音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

田中公平アコースティックコンサート2023

 

hw480401.hatenablog.com

 

去年も行きました。今年も行きました。

 

田中公平さんのコアなファンを自称するわけではないんですけど、

個人的にはコンポラキッドとかザ・サムライ(OVA)の頃から、

お名前はなんとなく知っていたので、歴だけは長いと思います。

ちなみに、ザ・サムライは漫画(春日光広さん原作)からずっと大好きでした。

 

とまあ、関係なお話から書いてしまいましたが、

今年も銀座にある王子ホールにてアコースティックコンサートが開かれました。

田中公平さんのTwitterでは「この形での演奏会は最後になるかも」とのことでしたが、

コンサートの最後に「またあいましょう!」って言ってたので、

もしかしたら来年も!?と期待はしております(笑)

 

 

田中公平アコースティックコンサート2023

2023年5月6日(土)王子ホール

昼の部 13:00開場 13:30開演

夜の部 17:00開場 17:30開演

 

田中公平(ヴォーカル&ピアノ)

川村竜(ベース、トーク

鈴木直人(ギター)

岩瀬立飛(ドラムス)

庵原良司(サクソフォン、フルート他)

 

鈴華ゆう子(ゲストヴォーカル)

皆川真里奈(ヴァイオリン)

 

(以上、敬称略)

 

<セットリスト>(昼夜とも)

 

輝く、銀座ストリート

この世は楽し

カモナ浅草

ここはパラダイス

 

シャイダー・ブルー

イムリミット

水に映る月

夢よ

 

鉄の星

 

千本桜

うたいびと

 

いつか星の海で

勇者王誕生!

ビンクスの酒

ハッスル2022

ウィーアー

 

すべては海へ

ゲキテイ

 

つばさ

 

 

 

 

 

 

 

良いコンサートでした。

最初の「輝く、銀座ストリート」から始まるのは通年通りでしたが、

途中からゲストヴォーカルの鈴華ゆう子さんが入られて、

一緒に歌われるというのはサプライズその1でした。

 

「この世は楽し」はサクラ大戦の初期の頃の楽曲ではありますが、

私の中では大好きな楽曲だったのでイントロが出てきて嬉しくなりました。

公平さんもおっしゃられてましたが、

鈴華ゆう子さんの声は真宮寺さくら(CV:横山智佐さん)の声と親和性があるとのことで、

「この世は楽し」そして「カモナ浅草」でもその技量はいかんなく発揮されてました。

 

鈴華ゆう子さんというと、私は和楽器バンドでしかお名前は存じ上げず、

歌がうまい人だよな、という程度しか知らなかったんですが、

出だしの3曲で一気に心を持っていかれましたね。

 

そして4曲目は「ここはパラダイス」。

前回のコンサートでもデュオで歌われていましたが、

安定感がすごかったな、という印象でした。

 

鈴華ゆう子さんはここで一度退場し、

5人バンド体制に戻って、公平さんが再びメインヴォーカルです。

ここからの4曲は追悼企画でした。

昨年亡くなられた渡辺宙明さん、水木一郎さん、そして久野綾希子さん。

この3人と公平さんが関わった楽曲が演奏されます。

 

渡辺宙明さん作曲、田中公平さん編曲の「シャイダー・ブルー」は、

宇宙刑事シャイダーの挿入歌として使用された楽曲です。

 

そして、「タイムリミット」は超人機メタルダーのEDで、

水木一郎さんが歌われていました。

こちらはジェームス三木さん作詞、三木たかしさん作曲、田中公平さん編曲という、OPの「君の青春は輝いているか」と同じ布陣で作られた楽曲ですね。

 

そして「水に映る月」は、

田中公平さんが水木一郎さんに曲を提供した数少ない楽曲の一つです。

JAM PROJECT の1stアルバム「JAM FIRST PROCESS」に収録されています。

作詞はヴォーカルとして活躍されていた三重野瞳さんですね。

 

