音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

劇場版「SHIROBAKO」をみてきた

今年の2月29日に公開が開始された、

劇場版「SHIROBAKO」をようやく昨日観に行ってきました。

 

本当なら3月中に行く予定だったんですけど、

まだ大丈夫、と言っている間に緊急事態宣言が出され、

映画館は軒並み営業停止となり、やきもきしておりました。

どうやら昨日が公開最終日ということだったみたいで、

ギリギリセーフというところだったようです。

 

よかったよかった。

 

hw480401.hatenablog.com

 

 

アニメ「SHIROBAKO」は2014年の冬アニメとして10月に放送開始。

翌3月まで2クール続いた、人気のある番組です。

といっても知らない人も多いと思いますので、

過去ブログのリンクを上に貼っておきました。

 

テレビアニメで「アニメーション業界」を描くという、

何とも斬新な印象のある作品ですけど、内容は大変意義深いものでした。

エンターテインメントとして楽しめるのはもちろん、

業界の裏事情(それがフィクションであったとしても)をのぞき見できるのは、

何ともうれしい限りでした。

 

このブログで何度も言及していますが、

私自身はそれほど熱心にアニメを鑑賞する習慣がない人間です。

2年に1本くらいのペースでハマるものに出会うことはありますが、

だいたいが知り合いやアニメ好きの友人からのお勧めということが多く、

自ら能動的にアニメを見る、というのはほとんどしません。

 

ただ、およそ6年前にこのアニメの存在を知り、

見始めて、そりゃもう大ハマりです(笑)。

Blu-ray全巻買いましたし、何度も見てます。

 

テレビアニメがとてもきれいに終わったので、

続編が映画で製作されると聞いたときは嬉しくて小躍りしたものでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、ここからは恒例の感想タイムです。

ネタバレ全開で感想を垂れ流します。

 

映画を見ていない人、ネタバレ耐性が低い人、

あるいは映画は見たけど、きれいな感想を持ったままでいたい人など、

人様の感想なんぞ見たくねーよ、という人は、

ここから先は見ないほうが賢明です。

 

 

 

 

 

 

 

本当です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレビアニメできれいに完結した「SHIROBAKO」ですが、

劇場版はそれから4年後の武蔵野アニメーションが描かれています。

監督はテレビアニメ版に引き続き水島努監督がつとめています。

 

水島監督といえば、Twitterなどでいろいろと言われてるみたいですね。

左向きな人だとか、反体制派だとか言われていて、

擁護している方も多いですが、拒否反応を示す人も結構いらっしゃたようで、

「水島監督の作品は今後見ません」なんてことを、

わざわざ本人のアカウントに対して宣言する奇特な方もいたみたいです。

 

私自身は「作品と製作者の思想は別物」だと思っています。

 

極端な話をすると、

覚せい剤を打ちながら一所懸命に作ったものでも、

やや危険な思想家が前向きに作ったものでも、

正規の手順を経て作られたものでも、

それらの作品群には、同等の価値を有していると思っています。

要するに「結果がすべて」ってことですね。

その人の主義主張が作品に反映されているのならばともかく、

(そういうものも実は多く見受けられるわけですけど・・・)

エンターテインメントとして公開されているもので、

自分自身と趣味嗜好が合致するものであれば平然と受け入れます。

自分と違う価値観を有しているからこそ、その人の作品を楽しめると思えるんです。

もちろん同じ価値観であれば言うことなしではありますけど(笑)

 

右寄りの人が作った音楽だから「聴きたくない」という人もいますし、

左寄りの人が作ったアニメだから「見たくない」という人もいます。

それはまあ個人の自由なので、ほんとどうでもいいことなんですけど、

それを本人のSNSに直接暴言という形で投げ放つというのはどうなんだろうなぁと。

そういう暇があるなら、その時間を別の好きなものへの時間に充てるほうが、

人生何倍も楽しいと思うんですけどねぇ・・・

 

