音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

BRASS UP! Z~!へ行ってきました

田中公平さんの音楽を意識し始めたのは「トップをねらえ!」ということになりますが、

それ以前に「ドラゴンボール」の初代OPの編曲でも意識していたような気もします。

いや、それよりも「コンポラキッド」の音楽担当として・・・ま、そんな話はともかく。


私は公平さんの音楽とともに劇判の世界へ足を踏み入れたようなものです。

トップをねらえからナディアの挿入歌、空想科学世界ガリバーボーイ

サクラ大戦BASTARD!!エクスカイザーライジンオーガオガイガーなどなど、

公平さんのサントラを集めることが私の日課のようになりました。

それくらいに公平さんの音楽に励まされ慰められたような気がします。


だから今でもずーっと公平さんを追い続けています。

1番好きな作曲家とも言えるのですが、

こういうことに順位をつけるのはあまり好きではないので。


そして伊藤賢治さんです。

私が最初にイトケンさんの名前を知ったのは「サガ2」ということになるんでしょうか。

ゲームボーイで発売された「魔界塔士Sa・Ga」。

その1作目は植松伸夫さんが楽曲を作られました。

今も脈々と受け継がれているサガシリーズのこれが原点となります。

そんな好評を博しその続編「Sa・Ga2秘宝伝説」が作られます。

その楽曲を植松さんと共同で作曲されたのがイトケンさんです。

植松さんとはまたひと味違う「濃い」その楽曲に私の心はズキュンと打ち抜かれました。

そしてその翌年に発売された「聖剣伝説ファイナルファンタジー外伝~」で全曲担当となります。

こちらの楽曲も私のハートを打ち抜きました。もちろんゲームも面白かったですよ。

そこからロマンシングサガシリーズ、そしてサガフロンティアへと私のイトケン熱は続いていきます。


そんなお二人が競演するライブが今日行われました。



※前にも書きましたが、私のブログは前置きが長いんですw

(今回は書くことがたくさんありすぎるので意識して短めにしてみました)



BRASS UP! Z!~

[ブラスサウンドで知る田中公平伊藤賢治の正体]

~おまけライブ付きだよ~~


2014年4月20日(日)

東京芸術劇場コンサートホール

15:00開場 16:00開演

指揮:渡邊一正

演奏:東京佼成ウインドオーケストラ(第一部・第二部)、川村竜バンド(第三部)

MC:田中公平伊藤賢治

ゲスト:中川翔子きただにひろし富永TOMMY弘明岩男潤子

(以上、敬称略)


セットリスト

<一部>

1.オーバーチュア~オープニングタイトル(メドレー)from「Romancing Saga -Minstrel Song-」

2.ガンバスター交響詩 from「トップをねらえ!2」

3.必殺の一撃~死闘の果てに from「サ・ガ2秘宝伝説

4.四魔貴族バトル(メドレー)from「ロマンシング サ・ガ3」

5.バトル #4 from「サガ フロンティア」

6.ジョジョ~その血の運命~ from「ジョジョの奇妙な冒険

7.ウィーゴー! from「ワンピース」

8.天地神人 from「月英学園-kou-」

9.御旗のもとに from「サクラ大戦3」


<二部>

1.プロローグ from「カルドセプトセカンド」

2.交響組曲「ワンピース」 from「ワンピース」

3.パズドラアーケードOP&END TITLE from「パズドラバトルトーナメント-ラズール王国とマドロミドラゴン-」

4.パズドラメドレー from「パズル&ドラゴンズ

5.バトル-天地鳴動- ~さかさま世界 from「パズドラZ

6.空色デイズ from「天元突破グレンラガン

7.ウィーアー! from「ワンピース」


休憩中

1.つばさ from「koska olet taalla」


<三部>

1.下水道 from「Romancing Sa・Ga」

2.邪聖の旋律 from「Romancing Sa・Ga -Minstrel Song-」

3.七英雄バトル from「ロマンシング サ・ガ2」

4.あなたをまた戦いに誘う(いざなう)としても from「ドラゴンフォース2」

5.創聖のアクエリオン from「創聖のアクエリオン

6.残酷な天使のテーゼ from「新世紀エヴァンゲリオン

7.ゲキテイ! from「サクラ大戦

8.オアシス(新曲・本邦初披露)

