音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

近況報告など

先週来おひさしぶりです。

 

実は転職活動が本格化しておりまして、

なかなかこちらで記事を書きづらい状況となってまいりました。

状況は何も変わってません。

なので、メンタルがやられまくっております。

そんな状況なので、刺激的なSNSなどはなかなか見られず、

不眠と多眠を繰り返しながら過ごしてます。

 

音楽を聞いてもメンタルが回復しづらい状況になっていて、

こりゃいよいよ症状が悪化しつつある、ということでして、

少し脳を休めつつ、人の少ない時間に散歩しています。

川べりを歩いたり、ぼーっと川面を眺めたりしながら、

何も考えない時間というのを多く設けるようにしてるんです。

 

とかく考え事をしてしまいがちな性格なので、

「何も考えない」と言いながらも、

頭の中ではあれやこれや不安事を抱えているのも事実です。

ですが、ある時、悟りを開いたかのようにその時間は訪れます。

それは数秒のこともあるし、数分のときもあります。

そういう時間を過ごせると、なぜか自信につながります(笑)

 

来月はより自分の時間を多く持てることになりそうですが、

苦手なメンタルコントロールをもう少しうまくできるようになり、

また、定期的にブログが書ける環境になるようになればいいなと思います。

 

ブログ更新はもう少しお待ちいただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。

現代音楽を聞く その88

オランダのユダヤ人作曲家、ディック・カッテンブルグ。

 

20世紀初頭に活躍を期待された作曲家の一人でした。

室内楽の小品を少し残したんですが、24歳という若さで亡くなっています。

その死の理由についてはここで書かないことにします。

1919年オランダ生まれのユダヤ人、ということで何となく察していただけると。

 

現代音楽のカテゴリーに彼の作品を入れるのはかなり迷いました。

私自身も学生時代に触れた作曲家の一人なのですが、

それでも、彼の作品すべてを聞いたわけではありません。

でも、楽曲自体は素晴らしくて少ない音源を貪るように聞いてました。

 

若干20歳で作曲された「フルート四重奏曲」は、

フランス音楽の洒脱さと、ドイツ音楽の重厚さを併せ持つ作品です。

軽やかに進んでいくかと思えば、道に迷ったかのように音が彷徨う場面もあり、

若さゆえのものなのか判断に迷うところではあるんですが、

それでも作品としての質は非常に高いと思っています。

 

「フルートソナタ」や「ヴィオラソナタ」もとても良いので、

音源を探してぜひとも聞いてほしいです。

 

 


Dick Kattenburg - Quartet for flute, violin, cello and piano

 

 

Incidental Music Vol.81

先ほど特別定額給付金の入金が確認されました。

いろいろと思うところはありますが、

単純に銀行の残高が増えるのは気持ちいいもんです。

 

 

そんなどうでもよい話はおいといて。

 

以前にも紹介したアメリカの歌手で作曲家のランディ・ニューマン

トイストーリー」の「君はともだち」、

「モンスターズインク」の「君がいないと」、

などなど、ディズニー映画の楽曲の印象が強い彼ですが、

他の映画音楽も数多く手がけています。

その中の一つ「レナードの朝」は、彼の作品の中でも評価がとても高いです。

 

映画「レナードの朝(原題:Awakenings)」は、大好きな映画の一つです。

もちろんストーリーも良いですし、俳優さんの演技も素晴らしいものですが、

(特にレナード役のロバート・デ・ニーロがホントにすごい)

音楽もそんな魅力の一つと言っても良いと思います。

 

サントラに収録されている楽曲すべてが良いんですけど、

中でも「デクスターゴードン・チューン(原題・Dexter's Tune)」は、

とあるシーンで使われて、とても評価の高い楽曲です。

ランディ自らが演奏しているピアノがまた素晴らしい。

映画でも泣きましたが、サントラでも泣きました(笑)

 

 

