音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

あれから23年

夜明け前の大地震
あれから23年が経ちました。

当時私は実家暮らしで、神戸にいました。

今さらですが、私の出生地は兵庫県神戸市です。
少し離れていた時期もありますが、
関東に居を移すまではずっと神戸で暮らしていました。

1995年1月17日、午前5時46分。
たぶん自分が一生忘れることのできない時間の一つ。
阪神淡路大震災は、私の大事なものをたくさん壊していきました。
友人や恩師は言うに及ばず、
安寧な生活、そして思い出のたくさん詰まった家並みさえも。

それでも震災の被害を受けた私の中から、
その時に受けた印象の一部はすでに薄らいでます。

年月は、人間の救いである。
忘却は、人間の救いである。
そう書いたのは、たしか太宰治だったでしょうか。

人はどれだけ辛いことがあったとしても、
その一部あるいは全部を忘れることのできる生き物です。
それが根源的な意味での忘却、などではないのかもしれませんが、
それでも忘れることで人は生きていけるんだと思ってます。

忘れないことは罪ではありません。
忘れることも罪ではないはずです。
「忘れてはならない」という言葉を、23年経った今も忌み嫌ってしまう私ですが、
それでもいろんな人の心の中から少しずつ削り取られていく記憶があります。
年月を経て、忘却を経て、人は前に進むのかもしれません。

そんなことをふと思った2018年1月17日、23年目の冬です。