音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

The Book Of Souls

ヘヴィメタルバンドの草分け的存在であるアイアンメイデン。

私も昔からその骨太サウンドにお世話になっている一人なんですが、

最近のアルバムをほとんど聞いてなかったんです。

具体的に言うと2000年以降ってことになるんですかね。

 

毎年一つ以上はロックフェスに行くようにしてるんですけど、

友人の一人がフェスの最中にお勧めしてきたのが、

彼らの現時点での最新アルバム「The Book Of Souls(魂の書)」でした。

 

The Book of Souls

The Book of Souls

 

 

私の中では、の話ですけど、

90年代後半に聞いてた曲群がいまいちパッとしない感じがしたんですよ。

それもあって彼らの曲はそれ以降聞かなくなったんですけど、

友人が貸してくれたこのアルバムはなかなか良かったですね。

良い意味でも悪い意味でもアイアンメイデンでした。

 

年度末ってこともあってストレスフルな生活を送ってますけど、

こういう刺激のある音色を聞くと、

そうしたものがちょっとずつ軽減されていくのがよくわかります。

ヘヴィメタルもいいもんですよ、いやほんとに。

 


IRON MAIDEN The Red and the Black

Tina Brooks / True Blue【ジャズのススメ 54】

ティナ・ブルックスのテナー好きなんですよ。

彼の唯一無二のアルバムは今でも時折流したくなるアルバムの一つになってます。

 

True Blue

True Blue

 

 

当然ブルックスのテナーも大好きなんですけど、

デューク・ジョーダンのピアノが縁の下の力持ちという役目を果たしてて、

フレディ・ハバードのトランペットとテナーがまとわるような渋さを放って、

得も言われぬ恍惚感を味わえます。

ほんと、このアルバムは大好きで、

好きなドラムス、アート・テイラーの小気味よいリズムとともに、

楽しめる一枚になってます。ほんとにお勧めです。

 


TINA BROOKS, Good Old Soul

現代音楽を聞く その14

いまや国民的RPGの代名詞の一つとなったドラゴンクエスト

その音楽を紡いだのは、こちらも音楽界の巨匠すぎやまこういちさんです。

謡曲、CM、映画音楽、ゲームなどなど、

その活躍する分野は枚挙にいとまがないのですが、

純音楽と言われる分野でも名作を残しています。

 

今から40年ほど前に作られた「弦楽のための舞曲I、II」です。

 


すぎやまこういち:絃楽のための舞曲 I 第1楽章

 

現代音楽をあまり聞かない人で、

ドラクエをプレイしたことがある人が現代音楽を聞いた時によく言う言葉が、

「あ、ドラクエっぽい」「ドラクエだ」です。

視点を変えるとドラクエが現代音楽のすそ野を広げた可能性もありますけど、

何でもかんでも、ドラクエっぽいの一言で片づけられるのは、

製作者にとってどうなんだろう、と思うこともしばしばです。

 

この第一楽章を聞くと、作曲者が同じだからなのか、

ところどころドラクエっぽいところはありますけど(笑)

「蜜蜂と遠雷」を読む

おととしの秋に刊行された、恩田陸さんの小説「蜜蜂と遠雷」。

もともと恩田陸さんの小説は好きだったのですが、

こちらの小説も実は刊行当時に一度読んでいるんですよね。

 

その世界観にはまってしまいわずか一日で読み切ってしまったことと、

今年の初めにこの小説のリーディングオーケストラコンサートというのがあり、

(私は残念ながら行ってないんですけど)

もっとじっくり読んでみようと思い立ち、

積読がたまっているにもかかわらず、通勤途上でずっと読んでました。

 

あらすじを簡単に言うと、

日本で開催されるピアノコンクールの一部始終を描いた作品です。

(地名などは架空のものとなってますけど)

コンクール出場者(コンテスタント)からの視点、

コンテスタントの家族の視点、コンクール審査員からの視点など、

たくさんの人の視点から描かれるピアノコンクールの世界を堪能できます。

こういう群像劇というと、同じ恩田陸さんの作品「ドミノ」を彷彿とさせます。

 