 

おっと、話がそれてしまいました。

映画の感想でしたね。

 

 

武蔵野アニメーション(ムサニ)の4年後を描いた作品です。

活気に満ちて終わりを迎えたテレビアニメから一変、

ムサニは元請けから下請けになっています。

それは、あるアニメの制作中止に端を発します。

そして、起死回生の作品を制作することになる、というお話です。

 

テレビアニメの焼き直し、という感も確かにありましたが、

やはり2時間の映画でこれをやるのは少し無理があったのかもしれないですね。

いや、むしろテレビアニメの続編をやろうと思ってたけど、

劇場版という形での製作が決まってしまったのかもしれませんが。

そのあたりは邪推してもしかたないので、このくらいにしておきます。

 

お話としてはテレビアニメ版と同じく「再生」の物語、という感じですかね。

ムサニの名物社長の丸川さんは社長を退いて食堂を切り盛りしてますし、

(映画ではここぞというところで助言していて、存在感抜群でしたが)

当時いたスタッフのほとんどがほかのスタジオへ異動したり、

やる気がなくなって家でふてくされていたり、といった具合で、

そのあたりの顛末が丹念に描かれます。

 

テレビアニメで2クールかけてじっくりやったことを、

劇場版では2時間という時間制約の中で描かなければなりません。

なので、どうしても内容が駆け足気味になり、

それぞれの登場人物にスポットがあまり当たらない結果になり、

「いいお話だったけど、焼き直し感も少しあるよなぁ」

という感想となってしまったのは、いたしかたないのかなと思います。

 

とまあ、こんな感想ばっかり書いてますけど、

劇場版、とても面白いんですよ。

笑いましたし、泣きましたし。

 

ミュージカルシーンは楽曲も素晴らしかったですし、

なにより、浜口史郎さんの紡ぐ音楽がすごくよかったんです。

劇場版のサントラ、欲しいです。

テレビアニメ版のサントラはBlu-rayの特典でしか聴けないという・・

 

あと、5年ぶりの続編ということもあって、

キャストは全く変わってなかったんですけど、

少し声が違っている人がいて、ああこれも5年というブランクかな、

なんてことを映画館で思ったりしました。

 

あと、居酒屋のシーンが出てきて、

普通にビールを飲みながら談笑しているのをみて、

「ああ、今すぐマスクとりたい!!」って無性に思ったことも追記しときます(笑)

早くこういう日常が戻ってくれることを願ってます。

 

 

テレビアニメ版をオマージュして、変化球な印象もあった劇場版。

ちゃんとテレビアニメを見ている人はもちろん楽しめます。

テレビアニメ版を見ていない人も、序盤に説明動画みたいなのがあるので、

それである程度は内容を理解できるとは思いますが、

やはりここは、テレビアニメ全24話を見た後に鑑賞されることをお勧めします。

 

って、もう上映終わってますけど(笑)

Blu-rayやDVDが出ると思うので、そちらで堪能してくださいませ。

 

 

 

あと、コロナ禍での映画館ですが、やはり少し怖かったです。

新宿の映画館で見たんですけど、前後左右に人がいないとはいえ満席でしたから。

居酒屋のシーンでマスク外したい欲が出ましたけど、そこは自重しました(笑)

 

あと、スマホの電源を切らない人が大多数いましたね。

映画が終わってすぐにスマホを見てる人が大半でしたし、

普通にコンビニなどで買ってきたペットボトルのドリンクを、

普通に持ち込んでいる人がいました。

私はちゃんと映画館の売店でコーラ(Lサイズ)買いました(笑)

マナーってこういうところでも出てしまうものなんですね。

バカが多いと本当に困りもんです。

 

 

というわけで、長々と感想を垂れ流してしまいましたが、以上となります。

もう続編はなさそうですが、劇場版のBlu-rayを購入して売り上げに貢献します。

いい映画を作っていただき、本当にありがとうございました!