音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

JADE VIを見てきた(生で見てないけど)

現時点で明日までYoutubeに公開されている動画を、
帰国してから3日間かけて聴き込んだ感想を書いてみようかなと。
別ブログではすでに今回の公演の感想を若干辛めに書いてしまったので、
こちらでは少々甘口でお送りします。

このブログでもたまに名前が出てくる「NES BAND」というバンド名。
このNES BANDが久々に演奏会をするということで、
楽しみにしていた人も多かったのではないでしょうか。
私はその日、ドイツに行ってました(笑)。

NES BANDさん関連の過去記事はこちらからどうぞ
ファミコン音楽フェス NESBAND@宇都宮
NES BAND初ワンマンライブ @ 東京カルチャーカルチャー
Push Generations Vol.1 雑感
今調べたらこのブログでこの3件くらいしか書いてなかった。
JADE Vも生で見たんですけど、感想書かなかったっけ・・・ま、いいや(笑)

2017年8月27日の日曜日に、
ゲームミュージックJADE VI」と銘打たれて行われた今回の公演。
今も第一線で活躍されている作曲家の国本剛章さんが音頭を取り、
ゲームミュージックをライブハウスで生演奏するという企画も今回で6回目となりました。
私もたぶんJADEシリーズは3~4回位は生で見させてもらってます。
シリーズで言うと、サカモト教授さんやファミ箏さんも参加されたことがあり、
国本剛章さんご本人も「タケちゃん健ちゃん」「オール1ブラザーズ」などのユニットで、
バンマスとしてベース(その他)を演奏されています。

あのライブハウス独特の距離感で懐かしいゲームや、
比較的新しいゲームの音楽を聞くことができるというのは嬉しいものです。

さて、今回のJADE VIでは3組のアーティストが登場しました。
・京バンド
・オール1ブラザーズ
NES BAND
(登場順)

チケットは早々とSOLD OUTとなりました。
仕事で行けなかったとはいえ、やはり生で聴きたかった・・・・

最初に登場したのは京バンドさん。
お名前だけは存じ上げているのですが、
実は今までに一度も生で演奏を聞いたことが無いバンドです。
東海地方を中心に演奏活動をされているということもあるんでしょうけどね。

<京バンド・演目>
星のカービィSDX『メタナイトの逆襲 戦艦ハルバード:甲板』
ゼルダの伝説 時のオカリナゲルドの谷
ゼルダの伝説 夢をみる島『タルタル山脈』
ゼルダの伝説 BotW『師匠の詩』
ゼルダの伝説 時のオカリナ『嵐の歌』
ヨッシーアイランド『アスレチック』
スプラトゥーンシオカラ節
ブレイブリーデフォルト『不死の国』
ソーサリアン『呪われしクイーンマリー号 船内』
京バンド『帰るべき場所(オリジナル)』
京バンド『百花繚乱(オリジナル)』
風来のシレン『特殊モンスターハウス
天地創造『さらなる広い世界へ』
エストポリス伝記2『バトル♯2』
サガフロンティア2『Thema』
サガフロンティア2『Mißgestalt』
(セットリストは動画より抜粋)

1組あたり約40~50分前後という時間が設けられているようです。
このセットリスト、全部私のツボでした(笑)。
フルート、ギター、チューバ、カホンPerc.)という編成もそうですけど、
ゲームの音楽にとどまらず、オリジナルの曲も作られているところに、
とても好感が持てました。好感が持てました、なんて上から目線ですいません(笑)。

ゼルダ好きな人なので、前半のゼルダメドレーはかなりたぎりましたね。
最初のカービィから京バンドさんの世界へ持って行かれた気がします。
そこからMCも交えながらたくさんのゲーム曲やオリジナルを立て続け、
すごいスタミナだよなぁ、と感心しきりでした。
メロディを担当するフルートの女性の方が特に音色面で目立ってましたけど、
4人それぞれがスキル高いので、聞いてて心地よく楽しかったです。
ギターの千変万化な演奏、チューバの縁の下の力持ちといった音色、
そして何よりカホンが音色にリズムを添えることで、
一つの形が出来上がっているように思えます。
こりゃ、突然ゲリラ的に演奏するって聞いたら行きたくなりますよね。

個人的に今回の選曲をされた方と朝まで飲みたいです(酒全く飲めないけどw)。
ヨッシーアイランドとかシレンとか天地創造とかソーサリアンとか、
私がリアルタイムでやり込んでいたゲームの音楽がたくさんありました。

国本剛章さんがライブ後にTwitterで、
「京バンドの演奏は風を感じる」といった主旨のことを呟かれてました。
動画を通してですが、私も風を感じました。
生で一度聴いてみたい、そう思わせてくれる演奏でした。
こりゃ東海地方へ遠征しなければいけないかなぁ。


続いて登場したのは国本剛章さん率いる「オール1ブラザーズ」です。
国本さんとギタリストのテンドウさんの二人のユニットです。
今回はドラムスの滝澤さん、そしてヴァイオリンの小林さんも加わり、
より密度の濃い演奏を堪能できました。