9.ウィーアー! from「ワンピース」

(1~3=インスト演奏(Vn:土屋玲子さん)、4.5=岩男潤子さん、6~8=中川翔子さん、9=全員)



実はライブ当日、千葉県幕張にあるQVCマリンフィールドでイベントがあったんですよ。

The Next Generation パトレイバーという映画のキャンペーンで、

実物大の98式イングラムがやってくる、ということで、

古くからのパトレイバーファンの私は、夕方のライブのことを考慮に入れず、

朝早く起きて幕張へと旅立ったのです。




ま、その話は長くなるので割愛して。




で、そこから東京芸術劇場のある池袋まで向かいます。

一時間ほどで到着できたのは、Twitterという文明の利器のおかげでした。

(経路を教えてくれたフォロワーさんありがとう!)


会場に到着したら奥に行列ができてたので言ってみると「無料ガチャ」が。

どうやら当たった人に素敵なものが当たるとか。

くじ運が悪く私は外れてしまいましたが・・・

そのガチャを終わりしょげていると、どこかで見たことがある人が。


あ!竜さんだ!!

そうなのです。今日の第3部でバンド形式のステージがあるのですが、

そのバンド、「川村竜バンド」の川村竜さんがいらっしゃったのです。


公平さんと潤子さんのジョイントコンサートでも、

軽妙なトークと卓越したベースの技量を持つ、私も大好きな方なのです。

ジャズライブもやられていて、まだ一回だけですが行かせていただいたこともあります。


つまり、ファンなのです。


ですが、一度もお話したことがなく、いきなりの登場にド緊張してしまい、

「あ、竜さん!おつかれさまです」と、何の変哲もない挨拶をしてしまいました。

気さくにお返事をしてくれましたが、お話は続かず・・・自己嫌悪。

「ファンなんです!岩男潤子さんとの漫才、いつも楽しくニコ生でみてます!」とか、

「ジャズライブ、カッコ良かったです!」とか言いたかったんですが、何も言えず。

この、極度のあがり症はどうしようもないですね~

あ、ちなみに、

川村竜さんも参加される「サマーミューザのジャズナイト」は行かせていただきます。


そしてロビーで知り合いの方との会話を楽しんだ後、いよいよ会場へ。

東京芸術劇場クラシック音楽を数多く演奏されるホールとして有名です。

私も何度も来たことがあるホールですが、ここで公平さんやイトケンさんの音楽を、

ブラスサウンドで聞くことができる、と思うと胸が高鳴ります。



アナウンスが入り、静かに第一部の幕が開きました。



東京佼成ウインドオーケストラという一流のブラスオケ、

そして渡邉一正さんというクラシックでも有名な一流の指揮者、

これでサウンドに期待しないわけには行きません。

ウィンドオケの皆さんが入場し、チューニングが終わり、渡邉さんが登場、

そして最初の曲が奏でられます。


(この段階ではまだ公平さんもイトケンさんも登場しておりません)


最初に演奏されたのは「ロマンシング・サガ ミンストレルソング」(ミンサガ)から。

オーバチュア、そしてシリーズ共通のタイトル曲です。

ロマサガシリーズでは有名なこの曲、やはり聞くと胸が熱くなりますよね。

あのイントロを聴くだけでジーンときます。

そしてタイトル曲の主題が始まると、ああ、ブラスサウンドいいなぁ、と思いました。


演奏後、公平さんとイトケンさんが登場します。

いつもの「田中公平役の田中公平です」という自己紹介で会場の笑いを誘ってました。

こういうMCをやらせると関西出身でラジオのパーソナリティをされてたこともある公平さんは、

本当に活き活きとしています。

これで還暦とは思えないくらいに(笑)

