フランスの現代音楽作曲家、ジェラール・グリゼーは、
かなり論理的な作曲を行う人として私の中では定着しています。
彼の作品というと「時の渦」や「音響空間」といった大作を想像する人も多いですが、
といっても、彼の作品がどのくらい知られているか私もよく知りませんけど、
当時、学生真っ只中だった私は、
そんな論理的な楽曲の数々を聞いてはインスピレーションを得ていました。
私が帰国して数年後に彼の訃報が飛び込んできたわけですが、
その時、ふと耳にこびりついていた曲というのがありまして。
「限界を越えるための4つの歌」というタイトルです。
(原題:4 chants pour franchir le seuil)
彼の作品の中でも、比較的晩年に近い頃作られたものですが、
曲を聞いてタイトルを見ても、未だにそのすべてを理解できない難曲です。
きっと私には理解できないままなのかもしれないですけど、
それでもいいか、と思わせてくれる、そんな1曲です。
あ、4曲です(笑)