ヒロユキの音楽日記

ありとあらゆる音楽が好きな人。たまにキツい毒をはいたりしますが根はいい奴です。

現代音楽を聞く その9

ジョン・ケージというと「4分33秒」という曲が圧倒的に有名ですよね。

スコアにはTACET、つまり「音を出さない」と書かれただけ。

これ、かなり前衛的だとは思うんですけど、

私自身は生でこれを聞いたことが無い人なので、

(「聞く」という表現が正しいかどうかはさておき)

この曲の成否や判断をするだけの材料を持ち合わせてません。

なので、評価のしようがないってところですかね。

 

で、今回はジョン・ケージでも比較的前衛っぽくないものにしてみました。

 


Sonata for clarinet, clarinet solo (1933)

 

独奏クラリネットのためのソナタです。

たまにこれ聞きたくなるんですよねー、なぜかわかりませんけど。

 

Back To The APPLE / Count Basie Orchestra【ジャズのススメ 48】

今年の二月に来日したカウントベイシーオーケストラ。

私も聞きに行ったんですよね、これ。

というのも、この曲が大好きなんです。

 


Count Basie - Back to the Apple - Live in Sweden 1962 (new in sync!)

 

もともとカウント・ベイシー自身も大好きでしたけど、

この演奏でソロでテナーサックスを吹いているフランク・フォスターが好きでして。

先日私がビッグバンドアレンジした時もこの曲を参考にしました。

そのくらい完成度の高い演奏をしているメンバーです。

 

アルバムは・・・今回はお勧めCDはなしってことで(笑)。

アレンジのお話をまたやってみる

ここ最近アレンジ仕事がちょこちょこ入ってて、

なかなか趣味の時間を保てない状況なのですが、

このブログに文章を書くことは定期的にやってます。

 

ま、そんなわたくしごとはさておき。

昔の話をちょこっとします。

 

当時師事していた音大の教授というか講師というか、

私が教えを乞うていた先生からよく言われていたことは、

「きちんと楽譜を読んで書きなさい」ということでした。

その先生曰く、

楽譜を見るとその人の音楽性はもとより、

音楽をきっちりと勉強したかしていないかが一目でわかる、のだそうです。

確かに、市販されている楽譜などをちょくちょく見てみると、

おぼろげながらもそうしたことはわかるような気がします。

 

マチュアのオケやブラスバンドなどが、

既成曲をアレンジして演奏するケースが多いんですけど、

そうしたアレンジなども、

ああ、この人楽器の特性とか理解してないんだろうなぁ、と思うことも、

実は結構あったりするんですよね。上から目線で申し訳ないですけど。

演奏スキルがいくら高くても、そうしたところが散見されると、

一気に聞く気力が低下してしまうのは仕方ないことなのかもしれません。

 

もちろん、独学で音楽理論を勉強して音楽の専門的教育を受けていない人でも、

天才的なアレンジをされる方もいますし、

音楽の専門教育をきっちり受けているはずなのに、

才能が開花しなかったのか、あまりパッとしないこともあります。

アレンジには理論だけではなくセンスも問われるので、

私自身のセンスとたまたま合致しなかっただけ、ということもあります。

そこはもう個人の好悪だと思うのでいかんともしがたいですけども。

 

作曲家からデモテープなどをいただいてアレンジを行う場合、

「もうこのままでいいんじゃないの?」ってくらい、

がちがちにアレンジを加えてくる作曲家さんもいらっしゃいますし、

ピアノやギター一本で朗々と歌い上げたり、

簡単な打ち込みをしてメロディをピアノで演奏してくる方もいらっしゃいます。

楽譜もあったりなかったりということが多かったですね。

そういう時はメロディ譜をざっくりと手書きしてからの作業になります。

その時に和音を付けたりすることもあるんですけど、

基本的にはざっくりとメロディを眺めてからその方向性を決めていきます。

作曲者からの要望も種々あるんですが、最初は無視します(笑)。

ざっとスコアを見たり一通りデモテープを聞いたときの第一印象、

インスピレーションとでもいうんでしょうけど、そうしたものを大事にして、

方向性を決めたうえで、こまごまとした作業を始めます。

早い時には数時間で、遅くとも期日前までには必ず仕上げます。

納期を遅らせる方も多くいらっしゃいますけど(笑)。

プロを自認する限りは、与えられた条件で最良のものを提供すること。

それこそが必要不可欠な技術であり信頼される骨子ともなります。

作曲する時点で遅れることも結構あったりするので、

アレンジャーが割を食うこともしばしばあったりしますけどね・・・

 

