音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

約束はいらない

今から20年ほど前に放送されていたアニメ「天空のエスカフローネ」。

その主題歌としてリリースされたのが「約束はいらない」という曲でした。

 

それ以前から作曲家菅野よう子さんのことは知ってました。

ゲームメーカーの光栄(現コーエーテクモゲームス)から発売されていた、

歴史もののゲームで数多くの音楽を手掛けてた頃からなので、

かなりの長い期間、彼女の音楽を聞いていることになります。

 

アニメ作品「ぼくの地球を守って」(通称、ぼく地球)で、

菅野さんの元旦那様でもあった溝口肇さんが音楽を全編手掛けてたんですけど、

エンディングテーマ「時の記憶」の作編曲を菅野さんが担当されて、

まあそれが恐ろしいくらいにすごい曲だったことを今事のように思い出します。

どのようにすごい曲なのかは話が長くなるので割愛しますけど(笑)。

 

というか、菅野さんの話をすると一昼夜では足りないくらいの話になるので、

また機会があればそのへんの話もここでやれたら良いなと思いますが。

 

話を戻します。

ぼく地球の「時の記憶」の記憶も新しい

(といってもそこから3年ほど経ってますけどw)

1996年に放送されたのが前述の「天空のエスカフローネ」という作品です。

リアルタイムで放送もずっと見ていたんですけど、

そのOP主題歌である「約束はいらない」という曲に、

私の心は大きく動かされることになりました。

俗に「菅野節」とも言われる音が随所に登場し、

その独特な曲の雰囲気と坂本真綾さんの透き通る歌声に魅了されたんです。

余談ですけど、坂本真綾さんはこれ以前からも子役として活躍されていたわけですが、

この作品での歌唱がきっかけで歌手活動を本格的にはじめることになります。

菅野・坂本の伝説の黄金コンビがここからはじまるんです。

 

原曲も当然大好きですけど、

ライブで歌われているバージョンも本当に好きです。

といっても私は2回ほどしかライブに参加したことがないんですが(笑)。

一度目は真綾さんの15周年記念の武道館ライブ「Gift」、

そしてその5年後にさいたまスーパーアリーナで行われた「Follow Me」。

この2つのライブに参加させてもらいました。

真綾さんの歌声は大好きなんですが、ファンといえるほど精通しているわけでもなく、

コアなファンも多いことで知られていることもあり、

ライブに行くことについてはずっと二の足を踏んでいたんですが、

15周年の武道館でのライブは、やはり記念となるものなので行ってみようと。

そこでまさか号泣するとは思いませんでしたが(笑)。

私が未だに聴いている大好きな「約束はいらない」のバージョンが、

この武道館ライブで披露された「0331medley」といわれる楽曲です。

真綾さんの誕生日である3月31日に開催されたという意味でのメドレーなのですが、

このメドレー、菅野よう子さんの伴奏のみによる歌唱なんですよ。

 

約束はいらないのサビのフレーズのピアノソロから始まって、

指輪、Active Heart、夜明けのオクターブ、tune the rainbowなどの、

黄金コンビによる名曲メドレーを菅野さんのピアノで堪能したわけです。

ピアノの音色が始まってしばらくして菅野さんにスポットライトがあたると、

客席から歓声がわき上がったのを昨日のことのように思い出します。

そのラストを飾ったのが、約束はいらないでした。

メドレーだったので、サビの部分を3回繰り返すというものだったのですが、

その3回ともにピアノ伴奏の細かいところを変えるという、

菅野さんらしい味付けを加えたその「約束はいらない」で、

私はもう涙が止まりませんでした。

生でこの演奏を聞けたという喜びもそうなのですが、

ああ、私はこの曲が大好きなのだな、と実感することができた演奏でもありました。

 


DVD「坂本真綾 LIVE 15周年記念 LIVE "Gift"at 日本武道館ダイジェスト

 

このダイジェスト動画は公式であげられているものです。

この後半に、件の曲「0331medley」がちょこっとだけ出てきます。

トライアングラーの出だしだけ歌って、そのまま約束はいらないのサビへ。

このあたりのピアノ伴奏の展開の仕方も素晴らしいのひとことです。

どの辺がすごいのか、という話は専門的になりますので割愛しますが、

とにかくすごいんです!!(笑)

 

そしてその五年後、さいたまスーパーアリーナにて行われたライブでも、

この「約束はいらない」が歌われます。

 

