音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

24年後の世界

1995年1月17日午前5時46分。

たぶんこの日付は永遠に忘れることはないんだろうなと思います。
その時、私は実家である神戸市におりました。
激しい縦揺れと母の悲鳴で目覚めた私は、その数分後に愕然とすることになります。

地震直後のことはあまり思い出したくはないんですけど、
これだけの時間が経過した今でも、ふと脳裏によみがえる光景があります。
ここでは語りませんけど、その凄惨な光景はいまだにトラウマになっています。
さすがにこれだけ時間が過ぎると、心もだいぶ鍛えられましたけど・・・

阪神淡路大震災の被害を微塵も感じないほど変化した私の生まれた町、神戸。
公園も、自宅そばにあった中学校も、
足しげく通ったおもちゃ屋さんも、名前だけはまだその場にとどまってますけど、
その様相は大きく変わってしまいました。
24年という時間はそれだけ長いということなのでしょうね。

普通の生活が出来るまでに紆余曲折がありましたけど、
またこうして神戸に戻ってくると、身の引き締まる思いがします。
とはいえ、毎年6時前に起きて黙とうすることは無くなりました。
それだけ私の中でも風化が進んでいるのかもしれません。

2019年1月17日。
今年も私は神戸にいます。
亡くなった小学校時代の恩師や中学の友人に思いをはせながら、
また一つ年をとってしまったことに、ちょっと切なくなります。

休みぼけ

昨晩無事帰国いたしました。

時差ぼけはそれほどでもないんですけど、

休みぼけが続いてて、今朝から当たり前のように出勤してますが、

脳内がお花畑になっていて仕事に集中できません・・・

 

去年も言ったかもしれないんですが、

いつか向こうで永住したいよなぁ、と本気で考えてます(笑)

 

さて。

向こうで何をやっていたかというお話を少し。

 

音楽院時代の友人と遊ぶというのが当初の目的ではありました。

友人に依頼されたアレンジ曲を演奏したり、

合間を縫ってニューヨークに住む知人を訪ねたり、

いろいろと激しく動き続けているうちに向こうでの4日間が瞬く間に過ぎました。

 

去年はレオ・ドリーヴの「花の二重唱」をアレンジしましたが、

今年は「KOKO」をピアノデュオアレンジしました。

 


坂本龍一 koko

 

友人は某アニメの主題曲がよかったみたいですけど、

彼も私も坂本龍一さんの楽曲好きということもあり、これにしました。

元々はソロピアノ楽曲だったんですが、

後に大貫妙子さんが歌詞をつけて「3びきのくま」というタイトルで、

アルバム「UTAU」に収録されています。

アレンジとしては、この大貫さんの歌Verを参考にさせていただきました。

 


大貫妙子&坂本龍一  /  3びきのくま

 

調性がG-dur(KOKO)からAs-dur(3びきのくま)に変更されているので、

アレンジは原曲のG-durで、途中からAs-durに転調する形をとりました。

ロピアノ曲として完成されているものを、

ピアノデュオにアレンジするというのは気が引ける部分もあったのですが、

私自身この曲に思い入れが強いこともあり、やっちゃいました(笑)

私と友人が演奏する予定でしたが、結局友人二人で演奏して、

そのあと私は別の曲を演奏させられましたけど・・・

人前で演奏するのは本当に苦手なんですよ、わたし。

 

やはり現役のピアニストは演奏にそつがなく、ウルッと来てしまいました。

「自分のアレンジでなに泣いてるんだ、このアホ」と、

不得意な日本語で軽口をたたかれる場面もありましたが、

喜んでくれたみたいなのでホッとしました。

私は「KOKO」のピアノソロ版を演奏しようと思ったんですけど、

同じ作曲者の「戦メリ」をやらされました・・・ミス連発でした(笑)

だから、人前で演奏は苦手なんですよ。

 

 

実はこの友人とのじゃれあいだけが目的ではありませんでした。

 

 

