音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

ファミコン音楽フェス NESBAND@宇都宮

NESBANDのことはここでも何度か書かせて頂いてます。

ファミコン実機と鍵盤等を使用して奏でられるファミコンの音色。

その音色と超絶技巧を駆使してファミコンゲーム音楽を演奏するバンドです。

近年ではバンドオリジナルの曲である「コネクト」なども発表し活動の場を広げています。


私は結構前から追っかけをしているのですが、

今回の宇都宮はぎりぎりまで迷ってました。

スケジュールの調整がつかなかったので前売りも買えませんでしたし。

結局公演の前の週にとりあえずチケット買っとこうと思って購入しました。


で、当日です。スケジュールを調整し行けることになりました。

行く時は安く済ませようと思い、船橋から東武線に乗って、

鈍行でゆっくりゆっくり宇都宮を目指しました。

柏を経由して春日部で乗り換え。そこから東武動物公園を経由し南栗橋へ。

そこから栃木県を目指します。最初の目的地は新栃木。

さらにそこで宇都宮線に乗り換えて宇都宮へ・・・


と思ったわけなんですが。


今月初旬の大雨の影響で宇都宮線が断線してたんです。

バンドメンバーの方も当日にそのことをツイートされてました。

(私は後からそれを知ったんですがw)

でも、その不通の区間代行バスが走っていると聞いていたので、

えい、ままよ、とそのまま乗り続けました。

本数が少ないことが災いし、結局4時間以上をかけて宇都宮へ到着。

ゆっくりしようと思ったんですけど、結局駅前で持ち帰りの餃子を購入しただけでした。



そしてそのまま徒歩で会場である宇都宮市文化会館を目指したのです。

25分以上歩きました(笑)


というわけでようやく本題です。

NESBANDとしては初めての宇都宮公演。

行って参りました!!




ファミコン音楽FES' NESBAND @ 宇都宮

2015年9月22日(火・祝)

18:30開場 19:00開演

宇都宮市文化会館小ホール





(曲目)

オープニング スーパーマリオブラザーズメドレー


第一部 NESBAND

・コネクト

・国本剛章(ハドソン)メドレー

・MOTHERメドレー

スーパーマリオブラザーズ3メドレー(改訂版)

ドラゴンクエスト2メドレー (音色改訂版)


休憩


第二部 フルート、ギターを交えての演奏


・ピアノとフルートによるドラゴンクエストメドレー(3,5,6,7より)

・フルートとピアノ、ピアノ連弾によるドラゴンクエスト4メドレー

・3ch、4chとギターによるFF3バトルメドレー

・拝啓ギルガメッシュ

・フルート、ギターによる悠久の風~メインテーマ(ちょこっとプレリュードも)


NESBAND ロックマン2メドレー



アンコールあり



会場となった宇都宮市文化会館

宇都宮から歩いて行けると思ったんですけど結構距離あって泣きそうでした(笑)

でもまあ、開場時間よりも前に到着。するとたくさんのお客様でロビーがごった返してました。

よく見るとロビーに一人も案内の人が立っていないことに気づきました。

列は蛇行していてまとまりの無い感じ。うーん、これはちょっと気になりました。

ちゃんと列を形成する係みたいな人がいた方が良かったかも知れませんね。


と初っぱなからいきなりの苦言ですいません。


ともあれ予定通りに開場。私は割と後方で並んで入場。

NESBANDを聴くときはなるべく前の方でと決めていたので最前列へ。

かなり後ろで並んだはずなんですけど、この段階でも結構な空席がありました。


そして予定より数分遅れて緞帳が上がるとそこにいたのは、

フルートを持った女性とギターを持ったイケメン。

この二人が今夜の公演のゲストである、

フルート奏者の坂本朝菜さんとギター奏者の石川光大さんです。

そしていきなり演奏されたのが、スーパーマリオブラザーズの地上BGMでした。

すると演奏中に後方から笑い声が。

と、そこにいたのはマリオとルイージ(笑)。

客席の後方から出現し、そのまま舞台へと近づいてきました。

座席前寄りにあるやや広めの通路でアトラクションが始まります。

火の玉に見立てたボールを投げたり投げ返したり。

マリオが持っていた甲羅をルイージにぶつけたり。

そして演奏もこのタイミングで地上BGMから水中BGMへと変わりました。

するといがみ合っていた二人がワルツのリズムに合わせて踊り始めます。

この踊りがまあ完成度の低い踊りで・・・(笑)