20th Anniversary Medleyと題して、

菅野よう子さんのピアノソロのみでメドレーが奏でられます。

その中に真綾さんが作詞作曲をされた「everywhere」が入ってて、

その時点でもう涙腺崩壊しそうになったんですが、

そのメドレーの最後で菅野さんがスクリーンに大写しになって、

約束はいらないを演奏し始めたんです。

そして「うたえる?」と画面越しに客席へ問いかけるわけです。

(マイク入ってなかったので読唇術で客席には伝わった感じでしたw)

 


坂本真綾20周年記念LIVE“FOLLOW ME”atさいたまスーパーアリーナ Blu-ray&DVDダイジェスト映像

 

ちょうどこの公式のダイジェスト動画では、

その「約束はいらない」を客席と一緒に歌っているところが収録されてます。

私も泣きながら歌った事を覚えてます。

このあと、真綾さんやバンドメンバーも登場して、

菅野さんのピアノ伴奏も加わって「約束はいらない」を披露するのですが、

それは公式で発売されているライブ映像で見てください。必見ですから。

客席の皆で歌ったバージョンもとても素晴らしかったですが、

この後のご本人登場からの演奏もとてもすごかったです。

 

余談ですけど、

15周年の時にはかなりステージから遠いところで見たんですが、

20周年のときはアリーナ席でした。それでも少し遠めでしたが(笑)

ライブってホントいいもんですね。また行きたいです。

 

 

ここまで書いておいてなんですが、

出来ればまずは原曲のバージョンを聴いていただくことを強くオススメします。

菅野さんのセンスと真綾さんの歌声がコラボした、奇跡の曲のひとつです。

演奏無事に終了

以前このブログでも書きましたけど、

日付で言えば昨日(6月18日)に友人の披露宴にスタッフとして出席しました。

音響スタッフでもあったんですが、

演奏することになっていたので、そのときはちゃんと正装に着替えました。

 

はい、演奏しましたよ。

緊張もしましたけど、周りが知り合いばかりだったこともあって、

多少のミスも許してくれるような空気感がありました。

おかげさまで楽しくピアノ演奏することができたかなと。

ドビュッシーという友人からの無茶振りでしたが、

何とか人前で聞かせられるくらいにまではできたかなと自負しております(笑)。

 

その後披露宴終了後にまだ新郎と新婦が着替えて残っていたので、

新郎が好きなゲームの曲を1曲だけ即興演奏しました。

新郎が「おおおおお」と叫びながらピアノに近づいてきて、

演奏しているにも関わらず、バンバンと背中を叩いてきたのは辟易としましたが(笑)。

喜んでもらえて良かったです。

 

人前で演奏するのは音大生の頃が最後だと思うので、

かなり久々でしたけど、やっぱり楽しいですね。

さすがにこれから先にこういう機会はほとんどないとは思いますけど。

 

楽しかった~!

 

エドヴァルド・グリーグ

本日6月15日が誕生日なのだそうです。

 

小中学生の頃、音楽の授業で音楽鑑賞の時間があり、

そこでも彼の作品は多く紹介されていたように思います。

代表作というと「ペール・ギュント」や「ピアノ協奏曲イ短調」など、

誰でも一度は聴いたことがあるのでは、という曲が紹介されがちですが、

私が最初に思いつくのは「抒情小曲集」というピアノ曲集ですね。

全部で10集まであるこの作品群ですが、

最も有名な5集を紹介したいと思ったんです。思ったんですけどね。

生来のヒネクレモノなので、あえて違うところから(笑)。

 

先日亡くなったハンガリーの指揮者であり名ピアニストでもあった、

コチシュ・ゾルターンの演奏で抒情小曲集第3集を。


Zoltán Kocsis plays Grieg Lyric Pieces Op.43

 

この曲はあれやこれやと知識を詰め込んで聴くよりも、

ただ音の流れに身を任せて聴くほうが合っているような気がします。

なので解説はなしです(決してめんどくさいからではありませんw)

Thomas Ruckert Trio / Debut【ジャズのススメ 33】

ジャズピアニストのミッシェル・カミロを紹介しようと思ったんですけど、

たまたま先日友人からCDを紹介されたことを思い出して、

そのCDを買って聴いてみたんです。それがまあすこぶる良かった!!