ちなみにサントラの1トラック目に入っている「レナード」で、

私の心は鷲づかみにされました。

どの曲も素晴らしくて、聞いてて穏やかな気持ちになれます。

浅野さん

ゴダイゴのギタリスト、浅野孝已さんがお亡くなりになりました。

 

ゴダイゴというと日本を代表するプログレバンドです。

プログレ?という人もいるかもしれませんが、

少なくとも私自身はそう感じています。

TVドラマ「西遊記」やアニメ映画「銀河鉄道999」といった、

印象深いテーマ曲がよく知られています。

 

余談ですけど、

ゴダイゴというと「銀河鉄道999」って人多いと思うんですが、

私の中ではTVアニメ版の主題歌のほうが印象的なんですよね~

作曲は平尾昌晃さんだし、編曲は青木望さんだし、

何より歌っているのがあの、ささきいさおさんですから。

いや、映画版もTV版も好きっちゃ好きなんですけど・・・

 

さらに余談ですけど、

メンバーのおひとりでキーボードを担当されているミッキー吉野さんが、

昔、作編曲された布施明さんの名曲「君は薔薇より美しい」は、

今でもたまに聞きたくなってしまうくらいに好きな歌の一つです。

 

 

で、浅野さんというと、真っ先にこのCDを思い出しました。

 

任天堂スーパーファミコン・ゲームミュージック
 

 

え?と思う人もいらっしゃるかもしれませんが、

浅野さん、実はこのCDでアレンジャーとして参加されています。

F-ZEROパイロットウイングスシムシティやマリオ、ゼルダなど、

スーパーファミコン初期の任天堂の名作楽曲からリアレンジ(再編曲)されてます。

出来は・・・まあ、ご想像にお任せします(笑)

 

このCD、私ももちろん持っているんですが、結構なプレミアがついているようですね。

今聞きなおしているんですが、あの時代のアレンジとしては良質なことに気づきます。

ぜひ聞いてほしい、と言えないところがつらいですが。

 

ゴダイゴサウンドもほぼリアルタイムで体験しましたし、

このスーファミサウンドCDも擦り切れるほど聞きました。

今日は浅野さんのことを思いながらこのCDで過去に思いをはせようと思います。

 

George Robert / PEACE【ジャズのススメ 131】

自分自身の好みは懐古的であると思います。

古いジャズ、60年代から70年代をよく聞いているからか、

それ以降の新しめのジャズはあまり聞かない傾向があります。

あ、いや、もちろん一通り聞いてはいるんですけど(笑)

 

ジョルジュ・ロベールはスイス生まれのアルトサックス奏者です。

4年前に急逝したというニュースを聞いたときはとても驚きました。

もっと彼の演奏を聞いてみたかった、と残念に思ったものです。

 

そんな彼の演奏をシンプルに味わえるのが、このアルバム「PEACE」です。

 

 

ライブ音源であるというところも嬉しいところなのですが、

シンプルにピアノとサックスだけという構成もとても魅力的です。

他にもたくさん、こうしたデュオアルバムありますけど(笑)

 

今のこうした状況で聞くと心が「平和(PEACE)」になります。

ピアノのケニー・ロビンもいい仕事してて、

ああ、こういうのがジャズだよなぁ、という気持ちを感じたい人はぜひ。

アルバム、売ってないですけど・・・

(サブスクではいろんなアルバム聞けるはずですよ~)

あつ森アナリーゼ 後編

 

hw480401.hatenablog.com

 

先日、こんな記事を書きました。

あつまれどうぶつの森のタイトル曲について、

楽曲分析(みたいなこと)をやっています。

 

こちらは後編となりますので、前編をご覧の上でお読みいただけると幸いです。

 

今回はコード進行のお話をします。

なるだけわかりやすくお伝えしたいと思っているんですが、

調子こいて音楽用語連発し始めるようなことだけはしないようにします。

 

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これ、あつ森のタイトル曲「みんなあつまれ」を、

適当にピアノ譜にアレンジしてみました。

メロディだけ採譜してあとは和音重ねてちょちょいと作ってます。

アレンジの作業時間は5分くらいなんですけど、楽譜ソフトに全く慣れていなくて、

これを打ち込むだけで40分以上かかってます(笑)

