音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

現代音楽を聞く その88

オランダのユダヤ人作曲家、ディック・カッテンブルグ。

 

20世紀初頭に活躍を期待された作曲家の一人でした。

室内楽の小品を少し残したんですが、24歳という若さで亡くなっています。

その死の理由についてはここで書かないことにします。

1919年オランダ生まれのユダヤ人、ということで何となく察していただけると。

 

現代音楽のカテゴリーに彼の作品を入れるのはかなり迷いました。

私自身も学生時代に触れた作曲家の一人なのですが、

それでも、彼の作品すべてを聞いたわけではありません。

でも、楽曲自体は素晴らしくて少ない音源を貪るように聞いてました。

 

若干20歳で作曲された「フルート四重奏曲」は、

フランス音楽の洒脱さと、ドイツ音楽の重厚さを併せ持つ作品です。

軽やかに進んでいくかと思えば、道に迷ったかのように音が彷徨う場面もあり、

若さゆえのものなのか判断に迷うところではあるんですが、

それでも作品としての質は非常に高いと思っています。

 

「フルートソナタ」や「ヴィオラソナタ」もとても良いので、

音源を探してぜひとも聞いてほしいです。

 

 


Dick Kattenburg - Quartet for flute, violin, cello and piano