<オール1ブラザーズ・演目>
ボンバーキング
ディスクシステムOP~パルテナの鏡
ロックマン2『ワイリーステージ』
これもなにかの縁トロピー(オリジナル)
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO『幻想一夜』
ファイナルファンタジー3メドレー
火の鳥メドレー
迷宮組曲城内〜エコノミシティ〜迷宮組曲井戸
MOTHER『ボリアンナ〜8メロディーズ』
わんぱくダック夢冒険『月面』
(セットリストは動画より抜粋)

メンバー登場前に流れていたのはオール1ブラザーズのテーマソング、
だったと思います。いい歌です。
こちらはどちらかといえばファミコンメインの演目です。
京バンドとはまた趣向が違っていて面白いですよね。

おそらくこのオール1ブラザーズの演奏を見ていた人の大半が、
紅一点のヴァイオリンの小林さんをメインに眺めていたと思いますが、
私はドラムスの滝澤さんをメインに見てました。小林さんも見てましたけど(笑)。
あ、もちろん国本さんやテンドウさんも見てましたよ、ええ。
滝澤さんが満面の笑みで演奏されてるのがとても微笑ましかったんですよ。
それで思わずずっと見てました。

ヴァイオリンがメロディのパートを主に受け持ち、
最初に演奏されたのがボンバーキングです。歌詞付きのアレですね。
ディスクシステムのOPではギターでディスクエラー音を再現してみたり、
迷宮組曲メドレーでは、「同じ3拍子でいい曲だから」ということで、
スマホゲーム「エコノミシティ」のメロディをミックスしてみたり、
実は結構チャレンジャブルな内容だということが伺えます。

個人的なところでいうと「YU-NO」の曲はかなり思い入れがありまして。
亡くなられた梅本竜さんの楽曲はもともと好きだったこともあるんですけど。
国本剛章も生前の梅本さんとは親交があったようで、
以前のライブでも涙ぐみながら梅本さんの曲を紹介されていましたね。

あとは「火の鳥」ですかね。あれ、ほんと名曲ばっかりです。
ピアノとかクラリネットの多重奏で聞いたことはあったんですけど、
こうした編成で聴けたのは嬉しかったですね。

最後は「わんぱくダック夢冒険」の月面ステージのBGM。
この曲、ヴァイオリンとの親和性が高かったように思います。
テンドウさんお気に入りの一曲だそうですけど、私も大好きです。

こちらもとてもいい演奏でした。
やっぱり生で聞きたい。


そして今回のライブのトリをつとめたのがNES BANDです。
このバンドのことは過去に散々紹介しているので説明は省きます。
メンバーの3chのサキヤマさんや4chのホソタケさんとは仲良くさせていただいてます。
(と私の方では思ってるんですけど・・・)

NES BAND・演目>
ドンキーコング
MOTHERメドレー
国本剛章楽曲メドレー
ファイナルファンタジー3メドレー
CONNECT(オリジナル)
ドラゴンクエストXI『ひるまぬ勇気』
(セットリストは動画より抜粋)

今回新1chとして登場したのが、なおこーんさんです。
2ch担当のバンドリーダー、マツケん先生もTwitterで、
「機器の調整操作が自分をこえている」と太鼓判を押されてましたが、
なおこーんさん、素晴らしかったです。相当緊張されてたと思うんですけどね。
いや、してないかもしれませんけど(笑)。
不動の左3人に比べて、リズムに合わせて身体を揺らしている1chさんが印象的でした。

演目はFF3メドレー以外は以前にも演奏されたことがあるものです。
構成は若干変更がありましたけど。
やはり安定感のある演奏でした。
しかし安定感というのはともすると「慣れ」が生じやすくなります。
時折曲がはしりがちになりそうなこともしばしばありました。
これはメンバーそれぞれのスキルが高いことのあらわれでもあるんですが、
原曲に忠実に演奏することを宿命付けられたNES BANDの演奏では、
そのスキルが時にアダとなることもあるんだなあ、と演奏を聞きながら感じてました。

なんて書くと否定的な意見と思われるかもしれませんけど、
NES BANDさんの演奏、素晴らしかったですよ。泣いてましたし(笑)。

個人的にはFF3メドレーは目頭がかなり熱くなりましたね。
ちゃんとエンディングもフルでやってましたし。
あとはオリジナル曲のコネクトですね。あれはいい曲です。

アンコールは意外な選曲でした。まさか最新作のDQ11をやるとは。
でも、ファミコンVerの「ひるまぬ勇気」も良いものです。


というわけで若干駆け足となってしまいましたが、
JADE VIの感想を書かせてもらいました。

生で聞くべきものだよなぁ、と思いつつ、
こうして期間限定とはいえ動画で楽しめるというのは、
スタッフさんの尽力によるものですよね、ありがとうございます。

オケやブラス、室内楽などでやることの多いゲームミュージックの演奏会ですが、
こうしたライブハウスで、小規模に行われるというのは貴重かもしれません。
これからも続けて欲しいと思いますし、機会があれば私も是非参戦したいです。

あ、奏者じゃなくて観客で(笑)。