何の暗号だろうと思った方も多いと思いますが、
これ「ケッヘル番号」と呼ばれるものです。
その昔、ケッヘルという人が、
古典派の大作曲家であるモーツァルトの作品を時系列順に番号を振った、
と言われている番号のことを指します。
今回のKV449というのは、
モーツァルト円熟期に作曲された「ピアノ協奏曲第14番変ホ長調」のことですね。
この楽譜は、ピアノ協奏曲第14番の第一楽章の終盤、
その下、3段目と4段目はピアノ、その下の4段は弦楽部です。
この楽譜では、
ピアノの右手のトリルの途中で弦楽の力強い旋律が入ってきます。
(下の動画でいうと、7分52秒~ですね)
Mozart, Piano Concert Nr 14 Es Dur KV 449 Rudolf Buchbinder Piano & Conducter, Wiener Phi
なんですけど、もう一つの動画をご覧ください。
(下の動画では6分46秒~あたりです)
Mozart - Piano Concerto No. 14 in E-flat major, K. 449 (Murray Perahia
こちらの動画では、
ピアノのトリルが完全に終わってからTuttiが始まります。
ちょうど楽譜が途切れる箇所だったので二枚になってますが(笑)。
この楽譜では、右手のトリルが終わって、
ひと呼吸おいた後でTuttiが始まっています。
違和感あります(笑)。
最初にこっちを聞いていたら、前者の方に違和感があると思うんです。
どっちが正しいのかということよりも、
どちらが音楽的にフィットしているか、完成されているのか、
という判断基準になるかと思うんですけど、
正直「どっちでもええわ」っていうのが私の感想です。
昨日、たまたまこの曲を聞いててふと思い出したので、
記録がてら書いてみました。