プロデューサーや作曲者も交えてのディスカッションもあります。

無い時もありますし、丸投げされることもありましたね。

私はすでにこの業界から足を洗っている身なので、

今の状況はあまりよくはわかりませんけど、

思ったほど先進的ではなかったです。旧態依然としたものでした。

流行の先端をいっているのは上っ面だけで、実は古い慣習みたいなものが、

ドロドロとした状態で存在していたように思います。

いまはしりませんけどね(二度目)。

 

そりゃもう、だめだしなんて数えだしたらきりがないくらいありましたし、

私の方からダメ出しをしたことももちろんあります。

編曲は信頼されることも商売の一つなので、そこは譲れないってこともありますけど。

 

よくよく考えたら流行曲だったり演歌だったり、

いろんな曲をギャラをもらって最初に聞いてたんだなと思うと、

実はものすごく貴重な経験だったんじゃないかな、と。

その作曲家渾身の力作を最初に手にすることができるアレンジャー。

業界にいた当時は、こんな業界二度と来るか、って思ったもんですけど、

思い返してみるといい思い出も実はたくさんあったりして、

ちょっと寂しさと後悔が入り混じった感情がこみ上げてきます。

 

 

まあ、今でもちょこちょこアレンジの仕事はしてますけどね(笑)。

 

 

印税とは無縁の職業だった編曲というお仕事。

(作詞や作曲、歌唱とは違って編曲報酬は印税ではなくギャラでした)

きついこともたくさんあって、それが原因でやめたんですけど、

もうちょっとあの業界でくすぶっていてもよかったかも知れないですね。

たぶん胃に穴が開き続けて入院する羽目になってたでしょう(笑)。

アニソンとタイアップ

最初にそれを意識したのはJUDY AND MARYの「そばかす」だと思います。

私自身ジュディマリは大好きなバンドでしたし、

それ以降もジュディマリのヴォーカルであるYUKIさんのアルバムとかシングルも

ずっと追いかけ続けているくらいに好きです。

この「そばかす」という曲、

某有名少年誌原作のアニメのOPとして使われているんですよね。

いい曲ですし大好きでもあるんですが、アニメのOPとしてはどうなのかなと。

 

これ以前のアニメソングというと、

タイトルを連呼したり必殺技を叫んだりといったアニソンが多かった印象ですが、

それ以降のアニメソングというと、

こうしたアーティストとのタイアップが主流になってきたような気もします。

 

それが良いのか悪いのかはわたしにはわかりません。

70年代、80年代のアニメを見て育った世代なので、

そうした風潮も時代の流れなのだろうなと感慨深く思うんですけど、

アニメソングという括りで語るのには少し抵抗を感じるときもあるんです。

 

「アニメのために書かれた曲がアニメソングです」

「曲自体かっこよければなんでも良いんじゃない?」

どちらの思いもわたしの中で同居しています。

 

2000年代以降のアニメも気になるものはチェックしていますが、

声優さんとかスタッフを意識してみることは無くなりました。

私がアニメにどっぷりはまっていた80年~90年代のころは、

スタッフやキャストにも興味があって、

声優さんの雑誌だったりアニメ月刊誌なども定期的に読んでたんですけど、

そういうことをしなくなった原因の一つがこの「タイアップ」なんでしょうね。

 

私の中でアニメのピークっていうと95年の「エヴァ(ヱヴァ)」になるんでしょうかね。

それ以降は自発的にアニメを見ることがほとんどなくなった気がします。

ガルパンとかSHIROBAKOとかAnotherとかおお振りとか、

水島努監督の作品ばっかり書いてますが他も見てます)

 おすすめされたアニメは定期的に見てるんですけど、

OPとかEDとか流れているスタッフやキャストは見なくなりました。

 

 

洋画(外画)で人気俳優さんが吹き替えをつとめることが多くなりました。

その「~さんが声優に初挑戦」みたいなキャッチコピーでさえ宣伝に利用して、

バラエティ番組などでその俳優さんが登場し、

露骨にその出演映画の宣伝することが当たり前になりました。

私はこうした傾向についてはそれほど危機感を抱いているわけではないんです。

下手くそな演技でさえ「味のある演技」と言い換え、

抑揚のない声を「個性のある声」と置き換えて、

その俳優さんの演技を称賛することについてはウザいとは思いますけど(笑)。

これもいわゆる「タイアップ」の一つですよね。

 

ちなみに話しておきますと、

アニメ監督の庵野秀明さんが声優をつとめられた、

宮崎駿監督の作品「風立ちぬ」は私は好きです。

あの作品での庵野さんの声には賛否あるかと思いますけど、

私は結構好きでした。あのアニメ、私の中では傑作だと思ってます。

 

