音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

Venus&Echoesを見に行ってきた(ちょっと辛口編)

本日、三鷹市公会堂光のホールにて行われた、

「Venus&Echoes」公演に行ってきました。


この公演は、

13年前にPS2にて発売された「Venus&Braves」というゲームの音楽を、

ストーリーに沿って演奏されるというものです。

私自身このゲームにはとてつもない思い入れがあったもので、

是が非でも行きたかったんです。


というのがチケットを買った時の私の気持ちでした。



そして、前回のブログ「新年のあいさつ」でも書いた通り、

今後はゲーム音楽の演奏会には極力参加しないことにしたんです。

なので、今回のこの公演以降はあまりこういった演奏会にはいかなくなると思います。


実は半ば期待してたんですよ。

この演奏会が終わって「やっぱりゲーム音楽って素晴らしい」って思えて、

やっぱり前言撤回してこれからもいける限りはたくさんのゲーム音楽を聴こうと。


しかし、そうはなりませんでした。


たしかに演奏は素晴らしかったと思います。

特に私がお気に入りでもあったWings of Evilは鳥肌ものでした。

第一部、そして第二部のプログラムの順番にも思い入れがあるのが感じられて、

大変良かったとは思います。



ちょっと横道にそれます。



このブログでも以前紹介したブリッツフィルハーモニックウィンズ。

そこの代表でもある渡邊さんが参加されているのを見て思わず「おおっ!」ってなりました。

演奏者で知っていたのはコンマスの河合さん、チェロの大澤さんくらいだったのですが、

あの流麗なクラリネットを演奏されたのはちょっと驚きでした。

うれしかったです。またブリッツにも遊びに行きますね(笑)


チェロの大澤さん、ヴァイオリンの河合さんといえば、

一昨年のシュデンゲンアンサンブル公演のことを書かなければなりません。

思えばあの公演「室内楽による765の夕べ」で、V&Bのディレクターでもあった川口さんが来られていて、

そこから今回のVenus&Echoesが誕生したわけですからね。

そんな奇跡的瞬間の演奏に立ち会えたことはうれしかったです。

(このブログでもその公演のことを書いておりますのでよければご覧ください)



きっとゲームファンの人から見たら今回の公演は素晴らしいものだったのでしょう。

私もファンという立場から見たら文句のつけようがありません。

ストーリーに則した演奏順であったり、担当楽器それぞれにソロが割り振られていたり、

隅から隅まで手の行き届いたスコアは私も聞いてて興奮したんですよ。


しかし、有料の演奏会として今回の公演を語るとなると、少し辛口にならざるを得ません。

決めるべきところで決められない楽器が少なからず存在したことがその一因です。


「少しくらいミスがあっても演奏会のクオリティに影響はない」という意見もあるでしょうけど、

それは違います。我々は観客です。演奏を聴いてそれに対して意見を言うべきなんです。

盲目的に信者のごとく「素晴らしかった」「いうことがない」というのはとても簡単です。

私も最初はそうしたかったです。


しかし、演奏はお世辞にも上手いものとはいえませんでした。


ゲームの思いを反芻する、という意味で言えばこの公演は大成功だといえると思います。

私もPS2版を最初からもう一度プレイしたくなったことは事実ですし、

やっぱり何度でも楽しめるあのゲームシステムは本当に楽しいものだったからです。



そして、室内管弦楽というのも少し気にはなりました。

総勢35名の小編成による管弦楽は、やはりどうしてもふり幅が狭くなってしまいます。

いわゆる「レンジ」というやつですね。

名曲でもあるWaltz for Ariahなどはわりとレンジの広い曲ではあるので、

今回の小編成には少し不向きだったのでは、という印象は否めませんでした。

もちろん、そのあたりのことは重々承知で今回の編成になったということも理解はしているんですが。


あとは、観客のマナーですよね。これが最大の要因です。

演奏中に話すというのは、本当にやってほしくないことなんですよ。

思い入れが強いこともわかりますし、隣の人と話したい気持ちも理解はしています。

ですけど、それはきちんと演奏が終わってからやるべきことじゃないですか。

そして、パンフレットをめくったり擦ったりする音も気になりました。

今回一度きりかもしれない演奏会で、そんなことを演奏中にされると意気消沈です・・・

実を言うとこういう「マナー守らない人」が少なからずいるっていうのも、

私が演奏会から遠のいてしまう一因でもあります。

クラシックの演奏会なんかでも少なからずいるにはいるんですけどね。



とまあ、ちょっと視点を変えて今回の公演を語ってみました。

お気を悪くされた方が多いと思いますが、その点は本当にごめんなさい。



ちなみにアンコールは「Cup of Story」そして「Naming Window」の2曲でした。

Cup of Storyは予想してましたが、まさか最後にあの曲が来るとは。うれしかったです。



ともあれ、演奏会の開催、ほんとうにありがとうございました。

聞きたかった曲がたくさん聞けて、とても幸せな時間でした。