音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

7/9DQコンサートでのワタクシ的一騒動

東京佼成ウインドオーケストラ(以下TKWO)による、
ドラゴンクエスト吹奏楽による演奏会が7/9(日)に行われました。

 


本邦初演となる「吹奏楽ドラゴンクエストIX」ということだったんですが、
NINTENDO DSプラットフォームでのナンバリングタイトルということで、
当時、いや今でも多くの人から賛否両論入り乱れる作品となっています。

かくいう私もドラゴンクエストIX(以下DQIX)は相当プレイしたはずなんですが、
メインストーリーのほとんどを忘れているという状況でした。
その原因は、メインシナリオを早々にクリアして、
「すれちがいプレイ」にかなりの時間を費やした結果によるものです(笑)。
幸い、オリジナル音源とシンセによるサントラを購入していたので、
そちらで念のためDQIXの復習を軽くしてからコンサートにのぞみました。

演奏自体はとても素晴らしいものでした。
各楽器のソロも聴き応え十分でしたし、
何よりもDQIXの音楽を生で聴いたのが今回が初めてだったので、
(オーケストラ版はまだ生で聴いたことがありません)
サントラでの復習を思い出しながらいろいろと妄想しつつ聴いていました。


終演後にアンコールの曲目を確認しようと思い、
掲示を見てみたら、これが貼ってあったんです。
こういう遊び心のある演出、大好きです。

というわけで、とても満足のいく演奏会でした。







































というのが今回の演奏会での表の感想です。
しかし、裏ではいろいろな葛藤があったことをこれから書きたいと思います。

見たくない人はここでブラウザバックなどしていただけると幸いです。





















開演前。
開場時間から10分位経ったころに友人と開場に到着。
友人とは別々の座席だったので、私は一人で目的の席へと移動。
列で言うとだいたい真ん中辺りの最左端(1番)が私の席でした。

満席ではなかったのですが、かなりの席が埋まっていました。
さすがDQ、さすがTKWOと思ったのもつかの間、
私の隣に、帽子をかぶりサングラスをかけた恰幅のいいオジさんが座ったんです。
いかにも挙動不審といった様子で、
具体的に言うと、ふいに身体を大きく揺らしたり、
意味もなく腕を振り上げたり、といった行動をされてました。
開演前のことだったので放置していたんです。
きっと演奏が始まったらおとなしくなるのだろうな、と。


そんな私の淡い期待は開演後すぐに粉々となります。


開演後も帽子をかぶり続けていたことにも少し不満ではあったのですが、
まあ、他のところでも帽子をかぶり続けて鑑賞されている人もいましたし、
(それもどうかとは思うんですけどいろいろと事情がお有りなのでしょうw)
それはそれで仕方ないことだと諦めもついてたんですが、
その方が演奏開始後、いきなり声を発したんです。
ボソボソと、でも周りに聞こえるくらいの声量で独り言が幕を開けました。

※演奏中の出来事です。

演奏に不満でもあるのか、といってもまだ序曲が始まったばかりでしたし、
不満も何もあったもんじゃありません。
しかもその独り言は止まること無く、ずっと続きます。
さすがにイライラが募ってきたので、
曲の演奏中ではなく、曲と曲の間の短い時間に短く注意をしました。
するとその注意した瞬間はおとなしくなられたんです。
が、1分と経たないうちにまたボソボソと独り言がはじまるんです。
そして、意味不明な腕の振り上げも始まり、
私の肩あたりにその腕が何度か当たります。

物理的にも精神的にもかなり限界を感じたので、
その後も何度か曲間に注意はしたのですが、
どうやら「あちらの世界」から来られた方みたいで、
私の注意に痛痒すら感じてない様子でした。

そんなことが前半ずっと続いて、そのまま休憩となりました。
私は即座に立ち上がり、会場入り口ちかくの係員にこのことを報告しました。
そして「席を変えてください」と切実にお願いをしたんです。


クラシックの演奏会やジャズライブなどにもちょくちょく行ってますが、
席を変えてください、とまで嘆願したのは今回が初めてです。
そのくらい心も体も追い詰められてたんだな、と思います。
お金を払ってDQIXの音楽を聞きに来ているのに、
お金を払って隣の人の声を聞かされる羽目になるとは私も思っていませんでした。

幸いにも、担当していただいた係員の方が親切に対応していただき、
無事席を移動することが出来ました。最後列でしたけど(笑)。
しかも、その近くで演奏中にも関わらず、
入口近くで配られたチラシを、ご丁寧に音を立てて見ている人がいたんですが、
隣で独り言を言われることに比べれば、かわいい所業です。
ゆっくりとDQIXの音楽を、後半から堪能することが出来ました。
担当していただいた係員の皆様、本当にありがとうございました。