ギターの間奏とかいろいろと抜けてますけど・・・

突貫工事で作ったので大目に見ていただけるとありがたいです。

 

 

タイトル曲の後半(譜面でいうと22小節目になります)は、

いわゆるサビの部分ですね。聞かせどころでもあります。

では、コードを見てみましょう。

 

※記載しているコードは私がちょちょっとつけたものです。

コードは解釈によって大きく変わるものです(という言い訳)。

 

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C→ド、D→レという順番でB♭→シ♭という音があるんですけど、

そのベースとなる音の名称でコードを決めてます。

例えば、B♭というのはシ♭、レ、ファという3音で構成された和音になります。

ベースの音がシ♭なのでこの3音の和音をB♭と呼称します。

 

後半最初はF/A、B♭、Csus4という和音が二回繰り返されています。

F/AというのはFonAとも書かれることがあるんですが、

Fの和音(ファ、ラ、ド)という和音を鳴らし、

その和音のベースをA(ラ)の音にする、というものです。

Csus4は・・・説明めんどくさいので割愛しますが、浮遊感のある和音です。

 

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私が手作業で書いた矢印の部分(笑)、これがベースとなる音です。

 

最初はA→B♭→Cという音を2回繰り返します。

そして、そのあと、

C#→D→E→F→F#→G→A→B♭→C

(ド#、レ、ミ、ファ、ファ#、ソ、ラ、シ♭、ド)

というベースの進行が見て取れるかと思います。

 

コード自体はそれほど難しいものがないんですけど、

(Fdimというちょっとした憂いを帯びたコードが出てますけど)

順番に階段を駆け上がるようなベース進行がわかるかと思います。

コード進行もとても計算されたものですごいんですが、

その説明をすると長くなる上にちょっと難しくなるので、ここでは書きません。

 

短いタイトル曲にもこれだけ多くの仕掛けが取り入れられている、

任天堂サウンドチームってすごいなぁ、と思いました。

 

 

という感じで、ちょっと説明がわかりにくかったかもしれませんけど、

アナリーゼ(楽曲分析)の真似事みたいなことをやらせていただきました。

もちろん、これだけというわけじゃないんですよ。

もっと深いところまで掘り下げていくんですけど、

専門的な話になりすぎると面白くないですし、

私もそれほど言葉が上手に紡げる人間ではないので、そこは申し訳ないです。

 

 

こういう楽曲分析って需要あるんでしょうかね・・・(笑)

需要があればまた別の曲でやってみたいと思います。

あつ森アナリーゼ 前編

「あつまれ どうぶつの森(以下あつ森)」をマイペースで楽しんでおります。

一日30分足らずの時間を無人島で堪能しています。

で、一応スタッフロール的なものは確認しました。

それで終わりということではないんですけど、

こういうご時世ですから、まったりできるゲームっていいもんです。

 

そんな「あつ森」ですが、音楽がとてもよいんです。

任天堂サウンドチームの素晴らしさは今に始まったことではないんですが、

本当にクオリティの高いものを継続して提供されています。

もちろんほとんどの任天堂サウンドはアナリーゼ(分析)しているんですけど、

それをブログ上でできるのかどうか、というのをしてみようと思います。

 

ゼルダシリーズの音楽好きな方って意外とたくさんいらっしゃって、

ゼルダ音楽の分析などは探せばいくらでも出てくると思うので、

今回は、今が旬の「あつ森」でやってみようと思います。

やってる人がまだいなさそうなので・・・(すでにいたらすいません)

 

題材はあつ森のタイトルでも使われている「みんなあつまれ」という楽曲です。

 

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(ラファレドラファ レソ ファソラレミファド)

 

これはあつ森のOPの最初のメロディです。

ト音記号の横の「♭」が一つついていますので、

こちらの調性は「ヘ長調(F-dur)」ということになります。

(♭(フラット):指示された音を半音下げる)

