音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

MUSICエンジン第六回演奏会 幻想水滸伝II

MUSICエンジンさんの公演はこれで3回目となります。
4月に行われた第四回演奏会「幻想水滸伝II」
そして、5月に行われた第五回演奏会「UNDERTALE」

今回の第六回演奏会は、第四回と同じ「幻想水滸伝II」でした。
前回はオケとシンセのみで演奏され、
パイプオルガンなどの特殊音はシンセサイザーで奏でられました。
そんな前回の演奏会のことはこのブログで感想を書いております。

MUSICエンジン第四回演奏会 幻想水滸伝II

今回とほぼ同じ曲目ということもありますので、
曲の設定やらバックボーンやらといったものは、
前回のブログを参照されることを推奨しておきます。
いや、手抜きではないですよ、ほんとに(笑)。


MUSICエンジン第六回演奏会 「幻想水滸伝II」
2018年11月17日(土)
ミューザ川崎シンフォニーホール
昼公演 13:00開場 14:00開演
夜公演 17:00開場 18:00開演
(昼夜ともに同じプログラム、とアナウンスされてます)

演目

M1
敵襲
疑惑
勝利への意欲
回想

M2
働かざる者食うべからず
平和山村人暮鳥声
郷愁
冒険の旅

M3
Beautiful Morning
母への祈り

M4
王者の行進
救出

M5
子供たちは野に遊び
あの丘に登ろう
不穏

M6
作戦
戦争
回想~ストリングスバージョン~

M7
彼方の星
過ぎた日々

M8
耳を澄ませば
静かなお部屋
ナハーラ・ヤン・クン

M9
パッサカリア合唱付き
フーガ「我があるじを讃えよ」
強敵出現

M10
彼女のため息
昔話

M11
なごみの時間
もっと遠くへ

Intermission(曲演奏あり)

M12
さざ波に運ばれて
2つの川
毎日がカーニバル

M13
囚われた街
誇り高きサラバンド
平和の賛歌

M14
光のない戦場
追いつめる
Mad Luka

M15
儀式
Gothic Neclord

M16
月夜のテーマ

M17
怒りの鉄拳
対決の時
銀狼

M18
回想~ストリングスバージョン~
Chant~あなたと出会い生をうけ、あなたを失い死を知った~
悲しみのレクイエム
なごみ BGM1
なごみ BGM2
エンディングマーチ~我らは常にいつならん(108人のその後)~Coda
La passione commuove la storia~情熱は歴史を動かす~

アンコールあり


先に謝っておきたいんですけど、
実は、コンサートの帰り際に、
今回の演奏会のProject Managementをされてる方と少し話す機会があったんですが、
「ブログ楽しみにしてます。辛口こむさんを・・・」
と言われて少しプレッシャーに感じてしまったことをここに告白します(笑)
なので、今回の感想ブログもやや辛口仕様となっておりますので、
感動した気持ちを持続されたい方などはここから先はあまり見ないことをおすすめします。



第四回との違いはその曲の構成ではなく規模ですね。
前述のとおり、前回の演奏はオケとシンセのみの演奏でしたが、
今回は本物のパイプオルガンを使ってますし、
中規模の合唱団体も参加して、迫力ある音作りが行われました。

今回のブログは、曲それぞれを個々に解説するスタイルではなく、
ちょっと違う視点で感想を書いてみようと思います。


あ、言い忘れてましたが、わたくし「昼公演」参戦でした!


合唱が使われることで音に深みと厚みが増したことは言うまでもありません。
ベートーヴェンの第九やマーラーの八番あたりが顕著だと思いますけど、
音圧は合唱付きのほうが圧倒的です。
アンコール前の2曲での合唱は本当に荘厳であふれるほど涙を流しましたし、
その他の曲でも合唱が効果的に使われていて、感動が倍加したように感じます。

パイプオルガンは、個人的には「ナシ」かなぁと思いました。
サン=サーンス交響曲第3番でも効果的に使われているパイプオルガンですが、
あれ、タイミングがかなりシビアなんですよね。
下手するとズレまくってしまうというリスクと常に闘わねばなりません。
今回の第六回演奏会でもズレは少しありました。

前回の第四回演奏会でのパイプオルガンの演奏が、
鬼気迫るほど素晴らしかったことで、耳が肥えてしまった可能性も否定できませんが、
「あえて本物を使う必要があったのかどうか」と個人的には思います。
音色の迫力はシンセに勝ることは間違いないですが、
ゲーム音楽の演奏、というカテゴライズで考えると、
「すべてホンモノの楽器で演奏する必要があったのか」と真摯に考えてしまいます。
パイプオルガンのソロ演奏の迫力は筆舌に尽くしがたいものもありますし、
パイプオルガン奏者のスキルも相当高かったことは否めないですが、
オケとの合奏となってしまうと、どうしてもシンセに分があるような気がします。
(というより、シンセ奏者の方の個人的ファンなのかもしれませんが・・・)

もちろん、パイプオルガンを使うという判断は正しいとは思いますが、
結果としてそうしたことでちょっとした音ズレが生じてしまい、
「ああ、惜しいよなぁ」という気持ちになったというのが正直なところです。
ホンモノを使うことで、画期的な演奏会になったことは間違いないですけどね。

あと、音のバランスは少し気になりましたね。
Twitterにかかれている方も少しいらっしゃいましたが、
金管の音が合唱やその他の音を切り裂くようなシーンが一度ならずありました。
金管の音色で他の音を包み込むのならば良いんですが、
そうではなく音をかき消してるような印象を持ってしまったんですね。
もちろん意図的に金管の音色を強くしたのかもしれないんですが、
少しもったいないなぁ、という感じは少し思いました。