完全にイトケンさんは公平さんに飲まれてました。いや、もちろんイトケンさんも面白かったんですが。


2曲めは「ガンバスター交響詩」。

トップをねらえ!1&2の楽曲のメドレーです。12分超えの大曲です。

2の主役ノノのテーマと1の主役であるノリコのテーマが絡みあるところとか、

バスターマシンマーチの「デンドンデンドン」と始まるティンパニの音色とか、

トップをねらえ!のスタッフクレジッド時の曲「時の河を越えて」とか、

聴き応えがあるところが多すぎて何を書いたらいいのかわかりませんが、

とにかく12分があっという間だったことは間違いないです。

ま、これだけ感動的な構成の曲ですから、泣きました、ええ泣きましたとも。

私の思い入れの強い作品の音楽ですしね。


その後イトケンさんがお一人で登場。

ここから3曲連続でイトケンさんの曲が披露されることとなります。


3曲めは「必殺の一撃~死闘の果てに」。GB版「サガ2」の戦闘曲メドレーです。

必殺の一撃という曲をGBで最初に聴いた時の衝撃は今でも覚えています。

なんなんだ、この熱い曲は、そう思いました。

植松さんとも違う、何というかこう「濃密な音」とでも言えばいいんでしょうか。

対旋律の音符の多いのがとても印象的ですが、メロディはとても耳に残ってしまう。

イトケンサウンドのイトケンサウンドたる所以ですね。

死闘の果てにという曲はボスバトル曲です。こちらも相当熱いです。

やはり音符が多いのもそうですが、イントロからワクワクしましたね。

おお、きたーーー!!っていう感じ。

パーカッションが荒れ狂い、ホール内のボルテージがどんどん上がっていきました。


そんな流れは4曲めの「四魔貴族バトルメドレー」でさらにヒートアップ。

ロマサガ3のボス曲ですが、まあこれも相当に心地よい感じです。

ブラスサウンドにイトケンサウンドがやけに映えるな、と思ったのは実はこの曲でした。

どちらかというとバンド向けの曲だと思っていたんですけどね。

私の左前に座っていた男性は終始ノリノリでこの曲を聴いていました。


5曲目のサガフロンティアのバトル#4は本邦初公演。

不穏さを掻き立てるイントロに続いてスネアとシンバルが鳴り響きます。

原曲も割とシンフォニックな印象だったので、ウィンドオケにしても違和感は全くありませんでした。

ちょっと熱さが足りないんじゃない?と冷静に思ったりもしましたが、

初披露だった曲ということもあり、かなり嬉しくなりました。

アレンジをされた江原さんという方の思いがとても伝わる良曲でしたね。


この段階ですでに満腹状態になってました(笑)

しかし、まだ第一部の半分しか終わってないという。どれだけ濃いプログラムなんだ・・・


だが、ここまでが序章に過ぎなかったということは次のプログラムでお分かりいただけるかと思います。


歌ものが2曲続きます。公平さんの手がけられたアニメの主題歌です。


6曲目は「ジョジョ~その血の運命~」。

アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」の第一期OPですね。

原曲も歌われた富永TOMMY弘明さんが公平さんに呼ばれて登場した時、

その衣装の奇抜さに唖然とし、後に爆笑に変わるまでさほど時間はかかりませんでした。

真っ赤な衣装はサンタを彷彿とさせますが、サングラスを掛けたいかついオジサマが登場したのです。

リハで歌うタイミングを間違えたという公平さんの暴露もありましたが、

本番では出だしが不安なところもありましたが無事に歌唱されてました。

会場で「ジョーージョ!!!」と客席からも声が飛んでました。私も叫びました(笑)


7曲目は「ウィーゴー!」。アニメ「ワンピース」の新世界編の主題歌ですね。

初代OP「ウィーアー!」も歌われた、きただにひろしさんが登場します。

今までにないアニソンである今作。歌詞の最後と次の最初の文字を同じにすることで、

そのままつなげて歌うという奇想天外な曲でありながら、曲全体はかっこいい。

公平さんの発案だそうですが、ウィーアーも好きですけどこれもいい曲ですよね。

ウィンドオケでのアレンジにも映えていたように思います。


この「ジョジョ」と「ウィーゴー!」のコラボはもうすごかった!