 

余談はこのくらいにして。

 

 

外画の吹き替えで声優さんの仕事が減ることになります。

吹き替えの仕事が減ってしまうと今度はネット放送などで声優さんが大量投下されて、

今度はネットタレントといわれる人たちが割を食うことになります。

あまり「ゲーム実況」とか「Youtuber」とか見ない人なんですけど、

そうした人たちの居場所が声優さんにとってかわられつつあるのだそうです。

ニコニコ生放送やAbema FRESH!、LINE LIVEなどでも、

ネットタレントさんやゲーム実況者の方々の勢いは無くなって、

代わりに公式アニメ放送とか声優さんが出てくる番組に人気が集まります。

こうしたアニメやゲームとのタイアップ番組がネットで氾濫し、

私もそうしたカルト臭のするところから一線引くようになったのは、

ある種必然ともいえることなのだと思います。

 

今は声優さんが露出する時代になって、

ネット生放送を中心にして人気声優さんを見る機会が多くなりました。

そうした声優さんがアニメのキャラクターソングを歌うことも多くなり、

また、アニメやゲームの主題歌を歌う機会も大幅に増えました。

アニソン=声優さんが歌うものとなった気も若干するんですが、

それでもアニソン歌手と言われている方も数多く存在していて、

そうした歌手の方が「アニソン」を歌っているのも、やはり時代なんでしょうかね。

古いアニソンに涙し、新しいアニソンに狂喜乱舞する。

こういう共存がいびつな形で存在し続けているのが今の状況なのでしょう。

 

私は好きですよ。古いのも新しいのも。

ただ、タイアップでアニメと関係なさそうな歌を主題歌として使われると、

その主題歌は「アニソン」ではなくそのアーティストの歌なんですよね。

いくらそのアーティストの歌う曲が大好きだとしても、

それは「タイアップ」であって「アニソン」ではないと私は思います。

現代音楽を聞く その8

西村朗さんといえば、日本を代表する現代音楽作曲家です。

私が敬愛する劇伴作曲家の田中公平さんと東京藝大で同期だった、

ということは意外と知られていないと思いますが、

公平さんの藝大同期の方って結構この分野で活躍されています。

 

私が音大時代に触れた西村朗さんの曲は、

弦楽四重奏曲第一番「弦楽四重奏のためのヘテロフォニー」でした。

当時どっぷりコンテンポラリーにはまっていた私には、

どちらかというと耳なじみのある曲だったと記憶しています。

そしてその続編ともいえる第2番「光の波」でさらなる衝撃を受けました。

 


Akira Nishimura - String Quartet No.2 "Pulse of the Lights" (1992)

 

おそろしく難度の高い楽曲であることは楽譜からもうかがえますね。

Hope-Full / ELMO HOPE【ジャズのススメ 47】

数多くのプレイヤーと共演して名をはせたエルモ・ホープ

天才といわしめた彼の演奏、実はあまり聞いていません。

ここ最近でようやくアルバム全部聞いたんですけど、

彼の奥さんであるベルタ・ホープとのデュオを含めた、

彼のピアノを堪能できるこのアルバムが心にしみたんですよね。

 

Hope Full

Hope Full

 

 アルバム最初の「Underneath」の軽妙なリズムを刻む彼のピアノに惚れこみ、

2曲目の「Yesterdays」でジャズデュオの面白さに気づかされます。

3曲目の「When Johnny Comes Marching Home」は、

映画「ダイハード3」でも使用された有名な民謡(マーチ)ですけど、

彼の手にかかるとあの名曲もこうなるのか、と驚かされます。

 

とまあ、こうしてすべての曲の感想を書きたくなるくらい、

ジャズとしてはかなり聞きやすいうえに聞きごたえのあるアルバムです。

 

全部良いんですけど、2曲目の「Yesterdays」を私は推しておきますね。

 


Elmo Hope - Yesterdays

雨にキッスの花束を

布団に入って何か曲でも聞こうとランダム再生してた時、

最初に再生されたのがこの曲でした。

 


【今井美樹】雨にキッスの花束を

 

私が聞いたのは今井美樹さんのアルバム「Ivory II」のバージョンでしたが、

こちらの動画のバージョンもかなりいいです。

もともとこの楽曲の作曲者であり、自身もシンガーソングライターである、

KANさんとの共演バージョンは貴重だと思います。

ベースラインが本当に好きで、よく耳コピしました。

そのあたりはこの曲のアレンジを担当された、

佐藤準さんの手腕によるところも大きいんでしょうね。

(佐藤さんは今井さんのデビュー作から楽曲プロデュースをされてました)

 

大好きな曲です。