オランダのユダヤ人作曲家、ディック・カッテンブルグ。
20世紀初頭に活躍を期待された作曲家の一人でした。
室内楽の小品を少し残したんですが、24歳という若さで亡くなっています。
その死の理由についてはここで書かないことにします。
1919年オランダ生まれのユダヤ人、ということで何となく察していただけると。
現代音楽のカテゴリーに彼の作品を入れるのはかなり迷いました。
私自身も学生時代に触れた作曲家の一人なのですが、
それでも、彼の作品すべてを聞いたわけではありません。
でも、楽曲自体は素晴らしくて少ない音源を貪るように聞いてました。
若干20歳で作曲された「フルート四重奏曲」は、
フランス音楽の洒脱さと、ドイツ音楽の重厚さを併せ持つ作品です。
軽やかに進んでいくかと思えば、道に迷ったかのように音が彷徨う場面もあり、
若さゆえのものなのか判断に迷うところではあるんですが、
それでも作品としての質は非常に高いと思っています。
音源を探してぜひとも聞いてほしいです。
Dick Kattenburg - Quartet for flute, violin, cello and piano