どっちもよく知っているので私も一緒に歌ってましたし、

周りにも結構歌ってる方がいらっしゃいました。

一部で一番盛り上がったんではないか、と思うくらいに熱かったです。


さて、落ち着いたところで。

8曲目はイトケンさんが手がけられたVita用ソフト「月英学園-kou-」からの楽曲。

「天地神人」と書いて「てんちじん」と読むんです、とイトケンさんが力説してました(笑)

原作が声優の杉田智和さんだそうで、伝奇ものということくらいしか予備知識がなく、

楽曲を聞いてもピンとこなかったんですが(すいません)、

それでもバトル曲ということで、イトケンさんらしい楽曲だなぁと思いました。

帰宅してから原曲を聴いてみたんですが、結構忠実にアレンジされてたんだなぁ、と。


そして第一部ラストは公平さんの代表作の一つ「サクラ大戦」から。

サクラ3のOP「御旗のもとに」です。歌ものですがインストで演奏されていましたね。

この曲はサクラの楽曲の中でも相当好きなのですが、ウィンドオケで演奏されると、

金管の音色が一層際立つものになったな、という印象でした。

歌がないぶん、少し寂しくもありましたが・・・



というわけでここでようやく第一部が終了。

これだけ書いてもいかに濃い内容だったかがお分かりいただけたかと思います。

こんなのがあと2回もあるんだ、と思うと興奮を抑えられませんでしたね~


休憩中はロビーで知り合いの方々とのトーク

第二部開演前に偶然フォロワーさんとも会って少しだけお話出来ました。



第二部は一部同様、イトケンさんの楽曲から始まりました。

1曲目「カルドセプトセカンド」からプロローグです。

私はこのゲームを一応プレイしたのですが、カードゲームというのがどうやら苦手な人らしく、

将棋とか囲碁ならわかるんですが、

カルドセプトは相性が悪かったみたいですぐにやめてしまったんですよね。

プロローグの曲自体も印象にはあまり残ってなかったんですが、

イトケンさんらしいどちらかと言うとシンフォニックな響きのする曲でした。


二部のプログラムはパズドラメイン、しかもなぜかグレンラガンのOP「空色デイズ」も。

この段階で誰が来るのか一目瞭然ではありますよね^^;


2曲目は交響組曲「ワンピース」のブラスアレンジバージョン。

もともと木管五重奏として依頼受けたものを、最初フルオケアレンジにし、

それをさらにブラスアレンジされた、と公平さん自身が話してらっしゃいました。

4楽章構成の曲、最初のルフィのテーマに始まり、シャンクスへと続いていくこの感じ。

アニメのシーンが目の前に現れそうになるくらいに躍動感のある音色が続きました。

最終楽章は主題歌「ウィーアー」のアレンジバージョン。

跳ねるようなその音色が心地よく、思わず身体を揺らしながら聴いてしまいました。


ここから3曲連続で「パズドラ」のターンです。


言い訳ではないのですが、私はパズドラ未経験者です。

なので楽曲を知りません。申し訳ないのですが。

ただ、今回パズドラアーケードゲームになるということで、

イトケンさんが作曲、公平さんがそれをオケアレンジされたというニュースは耳にしていました。

3曲目はそんなアーケード版パズドラからの選曲。

楽曲はイトケンさんらしい流麗なメロに公平さんらしいブラス(特に金管)を活かした良質なアレンジ。

やはり公平さんによるアレンジは、金管による合いの手、木管の美しい響きが特徴的です。

そんなアレンジを聴けるだけで耳が幸せになりました。


4曲目は本家「パズドラ」のメドレー。

CMなどでも耳にしたことがある音楽だというのはなんとなくわかりました。

ああ、パズドラでもイトケン節全開なんだなぁ、と。

妙に納得してしまった私がいました。戦闘曲、カッチョイイ!!

