アナリーゼというのは、ドイツ語のanalyseが語源と言われています。
英語でいうとanalyze(アナライズ)ですね。
音楽用語で、アナリーゼというのは「楽曲分析」と言われているそうです。
先週の水曜日に書いたブログ「ちょっとしたおはなし」で触れたとおり、
今の編曲家の一部がアナリーゼをあまりやってないと断言しました。
私も一線から退いた身なので、
こうしたことを断定的に語るのはあまり好ましくないんでしょうけど、
まあ、言っちゃったもんは仕方ないってことで(笑)。
話を戻します。
私自身は古い音楽から新しめの音楽まで、
いろいろな楽曲を分析し続けています。今もやってます。
ただ、それをこの場で書くことは出来るだけしないようにしているんです。
アナリーゼは自己満足だけでやることではないんでしょうけど、
私の場合に限って言えば、それは自己満足以外の何ものでもありません。
調性とかスケールとかモードとか、
専門用語を羅列して、今はやりの楽曲を解説する、
なんてこともやろうと思えば出来るっちゃできるんですけど、
そんなに自己顕示欲が強い方でもないですし、
そもそも「特定の人にしかわからないこと」というのを、
このブログで書くことに、ある種のためらいが生じます。
SNSなんかでは、そういう自己顕示欲の強い人が多い印象です。
好きな曲のコード進行を書いたりして、
(VIIm7(♭5)→VIm7→IIm7→V7、みたいな感じです)
「このコード進行が超カッコイイ!」なんて書いてるのを見ると、
逆にこっちが興ざめしてひいてしまうことがしばしばあります(笑)
とかいいつつ、先日転調の話でコード進行書いちゃいましたけど・・・
転調のおはなしなのでどうしてもああいう形にはなりましたけど、
本当はあんなコードのお話とか書きたくなかったんです、いやほんとに。
言い訳はさておき。
私にとってのアナリーゼは、研究という側面も大いにあるのですが、
興味があるからこの作曲家の楽曲のヒミツを知りたいという、
知的好奇心に動かされてやることが多いんですね。
特にメロディには、作った人の癖みたいなものが出てきますから、
そうした個性をすくい上げて音楽言語化していく作業というのは、
自分にとってはとても楽しい時間です。
とはいえ、こうした作業をおススメしているわけではないんです。
たとえば、好きな歌手の唄を聞いてて、
「ここのこぶしがいい」とか「サビの後半のメロディが好み」とか、
そうしたちょっとした感想でいいと思うんです。
本人しかわからない、その歌の魅力を言語化するという作業、
それこそがアナリーゼだと私は考えています。
なのでみんな、アナリーゼしようぜ!!(笑)