音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

あつ森アナリーゼ 前編

「あつまれ どうぶつの森(以下あつ森)」をマイペースで楽しんでおります。

一日30分足らずの時間を無人島で堪能しています。

で、一応スタッフロール的なものは確認しました。

それで終わりということではないんですけど、

こういうご時世ですから、まったりできるゲームっていいもんです。

 

そんな「あつ森」ですが、音楽がとてもよいんです。

任天堂サウンドチームの素晴らしさは今に始まったことではないんですが、

本当にクオリティの高いものを継続して提供されています。

もちろんほとんどの任天堂サウンドはアナリーゼ(分析)しているんですけど、

それをブログ上でできるのかどうか、というのをしてみようと思います。

 

ゼルダシリーズの音楽好きな方って意外とたくさんいらっしゃって、

ゼルダ音楽の分析などは探せばいくらでも出てくると思うので、

今回は、今が旬の「あつ森」でやってみようと思います。

やってる人がまだいなさそうなので・・・(すでにいたらすいません)

 

題材はあつ森のタイトルでも使われている「みんなあつまれ」という楽曲です。

 

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(ラファレドラファ レソ ファソラレミファド)

 

これはあつ森のOPの最初のメロディです。

ト音記号の横の「♭」が一つついていますので、

こちらの調性は「ヘ長調(F-dur)」ということになります。

(♭(フラット):指示された音を半音下げる)

ヘ長調ですと、「シ」の音が半音下がった音階になります。

 

https://dn-voice.info/wp-content/uploads/2016/10/scale_key_fmajor_dminor.png

 

では、同じ「どうぶつの森」シリーズで、

ヘ長調の曲がほかにないのか探してみます。

 

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(ララシ♭シ♭ ドレドラファ レファソファファ)

 

音が低いので見づらいかもしれませんが、

これはNINTENDO64で発売された初代「どうぶつの森」のOPメロディです。

この楽譜の最初にも上と同様に「♭」が一つだけついてますので、

この曲もヘ長調(F-dur)ということになります。

 

余談になりますが、

NINTENDO DSで発売された「おいでよどうぶつの森」も、

NINTENDO 3DSで発売された「とびだせどうぶつの森」も、

タイトル曲は同じ調性なんです。

どの調なのか自分で考えてみるのも楽しいかもしれません。

(答えはこのブログの最後に書いておきます)

 

 

さて、お話を戻しましょう。

 

上の2つの楽譜の音の並びを見てみると、

二つの楽曲で同じ音列があることに気づきます。

(赤字で書いているところです)

「レドラファレ」という音が共通して二つの曲に入ってます。

偶然にしては出来すぎのような気もしますが、どうなんでしょうね。

私は意図的なものだと信じたいです。

 

 

 

というようなことをウダウダとやるのが分析です。

 

意図的に行ったのか、偶然の産物なのか、

メロディやベース、あるいはアレンジされた音色一つ一つを吟味して、

それらを探ってみるんです。

もちろん正解を知っているのはその楽曲の製作者ですから、

アナリーゼしたことが全て正しいというわけではありません。

分析する側が偏った技術を有しているのであれば、

どうしても偏った分析になってしまうものです。

広く門戸を開いていろんな音楽を聞いて分析を続けることで、

そうした偏りは必然的に収縮していくものだ、

とは言われていますが、実際のところはわかりません(笑)

 

私自身、日本国内で相当数の音楽を聞いている一人である、

という自負はありますが、そうはいってもどうしても偏りは出るんですよね。

 

ただ漫然と楽曲を聞き流すだけだと何も得られません。

「今の音楽やっている人は分析が足りない」

とはよく言われているそうですけど、そういう実感は私にはありません。

やってる人はとことんやってるだろうし、

感性を爆発させている人は、それはそれで我が道を突き進んでるんでしょう。

 

 

おっと、話が大きくそれまくりですね・・・

 

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ラファレ ドファファ ファミレ ドファファ ファミレ]

[ミララ ソ#ラシド# ミラ] 

 

これは、あつ森のタイトル曲の後半部分のメロディです。

出だしの4つの音「ラファレド」というのが、

実はこの曲の一番最初メロディ「ラファレド」と同じことに気づきます。

リズムが少し変わっていますが、同じ音列になっています。

ここから意図や効果などを探るわけですが、それを説明するためには、

いろいろとめんどくさいことを書かなきゃならないのでここでは割愛します(笑)

要するに「同じ音列が最初と後半のサビで出てくる」ってことです。

 

そして、譜面の中ほどで二重縦線があって、「#」が3つ登場しています。

いわゆる「転調」といわれるものです。

転調というのは、曲の調性を途中で転換するという意味なのですが、

曲の色や雰囲気が変わる、という感じで考えていただけるとわかりやすいですかね。

ここでは「#」(シャープ)が3つの調、イ長調(A-dur)に転調しています。

 

ということで、ここで前述の答えを書きたいと思います。

おいでよどうぶつの森」「とびだせどうぶつの森」のタイトル曲の調性は、

このイ長調なんですね。英語でいうとA majorってやつです。

これも奇妙な偶然ですよね。

あつ森のタイトル曲が転調して、過去作と同じ調性に。

このあたりも分析のしどころではありますが、偶然かもしれません(笑)

 

この後半のコード進行もとても良いんですけど、

このお話の続きはまた後編で!