですね。

もちろん、それと正対する楽曲も多くあるんですけど。

メインテーマである「ねこやのテーマ」はやはり聞いてて癒やされますし、

ところどころで聞いたことのあるフレーズが登場して、

手を変え品を変え現れるその旋律に心躍ることしばしばでした。

個性という意味でいうともう一歩という気がしなくもないですけど、

まだまだお若いみたいですし、それはそれ、これはこれということで・・・

個人的にファゴットという低音の木管楽器が好きなので、

メインテーマなどいろんなところでソロとして聞けたのは嬉しかったですね。

 

TOMISIROさんの音楽は、安定な印象を受けました。

つじ林さんの音楽が不安定というわけでは決してなくて、

むしろどちらも完成度の高いBGMを作られているわけですけども。

壮大なものから可愛らしいもの、あるいは怖いものと、

その音色は千変万化して、とてもきらびやかな感じを受けました。

「旅立ち」という曲は、とあるシーンで効果的に使われていた楽曲ですが、

生楽器ではない音色だからこそまかなえる音楽というのは確かにあると思います。

小編成中心で角の少ない丸みのある音色が多い辻林さんとは対照的です。

もちろん、TOMISIROさんもそうした音楽を作られてますので、

一概に対照的って書くのもどうかな、とは思いますけどね。

 

 

もちろん音楽単体としても完成度は高いものでなければいけないですし、

なによりもアニメに寄り添い、あるいは鼓舞するものでなければならないわけで、

初めて劇伴をされたつじ林さんもかなりのプレッシャーだったかもしれませんし、

実はそれほど重圧を感じていないかもしれませんが(笑)、

なんにせよ、あのメインテーマは私の心を鷲掴みにしてくれました。

ありがとうございました。

 

 

なんだか、少し幼稚な感想文になってしまいましたけど、

それもまたよし、でしょうかね。

さてと、一話から見返しますか!

 

 

 

9月18日

 

hw480401.hatenablog.com

 

あれから1年たちました。

 

なんだか、まだどこかで生きていて、

一日のほんの一瞬だけ、私のことを考えたり考えなかったりしてくれて、

厳しくも優しい言葉をかけてくれるんじゃないか、

なんてことを頭の中で考えたりしてます。

 

去年は、ブログを書きながら大泣きでした。

今年は、穏やかです。

胸の奥がザワリとすることもあるんですけど、今のところは。

 

天候の良い三連休の中日なので、本当なら神戸に帰省した上で、

恩師に感謝の言葉をかけていきたいところではありましたが、

こういう世の中ということなので、

今日は自宅で恩師のことを思いつつ、ゆったりと過ごしたいと思います。