音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

味覚を語る

同僚からたまにこんなことを言われます。
「あそこの味噌ラーメン、ほんとに美味しいですからぜひ行ってみてください!」
かなり力を入れて語っていたので、そんなに美味しいっていうのなら、
という軽い気持ちでそのオススメのお店へ足を向けます。
「そんなに美味いかな、これ」
同僚にはその後、「美味かった」と報告することは忘れませんでしたが(笑)


人が力説してオススメするものって、絶対当たり外れがありますよね。
映画だったり小説だったりといった作品についてもいえます。
感動した映画だった、と言ってた友人を信じてその映画を見ると、思いの外つまらなかったこともあります。
十人十色、個人差があることはもちろんなんですけど、
特に味覚に関して言うと、自分の舌以外はあんまり信用出来ないんじゃないか、と思うことが多いです。

最初に話したラーメンの話もそうですけど、
味覚って個人差が割と大きいものですよね。
味が濃い方が好きっていう人が、関西風のうどんに抵抗があったり、
あっさり醤油のラーメンが好きな人もいれば、こってり豚骨のラーメンが好きな人もいます。
だから、人の味覚って実はあんまりあてにならないことが多いんです。

しかし、そういう当たり前なことを知らない、あるいは理解していない人が結構多いんですよね。


例えば、AとBの2つのラーメン店があるとします。
どちらもそれなりに有名なとんこつラーメンのチェーン店で、
味にそれほど違いはないはずなのに、
必然的にA派とB派の2つのグループに分かれます。
Aの方がいい、いやいやBの方が濃厚だ、といった意見は全然構わないんですけど、
その意見がエスカレートしてくると、往々にして比較が始まります。
AよりもBのほうがうまい、いやBのほうがAよりも質量ともに圧倒的だ、といった感じですね。
そしてその比較がさらにエスカレートしてくると、今度は誹謗中傷になります。
Aの味は濃厚Bの味はカス、いやいやBの味が至高Aなんて犬の餌にもならない、といった具合です。
所詮は味覚の話なので、どっちもどっちじゃね?というのが私の意見であり本音です。
でも、これは味覚に限らない話ですけど、絶対的なものとして疑わない傾向が強い人っていますね。
これと決めたもの以外は認めない傾向、とでも言えば良いんでしょうか。

以前にも賛成派と反対派のお話をしたかと思いますけど、
どういう意見であれ双方ともに尊重されるべきものだと私は考えてます。
私自身は「中庸」な人間なので、なるべくどちらのそばにも近づきたくないと思ってますが(笑)
賛成意見も反対意見も、それ相応の根拠に基づいて語られているはずなので、
論理を尽くして説いていくのならまだしも、何の根拠もなく誹謗中傷するのはどうなんだろうな、と。
ネットの情報だけ見て、それで全てを知った気になってる、
「根拠もへったくれもない人」も結構多いですけど(笑)


おっと話が脱線してしまいました。


味覚に関して言うと全員が納得する正解なんて無いと思います。
「どこどこの店が美味しい」というのは分かるんです。
「どこどこの店が一番だ」というのも、少し理解に苦しむところはありますがまだわかります。
「どこどこの店以外の味は認めない」となると、これはもう何言ってんだこいつレベルです。
これを心のなかで思う分にはまったくもって問題ないんですけど、
そうした、私からすると「ひとりよがり」な意見を公然と口にするのはどうなんだろうなぁ、と。

日本全国にあるお店の情報を網羅したサイトがあって、
その店に星をつけてランク付けするのがありますよね。
あれ、私嫌いなんですよ。
順位をつけることもどうかと思うんですけど、
味覚なんて主観的なものなのに、それを客観視させようとしてるところにちょっと無理がある気がします。
たくさんの星が付いているからそのお店は誰が入っても美味しい、って保証もないですし。

確かにこれだけ多くのお店があって、どこが美味しいんだろうなと迷うときに、
指針として見る分にはいいと思うんですけどね。
私もそれを利用したことがない、といえば嘘になりますし。


なんだかとっちらかった内容になっちゃいましたけど、
何が言いたいかというと、「うまいもんはうまい!」(©笑福亭鶴瓶)ってことです。

参考動画:「民芸肉料理 はや」CM