演奏会でのマナーについては、
このブログで何度も書いてきましたし、注意喚起はしてきたつもりでしたが、
今回のは特殊中の特殊、レアケースです。
こんなことは一生で何度も起こるものではないことはわかっています。
が、こんな経験は二度としたくはありません。
私にとっては、トラウマというと大げさかもしれませんが、
今度もしこうしたことがあったら、たぶん途中退席してしまうだろうと思います。

散々な前半と、素晴らしい演奏の後半、
双方を体験することができた私は、
レアなのか不運なのか、どっちなんでしょうね・・・




Lee Konitz / INSIDE Hi-Fi【ジャズのススメ 35】

リー・コニッツのサックスの音色、時々無性に聞きたくなるんです。

彼の名盤ともいえる一作「Motion」も当然良いんですけど、

けだるい時や何かにぶつかっている時なんかに聴きたくなるのは、

名盤ではなく今回紹介するアルバム「Inside Hi-Fi」です。

 

Inside Hi-Fi

Inside Hi-Fi

 

 

アルバム最初に収録されている「Kary's Trance」がほんといいです。

チャーリー・パーカーなどの、

どちらかと言うと明るい音色とは一線を画しているアダルトな感じ。

天才チャーリーの音色も当然良いんですけど、

こうした冷徹、というか理知的な音色というのを欲することもあります。

 


Lee Konitz,,,, KARY'S TRANCE,, 1956

ゲームの音楽とオーケストラの親和性について

最近SNSを見てて思うところを書いてみようと思います。

 

ゲームの音楽の演奏会が本当にたくさん出てくるようになりました。

私はそのほとんどに行ってないんですが(笑)、

興味がわくものについては重い腰を上げるようにしています。

興味がわいても、その演奏会で「内輪感」を感じるものは行きません。

 

残念ながら、これまで数多くのゲームの音楽の演奏会に行って、

アレンジが秀逸だな、と思ったことはほとんどありません。

音楽の専門的な知識を有していようとなかろうと、

こればっかりは私のセンスに起因するところなのでどうしようもないことです。

アレンジが下手というわけじゃないんです。ただ、気に食わない(笑)。

 

そしてその演奏会の大半がオーケストラやブラスバンドなど、

割りと大きめな編成での演奏というのが主流となっているようです。

 

 

ここではたと考えました。

なんでゲームの音楽の演奏会って、

クラシック音楽の演奏会と似たような編成なんだろう、と。

 

いわゆるゲーム内で流れる音を「原曲」とします。

この原曲に思い入れが強い方々のことを俗に「原曲厨」と呼ぶのだそうです。

ゲームの音楽が好きな人たちというのは、こうした原曲厨が結構多いのだそうです。

リズムや調性などが原曲と違っていることに快しとしない人ってことですね。

つまりは、原曲に忠実に演奏することが求められることが多いジャンルともいえます。

 

かたやクラシック音楽を考えてみましょう。

重度なクラオタでもない限りはそれほど気にしないんでしょうけど、

クラシックも楽譜の記載を忠実に奏することが求められやすいジャンルです。

指揮者やオケによって音色が変わることがあっても、

楽譜が絶対的な権力を有していることに変わりはありません。

 

そうなんです。

オーケストラという媒体は、こうした「忠実に演奏する」ことに長けているわけです。

ジャズなどのような即興演奏が入り込む余地があまり見込めません。

ゲームの音楽もクラシックも、いかに原曲に寄せて演奏するかを問われます。

 

だからなのかもしれませんけど、

ゲームの音楽を演奏する方々の多くはクラシックにも造詣が深い方が多いですし、

その逆も又然り、といえます。(当社比)

 

私はどちらかと言うとアドリブなどの即興演奏が好きですし、

アレンジが大胆に施されているものをより好む傾向が強いのですが、

だからといってもクラシックもゲームの音楽も嫌いではありません。むしろ好きです。

でも、一度ジャズテイストの強いゲーム演奏ってのもピアノ一本でやっていいんじゃないか、って思うことがあります。

私が演奏しても良いんですけど、もっと上手い人がいるのでそちらに任せます(笑)。

 

 

※今回の文章はふとした思いつきで書いていますので、

いろいろと思うところはあると思いますが、酔っぱらいの世迷い言程度に思ってもらえるとありがたいです。

ガーシュウィンのピアノコンチェルト

ロックライブだったりクラシックのコンサートだったり、

いろいろと生演奏を堪能しまくっている私ですが、

実はまだガーシュウィンのピアノ協奏曲を生で聞いたことがありません。

 