・・・すいません、本当に知らないもので(汗


5曲目は3DSで発売された「パズドラZ」から。

バトル曲「天地鳴動」です。いや、これもなかなかパワフルな曲でしたね。


って、よく見たら中央に譜面台が。誰か来るのかなぁ。。。


とわざとらしく書きましたが、ここで登場したのが中川翔子さん。

パズドラZの主題歌である「さかさま世界」を歌われました。

イトケンさんが作曲されたこの歌、どう聴いてもアニソンですよね~

CMやネットでも何度も聴いた曲なのでサビは覚えています。

この時、周りにチラホラと手拍子ではなくファンにしかわからない振り付けをされてる人が。

なるほど、しょこたんファンの方も結構いらっしゃったんですね。


そして、そのままMCのお二人が登場。

興奮状態のしょこたんがまくし立てるようなマシンガントークで、

お二人に口を挟ませないほどの勢いでしゃべりまくってました(笑)。

客席も爆笑でしたが、そのトーク内容はお二人に対する賛辞。

ああ、しょこたんは公平さんもイトケンさんも大好きなんだなぁ、と思うと胸が熱くなりました。

田中公平先生」「伊藤賢治様」と何度も呼ばれてました。リスペクトされてるんですね~


そのまま「空色デイズ」へ。

アニメは見てましたのでものすごく嬉しいんですけど、

このライブの趣旨とは少し違う選曲に「?」と思ったりもしました。

曲が始まるとそんなこと関係なく一緒に歌ってしまいましたが・・・

いやぁ、生「空色デイズ」よかった!!


※一応補足しておくと、公平先生が「私からのリクエストで空色デイズを・・」と仰ってました。


そしてしょこたん旋風さめやらぬ中、第二部のラストを飾るのが「ウィーアー」。

言わずとしれた「ワンピース」のアニメの初代OPです。

きただにひろしさんが再び登場する、ということはわかってましたが、

ここで公平さんから、

「ただのウィーアーではなく、今回は特别バージョン。TOMMYさんときただにくんとのデュエットです」



え?


え??


えーーーーーーーー!!!!!!


まじですか!?あのジョジョとワンピのコラボですかそうですか!

会場からも「おおお!」という声が上がったことは言うまでもありません。

私も言いました(笑)


そして奇抜な格好そのままのTOMMYさんときただにひろしさんが登場。

ウインドオケによる伴奏でウィーアー!の大合唱が始まりました。

いや、この曲本当にいい!!楽しい!嬉しい!!!

お腹の底からこの歌を歌ってしまいました。

手拍子がホール内に響いて客席からも「ウィーアー!」の掛け声とともにピースサインを掲げる人がたくさん。

ボルテージもMAXになり、そして第二部が終了します。


ここでブラスサウンドは終了。


東京佼成ウインドオーケストラの素晴らしい演奏もそうなのですが、

指揮の渡邉一正さんの素晴らしいリードがあってこその演奏だったと思います。

あの指揮はほんとうに素晴らしかったです!


本来ならここまでで公演は終了。

で、これからがおまけの第三部、なのですが。


第三部はバンドステージ。

川村竜バンドの準備、東京佼成ウインドオーケストラ、指揮の渡邉さんが降壇。

そして舞台チェンジの間は休憩、のはずだったのですが。

そのままMCの二人は舞台に残ってます。


「このままなし崩し的に第三部へ突入します」

「場面転換の間をつなぎます」

会場大爆笑。ここから20分程度延々と喋ってました。主に公平さんが(笑)

