転調が好きです。
曲の途中で調性が変わることを転調というんですけど、
文章だけだとわかりにくいですよね。
そういう時に私は「雰囲気が変わる」とか「色が変わる」と説明することが多いです。
専門的な言葉で語ることはたやすいんですけど、
それだと転調の魅力が十分伝わらないんじゃないかと思うわけです。
例えばこれ。
スキマスイッチ / ボクノート 「スキマノハナタバ ~Love Song Selection~」2018年9月19日発売!
転調部分は動画でいうと1:52~1:55あたりですね。
コードで書くと、
Esus4 E Cm7/F F7/A Bb
ってなるんですけど、コード知らないとなんのこっちゃ(笑)、ってなりますよね。
言葉で説明しにくいんですが、少し明るみが増したような、
曲全体が前進したような、雰囲気が変わった感じしませんか?
この転調、すごく好きなんです。
普通転調はアクセントとして使うことが多いので、
サビが終わると元の調性へと戻ることが多いんですが、
この「ボクノート」は転調したらしっぱなし、そのまま最後まで突き進みます。
転調の技も素晴らしいんですが、それだけで終わらないところがたまらないです。
あとこれですね。
Earth, Wind & Fire - After The Love Has Gone (Live)
Earth, Wind&Fireの名バラード「After The Love Has Gone」です。
デヴィッド・フォスターのアレンジが最高なんですが、
今回はアレンジの話ではなく転調の話ですね(笑)。
動画でいうと1:40あたりでしょうか。
突然それまでの雰囲気をがらりと変える音が響きます。
そしてさらに転調を繰り返しながらサビへと向かいます。
当時としてもそうとう奇抜なことをしているはずなんですけど、
それを全く感じさせないアレンジがさすがです。
神の所業ともいえるそのコード進行に、当時の私は驚愕しました。
で、この曲の分析をするわけです。
突然現れた音、C#m7/Bというコードなんですけど、
この音をここで鳴らすのがほんとにびっくりします。
サビ前に紆余曲折を経て、サビでようやくCm7というコードに落ち着くわけですが、
音楽を知っている人からすると「なんちゅうことしてんねん!」てな感じです。
すいません、なんのこっちゃって思っている人も多いですよね。
コードネーム見ても「?」となってる方も多いと思います。
すごい和音をいきなり登場させてるんですけど、
その前後のアレンジが絶妙で、それが自然に聞こえてしまうんです。
未だにこの転調を超える曲は出てません。
このほかにも転調好きな私がおすすめする曲はたくさんあるんですけど、
今日はこのくらいで。
また機会があれば、この手のお話をしたいと思います。