追悼企画4曲目の「夢よ」は、

久野綾希子さん演じるラチェットが歌う楽曲ですね。

初出は紐育レビューショウだったと記憶しています。

この歌は思い入れが強すぎて涙を流しながら聞いていました。

この曲の公平さんと久野さんのエピソードについては、

田中公平さんのブログに詳しいのでよろしければそちらも。

 

どの曲も思い入れたっぷりに公平さんが歌い上げていました。

個人的には後半の2曲は涙流しながら聞いていましたね。

公平さんの思いが心に届いたのかもしれません。

 

 

そして、ここで再び鈴華ゆう子が登場・・・するわけですが、

さらにシークレットゲストとしてヴァイオリンの皆川真里奈さんも登場します。

そして、田中公平さんがピアノを離れて舞台中央へ、

さらに、鈴華ゆう子さんがピアノの前におもむろに座っているではありませんか。

で、何を歌うのかと思ったら、

サクラ大戦でも屈指の難曲として知られる「鉄(くろがね)の星」でした。

(原曲はエリス役の水樹奈々さんが歌われています)

今回のためにピアノとヴァイオリンでの伴奏編曲もされて、

公平さんが朗々と歌い上げていたんですが、これは本当にやばかった。

だいぶ前に田中公平さんのコンサートで、

ハーメルンのバイオリン弾きのOP「未完成協奏曲」を歌われたのを観たんですが、

それに匹敵する、いや、その時よりも迫力がすごかったように思います。

鈴華さんのピアノも、皆川さんのヴァイオリンもとても聴きごたえがあり、

これはもう一度聞いてみたい、と思わせる素晴らしい演奏でした。

 

その後、鈴華ゆう子が再び中央へ。

皆川さんもそのまま残ってフルメンバーで演奏されたのが、

和楽器バンドの代表曲の一つ「千本桜」でした。

和楽器バンドでの歌声はネットを通してしか聞いたことがありませんでした。

なので、今回初めて生で聞いたわけですが、いやぁ盛り上がりましたね。

もちろん鈴華ゆう子さんのパワフルな歌声もさることながら、

ドラムスの岩瀬立飛さんのツーバスのほうがさらに印象に残ってしまいました(笑)

 

ヴァイオリンの皆川さんはここで退場して、

次の曲は鈴華ゆう子さん作詞作曲の「うたいびと」です。

コロナ禍で自由に演奏ができなかった頃に作られた楽曲とのことで、

私はこの場で初めて聞きましたが、とても心地よい曲でした。

帰りの電車で慌ててYou Tube開いて聞いたことは言うまでもありません。

今回の編曲は田中公平さんがされたのかどうかは定かではありませんが、

ピアノだけで歌われていたものよりもさらに磨きがかかっており、

聞いててほろりと涙してしまいました。

 

そして、鈴華ゆう子さんは再度ここで退場して、

ここから5曲、公平さんのヴォーカルで歌われたのが、

いつか星の海で

勇者王誕生!

「ビンクスの酒」

「ハッスル2022」

「ウィーアー」

でした。

 

あくまでも個人的な感想ですが、

この楽曲群はほとんど前回、あるいは前々回でも演奏されたものです。

今回の演奏会が、鈴華ゆう子さんのファンも多く来られることを考慮して、

よく知られている楽曲を演奏されたのかもしれませんし、

何かしら別の意図が主催者側にあったのかもしれません。

が、もちろんこれらの楽曲も素晴らしくて、

ビンクスの酒なんかは一緒に「よほほほ~」って歌ってましたし、

「ウィーアー」に至ってはほとんど一緒に歌ってました。

ただ、「あれ?前にやった曲ばっかりだ」と一瞬思ってしまったのも事実です。

前回だとトップをねらえ!の「元気でね」は意表を突かれましたし、

あまり、というかほとんど演奏されない楽曲だったのでとても嬉しかったんです。

 

まあ、鉄の星がその役割を十二分に果たしたといえばそれまでですが(笑)

 