最初に読んだ時の衝撃がいまだに忘れられないんですよね。

恩田陸さんの作品で「チョコレートコスモス」というのがありまして、

端的に言うと「ガラスの仮面」の世界観なんですけど、

この作品にも天才と言える女の子が登場します。

蜜蜂と遠雷を読んでいてこの作品を思い出したんですよ。

この作品でも天才とよばれるピアニストが多数登場しますし、

それに翻弄されたり共感したりする審査員や周りの人も出てきます。

チョコレートコスモス」と構造が少しだけ似てる気がしたんですよね。

恩田さんの作品で未だに「チョコレートコスモス」はたびたび読むくらい好きです。

 

 

おっと、ここは音楽ブログであって読書感想ブログではなかった・・・

 

 

蜜蜂と遠雷には多数のクラシック音楽が出てきます。

 

バッハの平均律クラヴィーア曲集や、

モーツァルトベートーヴェンなどの古典派のピアノソナタ

シューマンメンデルスゾーンブラームスなどのピアノ曲

ドビュッシーラヴェルなどの印象派と言われる名曲の数々。

曲名だけではなくその演奏風景なども細かく描かれていて、

読んでいて自然と頭の中でその音楽が鳴り響く錯覚をおぼえます。

 

一次予選から本選まで、人数がどんどん減っていき、

最終的には6人で本選が争われることになるのですが、

その本選では、ピアノ協奏曲が披露されます。

ネタバレになるので曲目は書きませんけど、

有名なあの曲やら珍しいあの曲まで演奏されます。

読んでて何度も涙しました。

 

物語としても存分に楽しめますし、

クラシック音楽やコンクールに対する知識も学べます。

曲目を知らなくても十分楽しめる作品になってますので、

興味がわいたらぜひ読んでみることをお勧めします。

けっこう長編ですけど(笑)

 

 

 

 

「ゼルダの伝説」32周年

1986年2月21日。
32年前の今日。あるひとつのゲームが発売されました。

そこからさかのぼること2年半ほどまえに発売された任天堂ゲーム機、
ファミリーコンピュータ
その拡張機器として発売されたディスクシステム
そのローンチタイトル(同時発売)として二つのソフトが産声を上げます。
一つはアクションRPGゼルダの伝説」、
そしてもう一つはアクションゲーム「謎の村雨城」です。
特に謎の村雨城は難易度が異常に高く、
「これほんとにクリアできるのか」と後世にまで伝えられ・・・・

ああ、謎の村雨城の話じゃなかったですね(笑)。
どっちもプレイ済みな人間なので危うく長々と語りそうになりました。


さて気を取り直して。

ゼルダの伝説」32周年おめでとうございます。
最新作である「ブレスオブザワイルド」まで、
任天堂のゲーム機器でさまざまな形態に姿形を変えつつも、
謎解きの楽しさとアクションの面白さを伝えてくれたシリーズです。

ゼルダのどのシリーズ作品が好きですか?」というのをよく聞かれます。
プレイ時間でいうと圧倒的に「ブレスオブザワイルド」なんですけど、
どの作品にもそれぞれ良さがあって、一つだけ選ぶというのは難しいです。
というか、全部好きです!!

32周年の記念日なのでぶっちゃけますけど、
そりゃもういろいろと欠点のある作品もありました。
やってた当時はムカついたり腹が立ったりで、
おもむろにリセットボタンを押したり、壁や床に八つ当たりをした時もありました。
謎が解けなくて数日間同じところをさまよったり、
目的地がわからなくなって途方に暮れたことも一度や二度ではありません。
ファミコンスーファミ時代の話です)
ただ、そうした経験も今から思うといい思い出になっています。

リアルタイムですべてのゼルダシリーズをプレイしているので、
(ほぼすべて、ではなく、本当に「すべてのシリーズ」です)
思い入れもひとしお、と言われるとその辺はちょっと自ら疑問視しています。
年のせいかどうかはわかりませんが、記憶に残っていないものもありますし。

ただその時そのとき、純粋にゼルダシリーズを楽しんでるだけなんですよね。
記憶に残るゲームばっかりではあるんですが、細かいところはうろ覚えです。
ただ、幸か不幸か音楽に関しては記憶力がいかんなく発揮されてて、
BGMなどを聞いているとその当時プレイしていた光景がありありと浮かんできます。

なんだか昔ばなしばかりになってしまいました。
昨年3月に発売された最新作を未だにプレイしているっていうのは、
飽き性を地でいく私からすると驚異的なことでもあるんですけど、
それだけのポテンシャルをブレスオブザワイルドが持っていることの証でもあります。
是非皆さんプレイしてみてください、と言いたいところなんですが、
どんなゲームにも向き不向きは必ずあると思いますので、
ゼルダシリーズは用法用量を守って正しくプレイしてください。