閑話休題


ロビーにお花がたくさん飾られていました。
一応全部写真に収めたと思うのですが、違ってたらごめんなさい(笑)

 

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会場に着いたとき、
入り口の誘導係の女性の方が知ってる方だったので少しお話したときに、
「1階のアレ、お一人の方が送ってこられたものだよ」
「あと、2階もすごいのがあるから見たほうがいい」と言われたので、
まずは1階のアレと撮ってきました。
写真群の一番最初の青いやつですね。その下のはカード部のアップです。
3枚目以降の写真は2階に飾られていたものです。
どれもファン愛にあふれる素晴らしいものでした。


パイプオルガンとオケとのタイミングのことは少し辛めに書きましたけど、
実は前半も少し泣きましたし、後半の後半はほぼ泣き続けてました。
私の席は1階の舞台に向かって右側(1C)でしたので、
目の前にはチェロ、コントラバスの方々がいらっしゃいまして、
低音がぐっと響く位置で演奏を聞くことができました。
ちょうど目線を上げると、第二ヴァイオリンの方と正対する形になってたので、
必然的にずっと第2ヴァイオリンの演奏を中心に見ることができました。
やっぱり弦楽のクオリティ半端ねぇなぁ、と思いながら。
もちろん木管金管、打楽器、鍵盤楽器(ピアノ、シンセ)の方々も、
合唱の皆さんも、もちろんパイプオルガンの奏者の方も素晴らしかったです。
私の位置からは木管金管、あと鍵盤楽器の方はほとんどみえなかったですけど(笑)

幕間とアンコールのお話を。
 
HPに「休憩中にも演奏があります」と書いてたんで、
本来ならロビーでお茶でも飲んでいる時間帯でしたが、そのまま席にい続けました。
するとピアノ奏者の方とコンマスの河合さんが登場します。
演奏されたのは「Orizzonte」。ピアノとヴァイオリンによる演奏です。

幻想水滸伝IのOPのアレンジ曲ですね。和みます。
そして、そのまま演奏が終わりかけると河合さんが少し舞台前方へ。
かっこよくコントラバス奏者の6人と金管の方々が登場すると同時に、
舞台奥にはたくさんの人々が・・・フィンガースナップしはじめます。
続いて演奏されたのは「Dandy Richmond」。
リッチモンドのテーマですね。ジャズ調の曲がしびれました。
休憩中にこんな贅沢な演奏を聞けたのは嬉しかったですね。

後半最後の曲、
「La passione commuove la storia~情熱は歴史を動かす~」が、
合唱とともに荘厳に幕を閉じた後、アンコールが演奏されました。

「回想」は前半でも聞くことができた名曲です。
この曲の出だしだけでもう泣けます・・・
第四回では女性ヴォーカル部はたしかヴァイオリンの独奏だった記憶がありますが、
今回は女性二人が舞台袖から登場し、実際に歌われたんですよね。
これがまた泣けました。前半でも、アンコールでも。

そして「オープニングBGM」がアンコールとして演奏されました。
これは第四回と同じですね。
会場で書いたアンケートでも書いたんですけど、この構成がほんと憎い!うまい!!
OPをラストに演奏することで世界の円環、輪廻を感じたんですよ。
幻想水滸伝IIの世界はまだまだ終わらない」
そんな意志を演奏から感じたのは私だけではなかったはずです。
第四回でもこのオープニングBGMで号泣しましたし、
今回の第六回でもアンコールで来ることがわかってて、やっぱり号泣しました。



さて、ここであまり語りたくない「マナー」の話を。

実は会場のパンフレットに紙が挟んでありました。

「公演をご鑑賞になる際のお願い」と書かれた注意書きです。

1.スマートフォン・携帯電話
2.レジ袋
3.パンフレット
4.演奏中の私語

確か、横浜にあるみなとみらいホールでもこれと同じような注意書きを配ってますね。
(今はわからないですが、数年前のクラシック音楽の演奏会では配られてました)
このブログでも何回も書いてきた話題です。

特に「スマホの電源」問題はかなり深刻です。
当たり前のように開演前にステージを撮影してる方が複数いらっしゃいました。
「会場内撮影禁止なのに、撮影してる人いるよ~」と、
嘆いてる女性の方が近くにいらっしゃいました。泣きそうでした(笑)。
一部の人ではありますけど、会場内を当たり前のように撮影されてました。
そして大多数の方は、
スマホの電源を入れたままカバンはポケットにしまってました。
この注意書きを一度ならず見てるにもかかわらず、です。
隣のお客さんも当たり前のようにスマホを電源ONのままカバンに入れてたので、
よっぽど「電源切ってないですよ」って注意しようと思いましたけど、
演奏前に嫌な思いをするのもされるのも嫌だと思い、グッとこらえました。

幸いなことに、
今回、2~4に該当する音を出されている方はほとんどいらっしゃいませんでした。
それだけでも本当に嬉しかったですね。
レジ袋の音も、アメの袋を破る音もなかったように思います。
ただ、季節がらなのか「咳の音」が結構多かったですね。
手で覆ったり、ハンカチやタオルで口元をかぶせてる人も少なからずいらっしゃいましたが、多くの人はハンカチも手も使わず出すがままになってた印象です。

あと、感動的な演奏会だったこともあり、
そこかしこから鼻をすする音が・・・あ、私もそうでした(笑)


というわけで、老婆心全開でブログを書いてみました。
辛口なことも少し書いちゃいましたが、あくまで個人的意見ですので・・・
素晴らしい演奏会であったことは間違いないです。

奏者の皆さん、会場スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。
とても嬉しく楽しく、そして少し切ない演奏会でした。
またきっと、別の演奏会へ伺わせていただきます。
(MUSICエンジンさんと直接関係はないですけど、来月のFF3演奏会行きます)

感動をありがとうございました。