ボストンでの休暇中、おりを見てニューヨークへ足をのばしました。

その目的は、NY在住の知人に会いに行くことでした。

その知人は映画監督やっています。

監督がアマチュア時代に音楽を担当したこともあったんですけど、

今回は音楽担当ではなく、オーケストレーションを依頼されました。

今回手掛ける映画の音楽担当はすでに決まっていたらしいのですが、

彼がオーケストレーションが不得手であることから、

私と友人に白羽の矢が立った、というわけです。

 

でも、私自身フルオケのアレンジとかそんなに得意じゃないんですけど(笑)

ビッグバンドとか室内楽アレンジの方が好みです。

 

以前お話しした「大きなお仕事」のひとつがこれです。

情報が解禁されたら詳細をお伝えできるかと思います。

ま、公開はまだまだ先のお話ですけども。

 

いつも編曲を担当する時に使用しているペンネームではなく、

スタッフクレジットに私の本名がのることになるみたいなので、

「名前出すのは良いですけど、フォント小さめでお願いします」

と、監督に直接お願いしておきました(笑)

 

 

この二つの作業が終わってあとはのんびりとボストンを満喫してました。

食っちゃ寝を繰り返し、1㎏ほど体重が増えてしまいましたけど、

ストレスから解放されてここちよい正月休みを過ごすことが出来ました。

 

明日は神戸で式典出席があるので、今晩から帰省するんですけどね・・・

 

 

今年もいろいろと忙しい一年になりそうです。

Scott Hamilton / Nocturnes And Serenades【ジャズのススメ 93】

 

NOCTURNES & SERENADES

NOCTURNES & SERENADES

 

 

スコット・ハミルトンのテナーサックスの音色は妙に艶やかです。

朝目覚めたときに聞くのも良いんでしょうけど、

こういう音色だとやっぱり夜の印象が強いのかもしれませんね。

私もあまり早朝からこの音色は聞かないですし(笑)

 

個人的にはベースのデーヴ・グリーンがとてもいい仕事してると思うので、

曲全体がだれることなくしまって聞こえてくるような気がします。

あくまで個人的、ですけども。

 


Flamingo - Scott Hamilton

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。

 

いつもなら金曜日にお送りしているジャズのススメですが、

本日夜から渡米する関係もあり、本日投稿とあいなりました。

明日以降ですがブログの更新はございません。

帰国が15日(火)の夜となりますので、次回はそれ以降の更新となるかと思います。

 

今回の渡米は完全プライベート、というわけではないんですけど、

ようやく正月休みらしいことを出来るので今からワクワクしています。

 

ボストンに住む友人に頼まれたアレンジのお話とか、

向こうで仕事の打ち合わせをした結果であるとか、

そうした余談はまた来週以降にお話しできればな、と思っています。

 

では、行ってきます!!

泣き出しそうだよ

別に泣いてるわけじゃないです(笑)

 

先月発売されたRADWIMPSのアルバム、

「ANTI ANTI GENERATION」をここのところよく聞いてるんです。

 

ANTI ANTI GENERATION(通常盤)

ANTI ANTI GENERATION(通常盤)

 

 

ファンの間では賛否両論となっているらしいこのアルバムですが、

私自身はとても興味深く聞いています。

クオリティの話をし始めるときりが無いのでここでは割愛しますけど、

少なくとも今日現在でも聞き続けているということは、

それなりに評価しているんじゃないかな、とは思ってます。

 


泣き出しそうだよ feat あいみょん RADWIMPS MV

 

公式YoutubeでUPされているMVです。

 

あいみょんの曲はSpotifyでいろいろと聞かせていただいてます。

一気にスターダムにのぼりつめた印象も多少はあるんですけど、

そのサウンドはキャッチーなアーティスト名と異なり骨太な印象を持ってます。

 

そんなあいみょんRADWIMPSとのコラボ曲が、

MVとして紹介した「泣きだしそうだよ」です。

読書をしながら通勤中によくアルバムを聞いていることが多いんですけど、

この曲になるとその読書の手が止まってしまうことが多いことに気づいたんです。

 