アメリカの作曲家、ジョージ・ガーシュウィン

ラプソディ・イン・ブルー、パリのアメリカ人など、

今でも幅広く演奏される機会の多い演目はよく知られているのですが、

このピアノ協奏曲ってあまり演奏されていない印象です。

 

このピアノ協奏曲もそうですし、ラプソディ・イン・ブルーもですけど、

ガーシュインが若い頃、20代で作曲したものです。

オーケストレーションも荒削りな印象ですが、魅力に溢れた名曲だと思います。

 


George Gershwin Piano Concerto in F major Wang Yuja - HD

 

ピアノとオーケストラのためのコンチェルトなのですが、

聴く限りはシンフォニック・ジャズといったおもむきの音楽です。

アメリカ音楽大好きな私には魅力しか見当たりません(笑)。

全部聞きどころですが、二楽章、最終楽章はかなりヤバイです。

 

 

ちなみにこの曲、日本が誇る指揮者のお一人である小澤征爾さんも指揮されてます。

盲目のピアニスト、マーカス・ロバーツのトリオをオケに招いて、

かなりジャズ調にシフトしたアレンジが施されたピアノ協奏曲となってますが、

こちらもかなり良いです。音源が無いのでCDだけ紹介しときます。

 

ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 ヘ調

ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 ヘ調

 

 

Dead End in Tokyo European Edition

マンウィズ(Man with a Mission)の楽曲はずっと聴いてます。

ライブにも2回ほど行きました。

 

今回、Dead End in Tokyoというシングルは購入してたんですよ。

んで、配信で同シングルのEuropean Editionというのが出たんですね。

私も配信版購入しました。

というかGoogle Play Musicなんで月額定額なんですけど(笑)。

 

いやぁ、相変わらずかっこいいですよね。

このEuropean Editionってタイアップ曲が多めなので、

テレビとか映画、アニメ好きな人にも吸引力のあるラインナップですし。

マンウィズあまり聞いたことが無い人にもうってつけです。

 

彼らのサウンドに何故こうも魅了されるんだろう、と自問自答してるんですけど、

未だに答が分かりません。かっこいいから、ってだけじゃないんでしょうね。

洗練されたかっこよさもありつつ、泥臭いところもあって、

見た目でキワモノバンドみたいな風に思って聴くと、

見事に足元をすくわれてしまうくらいにいい曲が多いんですよ。

 

ロック好きならぜひ聞いて欲しいです。

終わりのかなしみ

歳を取ると涙もろくなるのだそうです。
なるのだそうです、なんて他人事のように書いてはいますが、
実のところ私もその涙もろさを実感してしまっている一人です。

アラフォーという年代になって、
いろんなところで身体の衰えを感じるようになりました。
病も抱えながらもそれなりに楽しく人生を謳歌していると思っています。
ただ、この年齢になってくると「終わり」というものを実感しはじめます。
それは人生の「終わり」でもあり、スケール感はだいぶ下がりますけど、
お仕事の区切りとしての「終わり」であったりするわけです。


テレビ番組の長時間生放送を見ているとします。
番組も永劫に続くものではないのでいつかは終わりが来るんですけど、
その時、なんとも言えない寂寥感がこみ上げてきます。
時には泣きそうになることもありますが、
幸いテレビ番組が終わってしまって泣いたことは数えるほどしかありません(笑)。

以前、アーティストのライブに参加するため日本武道館へ行ったことがあります。
その最後にアーティストとバンドメンバーが、会場内を練り歩きながら歌ってました。
そしてその曲がライブの最後であると知った時に、
どうしようもない気持に満たされてしまってその場でずっと泣いてしまいました。
まあ、そのライブでは幾度も号泣してたんですけどね・・・。

また、別のライブで東京グローブ座というところへ行った時もそうでした。
とある作曲家の記念ライブだったんですけど、
ライブが終わってから私は号泣してました。
友人と二人で行ったんですけど、友人の前で私は子どものように泣きじゃくりました。
「終わっちゃったよ~」と言いながら泣いたことを思い出すと恥ずかしいです(笑)。

何かがじわじわと終わってしまうと感じることに、
どうしようもないかなしみを抱いてしまいます。
(それが「哀しみ」なのか、それとも「悲しみ」なのかはわかりません)

先日参加したオフ会の時もそうでした。
とても楽しくてこのままこの時間が続いて欲しいと思っていたんですが、
始まりがあれば終りがある、というのはアタリマエのことなんですよね。
さすがに周りにたくさん人がいたので号泣はしませんでしたけど、
ずっと寂寥感が心の中を満たしていたことは否定できません。