というわけでトーマス・ルカート・トリオのアルバムに変更しました(笑)。

 

Debut

Debut

 

 

実はこの方、紹介されるまで全く知らなかったんです。

大変申し訳無いと猛省しております・・・

最初聴いた間奏は割と普通かも、だったんですが、

聴き込んでいくと何とも郷愁的といいますか、懐かしさを感じたんです。

安心感とも言いますね。

テクニックは素晴らしいですし、何より選曲が私好みでした。

こりゃちゃんと聴き込まないといけません。

 

アルバム最初の「Like Someone In Love」をここでは紹介しておきます。

 


Jazz Piano / Thomas Ruckert Trio - Like Someone In Love ( J. Van Heusen )

背もたれのセオリー

不読書の年、というブログを書いたんですけど、
先日のシンガポール出張の時にようやく読書を解禁しまして。
それからいまのところ1日1冊ペースで貪り読みをしております(笑)。
それだけ活字に飢えていたんだな、と。

そのせいで少し目が疲れてます。



さて、そんな話とは全く関係ないんですけど。

仕事がら、よく公共交通機関を利用することが多いんです。
海外出張のときには飛行機に乗りますし、
国内出張などがあれば新幹線や特急電車、
残業し過ぎで疲れるとタクシー(タクチケ利用)などなど、
1日1回は必ず交通機関を利用してます。

新幹線などの座席を想像していただけるとありがたいんですが、
2つないし3つ席が横並びに連結していて、
それがずら~っと20列くらい縦に並んでいるわけですね。
新幹線だと割と長時間乗車することになるので、
背もたれを後方へ傾斜させる方が多くいらっしゃいます。
もちろんまったく倒さないで座られている方もいらっしゃいます。

私の場合、自分のうしろの座席にお客さんがいらっしゃる場合は、
起きてるときには必ず声をかけてから倒すようにしてます。
寝ている時やうしろに人がいない場合には、躊躇なく倒します。
目安としては、座っているイスの背もたれの厚さ程度ですかね。

中にはズドーンと何のためらいもなく最大まで背もたれを倒す人がいたり、
うしろの人に気づかれないように徐々に徐々に倒す人もいらっしゃいます。

テレビの情報番組などでも、
この「背もたれのセオリー」みたいなものが特集されることがありますよね。
これが正しい、なんて文言を使って番組内で正解を発表したりするんですが、
それで納得できるかというとそういうわけでもないんですよ。

私の所感を言うと、
何も言わずに背もたれを倒してくる人にはあまりいい印象を持ちません。
注意をすることも無いんですけど、少し不快な感情を抱いてしまいます。
倒し方の程度はそれほど関係はないですね。
何も言わないでスッと倒してくる行為それ自体があまり好きではないです。
逆にちゃんと声をかけてから倒してくる方には当然いい印象を持つんですが、
感情の居所具合によってはその声かけが鬱陶しいと思うこともあります。
なんとも勝手なものです(笑)。


また新幹線などの高級な列車ではなく、
通勤でいつも乗っている電車でも「背もたれのセオリー」があります。
一両編成のワンマン電車もそうですし、
都市圏でよく利用されている電車もそうなんですけど、
電車の向きに並行して端にベンチスタイルでイスが置かれてますよね。


こんな感じです。
ロングシート、って言うらしいですが詳しいことはわかりません。

で、このシートの間に出入口のドアがあるわけですけど、
そこの横に人一人が何とか立てるくらいのスペースがあるんです。
ちょうど写真で言うところの、シートの端にある手すり辺りですね。


えてして人はこういうロングシートががら空きの時、
自然と端に座ってしまう傾向が強いのだそうです。
心理学的に説明しているものもあるのですが長くなるので割愛します(笑)。
そして、このシートが全て埋まっている場合、
大抵の人はこのドア横のスペースへ行くことになります。
そして、そこにあるのは申し訳程度についている手すりや仕切り壁。
上半身部分はがら空きです。
そして、体重をその手すりや仕切壁へ預けることになります。

すると何が起こるのか。
そうです。
ドア横のスペースに立っている人の背中が、
シート端に座っている人の頭の上へと迫ってくるのです。
座っている人に気を遣って少し手すりからはなれて立つ人もいますけど、
大抵の人は体重を預けて、座っている人への気遣いなど全くありません。
(電車が異常に混んでいてそういう体勢にならざるをえない場合もありますけどね)
私のような座高が異様に高い人間がシートの端に座っていると、
そのドア横スペースに立っている人の背中が顔にくっつきそうになるんです。
夏場になるとその背中から発せられる熱気みたいなものが感じられて、
何とも不快この上ない感情を抱かせてくれます。
ドア横スペースに立つ人にとってはその体勢が楽なのでしょうけれど、
人によってはその体勢をさらに進化させて、
手すりに全体重を預けて身体が斜めになり、
ちょうど新幹線のリクライニングシートをMAXまで倒している人のような状況です。
「おいおい、そこまで身体を手すりにもたれさせて大丈夫かよ」
という周りの心配などお構いなく我が道を行かれているということなのでしょう。