ありがとう。そしておめでとう。
本当にいいゲームです。

友人からの依頼 進捗

先々週のブログで書いた「友人からの依頼 ふたたび」で言及した通り、

久々のフルオケ譜面をせっせと書いておりました。

 

普通のサラリーマンと並行して作業をしているのですが、

予定よりも3日早く譜面が完成しました。

あとは楽譜をきれいなものにしてもらう「写譜の人」に預けるんです。

パソコンできれいな楽譜を作ることが出来ることは知ってますし、

それで作業をすればこうした手間も省けるんでしょうけど、

写譜の人にも実は「手書き」でやってもらってます。

パソコンで作るほうが圧倒的に楽で安価であることも知ってますが、

私はやっぱり手書きが好きなんですよね。

なので専門の写譜の方にお願いしてきれいな「手書き譜面」を作ってもらってます。

 

手書きとはいえその出来栄えはパソコンのそれと遜色ない、

なんて書き方をすると写譜の方に悪いような気もしますが、

手書きのきれいな譜面って見てるだけでこうワクワクします。

パソコンで作る楽譜が冷たいと言ってるわけじゃないんですよ。

ただ、私がアナログ人間で古臭いタイプであるが故の意見ですから。

 

作業としてはすべて終わったのでようやくゆっくり眠れます(笑)。

 

 

睡眠時間を削ってまで音楽を作るっていうのは、

私自身はあまりやらないことにしています。

そういうところは割とドライに考えている人間なので、

寝るときはちゃんと寝る、集中して作業する時は集中する、

けじめというかメリハリというかそういうのは常に意識してます。

そのあたりの自己管理は師匠筋からきつく言われてました。

 

「何かを創り出したいのであればまずは自己管理だ」

というのは本当に口を酸っぱくして言われたことですし、

プロだった時代はもちろん、音楽業界から去った今でもこの言葉はいきてます。

これ、守れていない人のなんと多いことか・・・

寸暇を惜しんで作業にあたってもいいことなんてほとんどないです。

悩むときは延々と悩み続けますし、それで答えが出てくるのであればいいですけど、

大概の場合は悩むだけで一日が終わります。

だったらそこから離れてゆっくり休むなり寝るなりしたほうが、

時間の使い方としてはきっと有効ですよね。

 

締め切りのある仕事の場合ならなおさらです。

私も締め切り日までうんうんと唸って何も出てこない時もあって、

そういう時は素直に「できません」と、もろ手を上げます。

プロの時にはこういう理屈は通用しないんですけど、

やっぱりアイデアが出てこない時は、出てくるまで作業から離れます。

焦って中途半端なものを作るくらいなら、天啓を待つほうがマシです。

 

天啓なんてそう簡単におりてくることはないんですけど(笑)。

 

今回のお仕事はスムーズに終わりました。

実質二日程度の作業で終わりましたし、スケジュールもばっちりでした。

もちろん「ここ、ああすればよかった」とか、

「あっちよりもこっちの音のほうがよかったかも」とか、

後の祭り的思考はもちろん無いわけではないんですけど、

この時点で作り得るベスト、ではないベターなものが提示できれば、

アレンジャーとしては及第点ではないかなと私は思ってます。

そのベターがクライアントから見て、同じくベターであるとは限りませんが。

 

おっと、気が付けばとりとめのない話をしていました。

すいません。

 

無事に作業終了したので、ゲームやりまくります(笑)。

CURTIS FULLER / Blues-Ette【ジャズのススメ 53】

トロンボーン奏者であるカーティス・フラーのアルバムです。

私が最初に彼の演奏を聞いたのはこのアルバムではなくて、

「サウス・アメリカン・クッキン」というアルバムです。

枯葉などのスタンダードナンバーも入ってるんですけど、

タイトルの通り南国気分を味わえる一枚になってます。

 

で、ブルースエットです。

 

ブルースエット

ブルースエット

 

 

カーティス・フラーのアルバムでも名作と呼び声も高いんですが、

最初聞いたときは正直ピンときませんでした。

このアルバムに参加しているテナーサックス奏者のベニー・ゴルソン

とても良いなぁというくらいにしか思ってなかったんですけど、

しばらくしてから聞いてみて、彼の渋さを再認識させられた一枚です。

 


Curtis Fuller - Five Spot After Dark