そして三たび、鈴華さんが登場して2曲演奏されます。

「すべては海へ」は歌謡ショウの「海神別荘」でのエピローグで歌われた曲です。

舞台ではマリアとさくらが、劇場版ではラチェットとさくらが歌ってます。

今回は当然鈴華さんがさくらの担当になり、

田中公平さんがマリアの担当になるわけですが、公平さんが辛そうでしたね。

いくら低いとは言え女声のところを歌うのは厳しかったんじゃないかなと思います。

まあ、泣きましたけど(笑)

 

そして「ゲキテイ」です。

私は夜の部で、しかもかなり前の方で見ることができたんですが、

半数以上の人たちが立って振り付きで踊ってました。

私は背が高いので立つのは遠慮しましたが、それでも手はちゃんと振り付きでやりました。

サクラ大戦の宴以来のことなのですごく嬉しかったですね。

ゲキテイ」が終わったあとはスタンディングオベーションでした。

 

そして、全員が退場したあと、

アンコールで演奏されたのは「つばさ」です。こちらも恒例ですね。

私はこの曲を聞くと号泣するようにできているようです。

もう涙なしではこの曲が聞けない体になってしまいました。

何度聞いてもいい曲ですし、勇気を与えられる楽曲です。

 

前回のようにゲストの方が一緒に歌われるのかな、と一瞬期待してしまいましたが、

さすがにそれはありませんでした。

公平さんのソロでも十分でしたし、爆発的に泣けたのでよかったですけど。

 

 

 

バンマスをつとめられている川村竜さんですが、私大好きなんですよね。

今回のコンサートでも、曲終わりにちょっと話すだけなのに、

ちゃんと笑いを取ってらっしゃって、すごいな、と思います。

もちろんベースも超絶うまくて、そのギャップに見とれてしまうんですが。

 

ドラムスの岩瀬立飛さんは、千本桜でのツーバスの印象しかなかったですが、

いや、嘘なんですけど(笑)、

時折バンマスの方を向いてにこやかにしながらドラムを叩く姿が微笑ましくて、

じっと観てしまう一幕もありました。

 

ギターの鈴木直人さんは寡黙な印象がずっとありますけど、

それでも岩瀬さんみたいに、時折バンマスの方を見てにこやかにされてて、

やっぱりじっと観てしまう一幕がありました。

いや、ほんとですよ。

 

サクソフォン、フルートを担当された庵原良司さんは、

目立つパートであるがゆえに緊張されているのかなと思ったんですが、

終始にこやかでしたし、しかも拍手の合図を送られたりして、

とても穏やかな印象を受けました。もちろん演奏も素晴らしかったです。

 

ゲストヴォーカルの鈴華ゆう子さんは、

やはり生で歌声を聞いたのが初めてだったこともあってか、

とても歌のお上手な方(すいません)っていうのはもちろん当然なんですが、

サクラ大戦の楽曲との親和性がとても高かったのが驚きでした。

どの曲も良かったんですが、すべては海へのメインヴォーカルは圧巻でしたね。

 

シークレットゲストとして登場した皆川真里奈さんですが、

鉄の星のあの難曲をたやすく(?)演奏している様は観ててすごかったですし、

千本桜でも、迫力がありながらの端正な演奏がとても印象的でした。

2曲だけの参加というのはもったいないな、と実は思ってます。

 

そして、田中公平さんです。

ずっと出ずっぱりで、演奏に歌に大活躍でした。お疲れ様でした。

川村さんもおっしゃってましたが「声帯がばけもの」ですね。

約2時間の公演を出ずっぱりで乗り切ったそのスタミナは、

とても古稀直前とは思えませんでした。

私ももっと頑張ろう、と思わせてくれる、本当に尊敬する方です。

 

 

というわけで、帰宅して1時間程度でざっと感想を書きなぐったわけですが、

やっぱり来年も期待してしまいます。

あまり露出をしない宣言もされていましたが、

ぜひなにか別の形でもいいので、演奏会を続けていただけると嬉しいです!