そのまま二人はステージへと上がります。

BGMも無敵のBGM、地上BGMと続き、そしてそのままステージクリア。

オープニングにふさわしいとてもさわやかなアレンジでした。


そしてゲストのお二人は舞台袖へ移動し、代わって入ってきたのは、

本日の主役でもあるNESBANDの4人です。

1ch:ヒトミch、2ch:マツケんさん、3ch:サキヤマさん、4ch:ホソタケさん(ヒ・ダリ

の男性3名、女性1名で構成されています。

用意された席に右から1ch、2chと順番に座って最初に演奏されたのは、

先述のバンドオリジナル曲である「コネクト」でした。

この曲好きなんですよね。音色が哀愁漂っているっていうのもあるんですけど、

メロディラインがどストライクなんですよ。


ここでいつものメンバー紹介。だったかな(笑)。たぶんそうです。


続いて演奏されたのは「ハドソンメドレー」。

というよりも作曲家・国本剛章さんのゲーム楽曲のメドレーです。

チャレンジャー、忍者ハットリくんスターソルジャーといった定番曲から、

ミッキーマウスや新人類といったあまり知られていない曲まで、

国本さんの担当された楽曲をそつなく演奏していきます。

特にヘクター'87はいつ見てもみんなが大変そうに演奏してます。

楽曲はとってもかっこいいんですけどね。


続いて「MOTHERメドレー」です。

出だし(アタック)の音量を瞬間的にあげて一気に戻すというバンド特有の技術を駆使して演奏されるタイトル曲。

そして曲は家の曲になってそのままポリアンナへとつながっていきます。

工場や戦闘などの音楽が続いていくんですが、

スノーマンや工場の時に使われている「手動ディレイ」が絶品でしたよね。

エンドロールの曲は感動なしには聴けませんでした。


次に演奏されたのは「スーパーマリオブラザーズ3メドレー」。

ここでマツケん先生が意味深なことを演奏前に仰います。

「とあるアイテムにスポットを当てて、さらにそのアイテムが共通するとあるゲームの世界へと行ってまた戻ってくる」という説明でした。聞く人が聞くと「ああ、そういうことか」と思うんですけど、知らない人が聞いてもわかりませんよね。

ネタばらしすると、とあるアイテムとは「ふえ」、とあるゲームとは「ゼルダの伝説」のことです。

マリオ3ワープアイテムである「ふえ」のメロディが、

ゼルダのそれと共通していることに着目したわけです。

なので、普段ならふえのメロディの後もそのままマリオ3のみのメドレーとなるところなのですが、

今回はメロディが奏でられた瞬間、演奏がゼルダの地上BGMになりました。

照明もそれに合わせるように緑色へと変化します。

そのままゼルダの世界が続き「ダンジョン」→「ダンジョンクリア」と演奏された後、

再びふえの音色が聞こえてきて、マリオ3の世界が戻ってきました。

そのまま飛行船のメロディ、中ボス撃破、城内、クッパ撃破という流れは前回と同じでしたね。

最後は流麗なEDが流れてマリオ3メドレーは終わります。


面白い試みですよね。同じメロディに着目して違うゲームの世界を演奏で垣間見せる。

私はこれとっても好きでした。



そして第一部最後の曲は「ドラゴンクエスト2メドレー」でした。

3年ぶりの演奏ということでしたが、ここでもマツケん先生の補足が。

要約すると、

ドラクエ2の特徴的な音色は「一音の出だし(アタック)のところだけ音色を変化させている」ということらしいです。

パルス波の音色1音について最初の出だしだけ少し音色を変えることによって、

あのドラクエ2独特の音色になっているのだそうです。

そこで鍵盤のスイッチで「押している間だけ音色が代わる」ボタンを設置、

1ch、2chは曲のアタック時にボタンを押すことになります。

そして、その効果は絶大でした。まさにゲームのあの音色が目の前から聞こえてきました。

ああ、これがドラクエ2の音色の正体だったのか、と。

でもこれ、1ch、2chは大変だったろうなと思います。音色一音鳴る度にボタンを押すわけですから(笑)。

しかし、再現度は3年前とは比べものにならないくらい飛躍的に進化したと思います。

あとED「この道わが旅」の転調は本当に泣けます(笑)