ヘ長調ですと、「シ」の音が半音下がった音階になります。

 

https://dn-voice.info/wp-content/uploads/2016/10/scale_key_fmajor_dminor.png

 

では、同じ「どうぶつの森」シリーズで、

ヘ長調の曲がほかにないのか探してみます。

 

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(ララシ♭シ♭ ドレドラファ レファソファファ)

 

音が低いので見づらいかもしれませんが、

これはNINTENDO64で発売された初代「どうぶつの森」のOPメロディです。

この楽譜の最初にも上と同様に「♭」が一つだけついてますので、

この曲もヘ長調(F-dur)ということになります。

 

余談になりますが、

NINTENDO DSで発売された「おいでよどうぶつの森」も、

NINTENDO 3DSで発売された「とびだせどうぶつの森」も、

タイトル曲は同じ調性なんです。

どの調なのか自分で考えてみるのも楽しいかもしれません。

(答えはこのブログの最後に書いておきます)

 

 

さて、お話を戻しましょう。

 

上の2つの楽譜の音の並びを見てみると、

二つの楽曲で同じ音列があることに気づきます。

(赤字で書いているところです)

「レドラファレ」という音が共通して二つの曲に入ってます。

偶然にしては出来すぎのような気もしますが、どうなんでしょうね。

私は意図的なものだと信じたいです。

 

 

 

というようなことをウダウダとやるのが分析です。

 

意図的に行ったのか、偶然の産物なのか、

メロディやベース、あるいはアレンジされた音色一つ一つを吟味して、

それらを探ってみるんです。

もちろん正解を知っているのはその楽曲の製作者ですから、

アナリーゼしたことが全て正しいというわけではありません。

分析する側が偏った技術を有しているのであれば、

どうしても偏った分析になってしまうものです。

広く門戸を開いていろんな音楽を聞いて分析を続けることで、

そうした偏りは必然的に収縮していくものだ、

とは言われていますが、実際のところはわかりません(笑)

 

私自身、日本国内で相当数の音楽を聞いている一人である、

という自負はありますが、そうはいってもどうしても偏りは出るんですよね。

 

ただ漫然と楽曲を聞き流すだけだと何も得られません。

「今の音楽やっている人は分析が足りない」

とはよく言われているそうですけど、そういう実感は私にはありません。

やってる人はとことんやってるだろうし、

感性を爆発させている人は、それはそれで我が道を突き進んでるんでしょう。

 

 

おっと、話が大きくそれまくりですね・・・

 

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ラファレ ドファファ ファミレ ドファファ ファミレ]

[ミララ ソ#ラシド# ミラ] 

 

これは、あつ森のタイトル曲の後半部分のメロディです。

出だしの4つの音「ラファレド」というのが、

実はこの曲の一番最初メロディ「ラファレド」と同じことに気づきます。

リズムが少し変わっていますが、同じ音列になっています。

ここから意図や効果などを探るわけですが、それを説明するためには、

いろいろとめんどくさいことを書かなきゃならないのでここでは割愛します(笑)

要するに「同じ音列が最初と後半のサビで出てくる」ってことです。

 

そして、譜面の中ほどで二重縦線があって、「#」が3つ登場しています。

いわゆる「転調」といわれるものです。

転調というのは、曲の調性を途中で転換するという意味なのですが、

曲の色や雰囲気が変わる、という感じで考えていただけるとわかりやすいですかね。

ここでは「#」(シャープ)が3つの調、イ長調(A-dur)に転調しています。

 

ということで、ここで前述の答えを書きたいと思います。

おいでよどうぶつの森」「とびだせどうぶつの森」のタイトル曲の調性は、

このイ長調なんですね。英語でいうとA majorってやつです。

これも奇妙な偶然ですよね。

あつ森のタイトル曲が転調して、過去作と同じ調性に。

このあたりも分析のしどころではありますが、偶然かもしれません(笑)

 

この後半のコード進行もとても良いんですけど、

このお話の続きはまた後編で!