さて、新幹線の背もたれの話へ戻ります。


もしあなたが座っているところへ、
前の人が声掛けもなくいきなり全体重をかけて背もたれを倒してきたら、
どういう気持ちになるでしょうか。
「構造上それだけ倒れるように設計されているのだから、
倒すことに何の問題もない。むしろ何が問題なのか」
と思われる人もいると思います。

ただ、人は「テリトリーに侵入されること」に対して、
大小こそあれ抵抗がある人というのがほとんどです。
マンツーマンで話す時の距離、というのを考えてみるとわかると思うんですが、
対人でお話する場合には適正な距離というものが存在します。
ただこの「適正」という言葉がかなり曲者でして。
その適正な距離が人によって大きく異なるわけなんです。
圧倒的にその距離が近い人もいれば、結構離れていても快いと思わない方もいます。

日本人というのは「どんぐりの背比べ」を重視する傾向が高く、
平均を重んじることが正しいと思う方が多い種族らしいので、
平均よりも近い距離でも遠い距離でも良い感情は持ち合わせないのだそうです。

ま、そんな根拠のない理屈はともかく。

新幹線に乗っていて、唐突に前の人が背もたれを倒すという行為が、
うしろの人のテリトリーを侵すことに直接つながるわけではありません。
むしろそんな大げさに考えない人が大半だと思います。
どちらかというと、あきらめに似た感情を抱くのかもしれませんね。
「ちょっと嫌だけど数時間我慢するだけならいいか」という感じに。

私ってどうしようもないほどの平等思想の持ち主なので、
片方が嫌な感情持ってるのにもう片方が痛痒も感じない状況ってのが、
どうにも納得できない人なんですよ。
だから憤懣やるかたない状況に陥るわけです。
その憤懣がピークになると面と向かって言ってしまうこともあります。
(それでいろいろと問題起こしたことも数知れず・・・)


何はともあれ、
背もたれを倒すときはいろいろと想像力を働かせてくれると、
私も嬉しいですし、たぶん皆も嬉しい(はず)。

Barclay James Harvest / Once Again 【プログレ古今東西6】

バークレイ・ジェームス・ハーヴェストというイギリスのバンドです。

最初に聴いたのがこのアルバムでした。確かセカンドアルバムだったはず。

その後でデビューアルバムである「バークレイ・ジェームス・ハーヴェスト」を、

友人から借りて聴いたのはまだ関東地方に出てくる前のことでした。

 

今でもこのアルバムが同バンドの最高傑作という人も多いです。

私もそうだと思います。

 

Once Again

Once Again

 

 

叙情的という言葉で語られることが多いんですけど、

どちらかというと昔の日本の歌謡曲を彷彿とさせる感じがしますね。

このアルバムが出たのが45年以上も前なので音色がやや古く感じるのは当然ですけど、

シンフォニックなところもあったり、激しいところもあったり、

かと思いきやメランコリックだったり、ヘヴィだったりします。

そのあたりの音色の移ろいが私のハートを鷲掴みに・・・

したかどうかは定かではないですけど(笑)。

今でもたまに聞きたくなるアルバムの一つとなりました。

 

アルバム最初に入っている「She said」を推す人も多いんですが、

私は「Mocking Bird」をおすすめしておきましょうか。

何も考えずに聴くと、その世界へ吸い込まれそうになります。

 


Barclay James Harvest - Mocking Bird

音漏れ

毎日電車通勤をしているんですけど、

イヤホンをしている人の比率がだいぶ増えましたよね。

スマホ、とりわけiPhoneの普及率が高くなり、

音楽やラジオなどを楽しんでいるのだろうと思います。

 

で、その普及率に比例して音漏れする人も多くなりましたね。

あんなに大音量で聴いていたらそのうち耳がどうにかなると思う、

というくらいの音量で聴いている人がいるんですよ。

 

そして私は電車内で読書をしていることが多いんですが、

本を読みながらも、その音漏れをなんとはなしに聴いているわけです(笑)。

「あ、この曲はあのアイドルグループの曲だな」

「この曲は、アメリカの若手女性歌手の最新作だな」

と、その音漏れを楽しんでいる自分がいたりするから困りものです。

 

たいてい音漏れって迷惑なものという認識で、

私もそういう場面に遭遇すると眉をしかめる事が多かったんですけど、

そうした楽しみを知ってしまうと、そうした怒りを憶えないんですね。

どんなことでも見方によっては180度印象が変わるものです(笑)

 

ですが、大音量で音楽をイヤホンで聞くのは、

耳をそれだけの時間酷使していることになりますから、

イヤホンは用法用量を守って正しく使いましょう。