そして休憩中に、前回のワンマンでお目にかかったフォロワーさんと再会。

そのまま一緒に後半を見る事になりました。

最前列からやや後方へと場所移動。


第二部開始のブザーが鳴って緞帳が上がると、

そこには某Y社製のピアノが。そして舞台右よりには3ch、4chのみの演奏セットが。

登場したのはオープニングでも登場したフルート奏者の朝菜さんとマツケん先生。

司会進行は朝菜さんが行っていました。

「大好きなドラクエ3の曲を中心に、でも欲張って5、6、7の曲も演奏します」とのこと。

ピアノ伴奏をマツケんさんが演奏し、フルートとピアノによるゲーム音楽演奏が始まりました。


街の音楽に始まり、冒険の旅、ジパング、ピラミッド、村の音楽と続きます。

その後にほこらの曲が演奏され、名曲であるおおぞらをとぶが流れます。

この辺りでうすうす何の曲をやるか察しがついたんですが(笑)。

つまり「空飛ぶもの」メドレーです。

Vからは「空飛ぶ絨毯」、VIからは「空飛ぶベッド」、VIIからは「魔法のじゅうたん」。

おおぞらをとぶ、の後に続いてメドレーで演奏されました。

特にVIIの曲はフルート大活躍(というより難しい)なのですが、

それをミス無くキレイに演奏されてたのはすごかったですね。

ちなみにVIIの曲の構成はサントラ準拠でした。


続いては「ドラクエ4メドレー」。

「私は演奏途中で抜けちゃいます」という、いきなりの爆弾発言をする朝菜さん。

最初はフルートとピアノによる演奏です。

ジプシーダンスジプシーの旅と4章の曲から始まりました。

その後フルートの朝菜さんは予告通り舞台袖へ。

マツケんさんのピアノソロによる5章のフィールド曲「勇者の故郷」が演奏されます。

そしてその演奏中に登場したのは1ch担当のヒトミさん。

ピアノ演奏されているマツケんさんの右隣へと腰を下ろし、

ピアノ連弾によるドラゴンクエストの通常戦闘曲の演奏が始まります。

この曲、変拍子がとってもかっこいいですよね。

動画も上がっているので聞きたい方はぜひぜひ。


そして舞台に登場したのはギタリストの石川さん。

さらに舞台右袖から3chのサキヤマさんと4ch担当のホソタケさんが登場します。

つまり、ギターと3chと4chによる演奏が始まるわけです。

ここで司会がホソタケさんに代わります。

演奏するのは「FF3バトルメドレー」。

バトル1~バトル2~最後の死闘の3曲のメドレーですね。

ギターが主旋律を担当し、3chがベース(副旋律)、4chがノイズ(パーカス)です。

この異色の取り合わせ、最初は違和感ありましたけど、

ギターの超絶テクニックで観客を魅了してましたね。

早いパッセージもうまかったですし。


そしてNESBANDのお二人は舞台袖へ。

1人残された石川さん。

と、おもむろに語り始めたのは好きなボスキャラのお話。

石川さんは「FF5ギルガメッシュが好き」と語ってました。

そしてギルガメッシュのために曲を作った(編曲した)とのことでした。


そのタイトルは、「拝啓、ギルガメッシュ様」(笑)