まあ、それだけなんですけど(笑)

 

ちなみにRADWIMPSが音楽を担当して、

メガヒットした映画「君の名は。」のアルバムも継続して聞いてます。

楽曲もそうですけど、映画に寄り添った歌曲のクオリティが高いんですよね。

もちろん、私の個人的意見ではありますが・・・

現代音楽を聞く その51

アメリカに住んでたこともあるので、

どうしてもアメリカ生まれの音楽家に思い入れが多少なりとあります。

 

ヴィットリオ・ジャンニーニはアメリカ生まれの作曲家です。

イタリア人っぽい名前ですけど、イタリア系のアメリカ人ですね。

彼の作品というと「じゃじゃ馬ならし」が有名ですけど、

管弦楽吹奏楽の分野でも多くの作品を残しています。

吹奏楽作曲家として有名なアルフレッド・リードは、

ジャンニーニに曲作りの手ほどきを受けたことでもよく知られてます。

 

個人的には吹奏楽で構成された「交響曲第3番」あたりをお勧めしたいんですが、

ジャンニーニといえば「Concerto Grosso」かなと思いまして(笑)

 


Vittorio Giannini (1903-1966): Concerto grosso (full)

 

この曲、大好きなんですよね、昔から。

弦楽合奏曲なんですけど、室内楽的響きが心地よい名曲です。

・・・やっぱり室内楽好きなんですね、わたしは(笑)

Incidental Music Vol.45

以前、大林宣彦監督の映画「ふたり」のサントラを紹介した記憶があります。

記憶が違ってたら申し訳ないですけど・・・

 

「ふたり」の音楽監督を手掛けられたのは久石譲さん。

宮崎駿監督や北野武監督の作品でもおなじみの作曲家ですが、

私の中でもかなり大きなウェイトを占めている音楽家さんでもあります。

直接お会いしたことは、たぶん一度だけあります。

もう数十年前の出来事なのでうろ覚えではありますが。

 

大林監督の映画で、ほかにも久石譲さんが音楽を手掛けた作品があります。

その中でも少し異色ともいえるのが「水の旅人」という映画です。

一寸法師をベースにした冒険活劇ともいえる作品でした。

私も当時映画館まで見に行って、サントラも購入したくらい音楽が素晴らしかった。

ビデオは買ってませんけど(笑)

 

メインテーマの演奏にはロンドン交響楽団を起用するなど、

音楽面でもかなりの意欲作となっています。

 


映画「水の旅人」メインテーマ.avi

 

映画自体は当時見ただけでそれ以降は一切見ていないんですが、

このサントラは当時から聴いていて、今でもたまに聞きたくなります。

余談ですけど、主題歌は中山美穂さんが歌われてました。

「あなたになら・・・」という歌で、こちらも作編曲は久石さんです。

 


あなたになら 中山美穂

Mads Vinding Trio / The Kingdom【ジャズのススメ 92】

 

"THE KINGDOM" MADS VINDING TRIO

 

 エンリコ・ピエラヌンツィのピアノに魅了されましたが、

実はベースのマッズ・ヴィンディングがすごいことに気づかされました(笑)。

 


Lover

 

アルバム2曲目の「Lover」は疾走感のある「これぞジャズ」といった趣き。

聴きやすいんですけど、最初聞いたときはガツンと来なかったんですよね。

その理由は未だに分からないんですけど。

 

アルバムタイトル曲でもある3曲目の「The Kingdom」も大好きなんですが、

5曲目の「My Foolish Heart」のベースの気持ちよさが好きで、

よく聞いているんですよね。バランスが良いというかなんというか。

 


Mads Vinding Trio (Enrico Pieranunzi & Alex Riel) - My Foolish Heat

 

この辺りのジャズスタンダードナンバーもとても聞きやすい印象でした。

興味があれば、マッズの別のアルバムや参加アルバムもとても良いので、

ググって聞いてみていただけると、良さがわかると思います。