楽しいことや嬉しいことって時間経過がとても早く感じます。
面白い映画や舞台などを見た時、そう思うことがとても多い気がします。
逆に苦しいことや辛いことって時間経過がとても遅く感じます。
面白くない映画を見たときにも感じますし、
面白くない会議をしている時には常にそう感じる方も多いでしょう(笑)。


ただ、そんなかなしみがずっと続くというわけではなくて、
ライブの後であれば、思いっきり悲しんだ後すぐに吹っ切れます。
そして帰りの道すがら、そのライブの余韻に浸りつつニヤニヤしてます。
はたから見たら、そうとうアブナイ人に映っていることでしょうね。

これも当たり前のことなんですけど、
ほとんどの事象、事物には終わりが訪れます。
終りがあるからこそその事象や事物が輝けるんだ、などという、
偽善的なことを一瞬書きそうになりましたけど(笑)。
確かに終わったときはかなしくてその気持に支配されるんですけど、
しばらくすると気持が切り替わって、かなしみは霧散します。

のちにライブや舞台が映像化されることもままありますけど、
そうするとまたその時の感動がよみがえってくるんですよ。
ただそれと同時にまたあのかなしみもぶり返すことになって、
結局涙流す羽目になります(笑)。

ただ、こういう映像ソフトはめったに買わないようにしてるんですよ。
舞台もライブもナマモノですから、その時の感動は一期一会、
そのときに感じた思いみたいなものは、
大事に大事に心の奥底に貯金箱のようにしまわれることになるわけです。
そうした生演奏や舞台が映像化あるいは音源化されてしまうことで、
言葉は悪いですけど、汚されるような気持になることがたまにあるんですよね。
もちろん諸々の理由でそうしたイベントに参加できない人からすれば、
こうした配慮というのは嬉しいものであるってこともわかります。


話が良からぬ方向へ進みだしたので、戻します。



人生八十年だとするとすでに折り返し地点を迎え、
いよいよ人生後半戦となり、いろいろな「終わり」を感じるようになりました。
とはいえ、自分からその後半戦を放棄しようとは思ってません。
苦しいことも悲しいこともこれからまだまだたくさんありますし、
そんなことをこれからも積み上げていくのなら、
いっそのこと「終わり」を迎えて楽になってしまったほうが良い、
という気持もわかります。
少なくとも私も一度ならず思ったことはありますから。

ただ、私の場合究極的に負けず嫌いなのと同時に、
あきらめが早いことでも知られている人なので(笑)、
都合の悪いことは忘れるようにしています。
忘れるようにしています、というよりも、忘れます(笑)。

年月は、人間の救いである。忘却は、人間の救いである。
こういったのは確か太宰治だったでしょうか。違ってたらすいません・・・
全ての事象について時間や忘却が解決してくれるというわけではありませんけど、
少なくともこの2つで解決することも、思ったより多く存在することも事実です。

いきなり何を偉そうに語りだしたんでしょうね、わたしは(笑)。


これからも長時間放送が終わりかけるとそのことに悲しみ、
生演奏が終わりかけてしまうとまたそのことに悲しみ、
そして忘却を経て、それらのことが心の糧になっていくのでしょう。

人生で無駄なことなど何もない、という言葉はあまり信じてませんけど、
無駄なことであっても、楽しけりゃそれでいいんじゃない?とは思ってます。


というわけで、日本ではないどこかからお送りしました。

Horace Parlan / BLUE PARLAN【ジャズのススメ 34】

今ひとつ、というか、

私の周りではほとんど知ってる人がいないので寂しい限りなんですが、

ホレス・パーランです。

 

実は彼のアルバムで最初に聴いたのが「荒城の月」なんですよ。

そう、あの滝廉太郎が作曲したことで知られるあの名曲です。

ホレス・パーラン・トリオでジャジーになった荒城の月、

なかなか渋くてかっこよいしあがりになってるのでそちらもオススメです。

が、今回はこのアルバム「BLUE PARLAN」にしました。

たぶん彼のアルバムで一番聴き込んでると思います。

 

Blue Parlan

Blue Parlan

 

 

アルバム全曲通しての印象は、彼のピアノが透明感高いってことですかね。

脂っこい食事の後に飲むほうじ茶のようなさっぱり感、とでも言いますか。

表現難しいんですけど、とても統制の取れたアルバムの一つだと思います。

 


Horace Parlan Trio - Cynthia's Dance