会場内には石川さんが作ったと思われる伴奏が流れはじめます。

最初FF5のメインテーマのあるフレーズが耳に飛び込んできます。

そしてギターがあの「ビッグブリッヂの死闘」のイントロを弾き始めました。

これ、ギターで演奏できたんですね(笑)。

その後でまたFF5メインテーマの一節が聞こえてきます。

そしてイントロが再度演奏されます。

いやぁ、曲名はあれでしたが、曲は本当に格好良かったです。


その後、再びフルートの朝菜さんが登場。

アコギに切り替えた石川さんとともに演奏したのが、

「悠久の風~メインテーマ(ファイナルファンタジー)」です。

最後にちょこっとだけフルートによるプレリュードが演奏されましたね。

私の身体はメインテーマを聞くと涙が出るようになっています(笑)。

さすがに隣に知っている方がいらしてたので、あまり号泣はしませんでしたが、

やっぱり泣いてました。


そして後半最後はNESBANDの演奏。

ロックマン2メドレー」です。ワンマンの時のアンコール曲目ですね。

前にも言ったと思いますがここはサキヤマさんの手動シンセタムが見所です。

たぶん曲の構成も前回とほとんど変わってないと思うんですけど、違ってたらすいません。

疲れが出てしまっててここは何演奏したかうろ覚えなんです。

ただ、ワイリーステージの曲はやっぱり名曲です。

あとサキヤマさん本当にお疲れ様でした。。。



全員が退場し、客席からは大きな手拍子が。

再び登場したバンドの4名、そしてゲストの坂本朝菜さんと石川光大さん。

アンコールは何をやるんだろう、とワクワクしていると、

マツケん先生がアンコールの曲目をこのように言ったんですよ。

「アンコールはスーパーマリオワールドのエンディングです」と。


え?

我が耳を疑いました。それってSFCのゲームじゃ無いですか。

NESBANDなのにSNESのゲームの曲やるんですか、

とひねくれたことは思いませんでしたけど(笑)。

新鮮な驚きでした。NESBANDがスーファミの曲を演奏する。しかもマリオ。


昨日UPしたブログをご覧になった方はおわかりと思いますが、

私マリオライブ行ってきたんです。

だからこの選曲、とっても嬉しかったんですよ~。

マリオ、マリオ3、そしてマリオワールド。

この3曲を昨日はバンドで、今日はNESBANDで聴けるこの喜び。


あ、NESBANDだけではなく朝菜さんも石川さんも演奏に参加されました。

だからSFCの楽曲をやることになったのかな、と勘ぐってます(笑)

時間の都合上ショートバージョンのエンディングでしたが、

ちゃんとあの転調も再現されてて演奏素晴らしかったです。



全てのプログラムが終了しました。

実は席を移動した時にたまたま隣に座っていた地元の人と仲良くなりまして。

宇都宮駅行かれるのならお送りしましょうか?」という天の声。

これ、本当に嬉しかったんです。この段階ですでに21時こえてましたから(笑)。

終電車に間に合うかどうか瀬戸際だったので、本当に嬉しかった。

この場を借りてお礼申し上げます。駅まで送っていただいてありがとうございました。


おっと、話が先走りすぎた。まずは終演後のロビーの話を。

すでに演奏者がロビーでお見送りをされていました。

最初に挨拶したのはホソタケさん。「ほんといつか語りましょ」と言ってくれました。

そして恒例のハグ(笑)。嬉しかったです。


隣にはヒトミさんが。挨拶しようと思ったんですが、

それよりも先にヒトミさんの後ろから声をかけた男性が。

そちらを向いてしまったので挨拶できず。無念。

まあ私自身とても背が高いおっさんなので覚えてる可能性もなくはないですけど(笑)


そしてリーダーであるマツケん先生。

自分がブログを書いているこむです、と言ったら「あああ、ブログの!」と嬉しい反応が。

「いつも素晴らしいレポありがとうございます」と声をかけてくださいました。

嬉しかった。本当に嬉しかった。ようやくマツケん先生にご挨拶できたのです。


サキヤマさんとは藝祭で一度お会いしたんですよね。

ゲームサウンドオーケストラの時でした。あのときも嬉しかったけど、

今日も少しだけでしたがご挨拶できて本当に良かった。

あと、演奏の時とがらっと変わった表情がとってもキュートでした(笑)



NESBANDの皆様、フルートの坂本朝菜さん、ギターの石川光大さん、

スタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。

いろいろ不満もあったんですけど、やっぱりでも来て良かったです。

良い演奏を聴くことができました。ありがとうございました。

また、きっと、行きます。