音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

火10ドラマ「重版出来!」のことを語りたい (ネタバレ無し)

6月14日に最終回を迎えたドラマ「重版出来!」。
久々に毎週待ち遠しいドラマが出てきたことに嬉しくなりました。
残念ながら、裏で放送していた「僕のヤバイ妻」のほうが視聴率が良かったようですけども。

最初にこの話題を語るのもどうかと思うんですけど、通過儀礼的なものだと思うのでちゃんと語ります。

確かにテレビ放送の人気度という点で言うと視聴率が最も分かりやすいものです。
これによってテレビを見る側も作る側にも指標のようなものとなるからです。
それは十二分にわかるんですけど、
それでもこの視聴率至上主義というのがどうにも納得がいかないんですよ。

今朝のネットニュースでも「ドラマ重版出来、期待はずれ」という見出しで、
最終回の視聴率が僅差で裏のドラマに負けたことを煽っていました。
主人公の配役のこととか、いろいろと放送前にゴタゴタしたことは風のうわさで聴いてましたが、
それでも主役・黒沢心役の黒木華さんが体当たりで演じられてましたし、
脇を固める俳優の豪華さだったり、イケメン俳優も随所に配されてたり、
いや、そもそもこの原作漫画をちょっとだけ読んでいた私としては、
あの王道ともいえるストーリーを3ヶ月、1クールの間とても楽しんだんです。

まあ、何を言っても結果が全てだと思うのでこれ以上のことは言いませんけど。
それでも今期で最も優れたドラマの一つである、と私は声を大にして言いたい!!
(裏の僕ヤバを見ていないので、ひとりよがりな意見であることはわかってます)

結局今期で見てたドラマは「真田丸」と「とっとてれび」とこの重版出来だけでした。
まあこの2つは現時点でまだ最終回を迎えていない、現在進行形のドラマですけどw


ここ最近テレビゲームをほとんどプレイしていません。
ちょこちょこと軽めのものはやってますけど、がっつりRPGとか全くやってません。
今の段階ではちょっとゲームから離れていたいと思ってるんですね。
これまで大好きだ、と思っていたものに対して
「この感情が本当に自分の心から発現しているものなのか」という風に考えるようになってしまったので、
Twitterなんかでもそういう話題は極力避けてますし、そもそもTwitterをあまり見てないんですよ・・・

そういう状態が続いてたんですけど、
今回のドラマ「重版出来!」のタグは毎週放送終了後にチェックするようになりました。
そういえば、真田丸もとっとてれびもそういうことしてます。
タグを追いかけながら、ああわかると共感したり、批判めいたことを書いてる人に怒ったり、
ある意味不健康な使い方をしているのは自覚しているんですけど(笑)


これだけこのドラマにハマってしまったのは何でなんだろ、と自己分析してみました。


このドラマを見ようと思ったキッカケの一つが、
今作の脚本を手がけられている野木亜紀子さんの存在です。
野木さんのことは、映画「図書館戦争」でそのお名前を知ったと思うんですけど、
最近公開された映画「アイアムアヒーロー」やドラマ「掟上今日子の備忘録」なども担当されていますね。
端的に言うと、野木さんの脚本が好きなんですよね。
そんな野木さんがこの重版出来!のドラマの脚本を手がけられると聞いて、
「ああ、野木さんなら面白いドラマになる」と思ったんですよ。
前述のいわゆる「原作もの」の映像化で定評のある野木さんのことだから、
きっと漫画のエッセンスをもっと濃厚なテイストに仕上げてくれるだろう、と。

自分でも何言ってるのかわからなくなってきましたが・・・

ドラマ放映前や放映後に、野木さんのTwitterのつぶやく様子を見たりしたんですけど、
漫画の原作者である松田奈緒子さんと野木さんの良好な関係をちょくちょく見てたんですよ。
(そんなに絡んで無かったとは思いますがw)
ああ、原作リスペクトなんだなぁ、いいなぁこういうの、とTwitterでニヤニヤしてたことを思い出しました(笑)
漫画の実写化、というとあまりいい顔をしない人が結構多いと思うんですが、
漫画原作者とドラマ版の脚本家がこうして良好なのを見ると、このドラマはそういうのとは無縁なんだろうな、と思ったんですよ。これも根拠の無い理屈かもしれませんけど。
確かにドラマ版は登場人物のアクの強さが少し和らいだ印象はありましたけど、
全10話の中でよくあれだけの登場人物それぞれにスポットを当てていくなぁ、と。

そして、ドラマの後半は毎回泣いてたような気がします。
最終回にスポットを当てると、
小日向文世さんが演じられた三蔵山龍という超ベテラン漫画家の言葉に涙腺が崩壊させられました。
永山絢斗さん演じる中田伯という新人マンガ家さんの成長とか、
週刊バイブスの和田編集長とか五百旗頭さんとか安井さんとか、
魅力的なキャラクターがたくさん登場、しかも演じられている俳優さんがとても豪華で。
豪華な俳優が出ているから面白い、っていうわけじゃないことはわかるんですが、
やっぱり安心感が違います。どっぷりドラマの世界にハマらせてくれます。


あと、このドラマを見始めたキッカケが、夜中にやっていたドラマの番宣番組でした。
重版出来!の番宣で、俳優さんのインタビューとかドラマ制作の裏側とかを紹介してたんです。
週刊バイブスを発行している大手出版社・興都館が舞台なんですけど、
そのバイブスの編集部のセットのこだわりとか見てると、
ボーっと番宣番組を見ながら、なぜかワクワクしたんです。
制作陣、たぶんプロデューサーもしくは演出の方だと思うんですが、
相当なこだわりを持ってこのドラマを作ってるんだな、という熱意を感じたんですよ。
そんなことをいうと、これまでのありとあらゆるドラマもこうした熱意はもちろんあるんでしょうけど(笑)
作りてのこだわり、というか熱意って、空回りすることもあるかもしれないですが、
確実にその熱意が届いてる人もいるわけです。かくいう私もその一人ですから。
ちゃんと届いてますよ~!と声を大にして言いたいです。


昨日、最終回を迎えました。やっぱり泣いてました。良いドラマでした。
そして、あれだけ綺麗に最終回を迎えたので、続編についてはそれほど熱望はしてないです。
またあのバイブス編集部の面々や漫画家さんたちに会いたい気持ちもあるのは事実ですが、
続編となるとスタッフが変わったり、大人の事情で同じ人物を違う俳優さんが演じられたり、
といったことがままあるので、それだったら今のままの記憶を記録としてとどめておきたい気持ちもあります。

ともあれ、スタッフ、キャストの皆様、お疲れ様でした。
とても良いドラマを見ることが出来てこの4月~6月の火曜日が毎週待ち遠しかったです。
たくさんの感動を本当にありがとうございました。