このライブの経緯などを話されていたんですが、いきなり、

「悪いけど2分位話をつないどいて」とイトケンさんにいきなりのムチャぶり。

オロオロしてしまうイトケンさんがとってもお茶目で可愛かった~。


舞台左奥にはグランドピアノ、そして弦バス。

真ん中やや奥にはドラムセット、そのとなりがギター。

一番右にはシンセ(キーボード)が。

公平さんはピアノのところに座りながらベースの竜さんと会話していました。

その間もイトケンさんの一人喋りが続いてました。


でこんなときにふと思ったんです。

ああ、ここってクラシックのコンサートホールだよなぁと(笑)

ライブ会場のような舞台の光景。

両端には大きなスピーカーが設置されてて、ぱっと見にはライブ会場なのですが、

その背後には荘厳な存在感を放つパイプオルガンの勇姿が・・・

(ちなみに、今日の公演ではパイプオルガンは使用しませんでした・・・残念)


と、唐突に公平さんが、

「準備がまだ出来てないみたいだから、一曲歌います」

といきなりピアノを引き始めます。



そのイントロを聴いた瞬間、私は号泣していました。



「つばさ」という曲は私にとっても思い入れの深い曲です。

元々はサクラ大戦歌謡ショウでの楽曲。

李香蘭とアイリスのデュエットで歌われるその曲を、

公平さんはコミケの頒布CDで自ら弾き語りで歌われました。


ここから私事を話させてください。


3年前。

私は転職をするために会社を辞めました。

しかし、その直前に起こった未曾有の災害「東日本大震災」で、

その転職がふいになってしまったのです。

その時、私は体調を崩しました。働き口が見つからない日々。

そんな暗い時期、ずっと聴いていたのがこの曲「つばさ」でした。


「どんなときでも泣いちゃダメだよ。どんな時でも空を見ようよ」

という原曲の歌詞。

その後に公平さんは「でも」とつぶやきます。

「悲しい時は泣いてもいいさ~」

「苦しい時も泣いてもいいさ~」

と、原曲とは少し語尾を変えています。

「~泣いちゃダメだよ」の部分を「泣いてもいいさ」という風に。

(この辺りの歌詞改変の事情は公平さんのブログに詳しくでています→こちら


この歌詞で私は救われました。

たぶんこの歌があったからあの時期を乗り越えられたんだ、とも思います。


それだけ思い入れの深いこの曲。

ライブでも何度も聴いたのですが、やはりダメでした。

声を出さないようにするのが精一杯で、涙が止めどなく溢れてきました。

やはりいい曲です。この曲は私にとって大きな、とても大きな歌になりました。



とまあカッコよく書いては見ましたが、隣の人が引くくらいに泣いてたみたいです(笑)

いけませんね、歳を取ると涙もろくなってしまって・・・



そして間髪入れずに第三部が開幕します。


最初にイトケンさんの楽曲から3曲。イトケンさん自ら紹介されました。

1曲目が「下水道」。

2曲目が「邪聖の旋律」。

3曲目が「七英雄バトル」。

おお、どれも名曲ではないですか!!


イトケンさん自ら、

曲紹介の時に「抱かれたい下水道」とか「飲める下水道」とか仰られて会場の笑いを誘ってました。

そして、特别ゲストでバイオリンの土屋玲子さんが登場。


私は行かなかったんですが、今年はじめに行われたイトケンさんのライブでも、

土屋さんが演奏されたとのことで、会場の熱気が高まります。

ピアノは公平先生、川村竜バンド、そしてシンセ演奏がイトケンさんという豪華な顔ぶれで、

「下水道」のメロディが流れ始めた時、心のなかで喝采の声をあげてました(笑)

すげー、やっぱり上手い、この人達って(まあ、当たり前なんですけどね^^;

川村竜バンドの力量(というと失礼ですが)は、以前のジョイントコンサートや、

岩男潤子さんのライブでも十分知っていたのですが、やっぱりうまいです。

これは、今週末の岩男潤子さんのライブも行かねば、と思ったのですが、

すでに予定が入ってしまっているのであえなく断念・・・


「邪聖の旋律」はミンサガの楽曲です。

土屋さんの奏でる旋律、そして公平さんの荒ぶるピアノが印象的です。

先日発売されたアルバム「閃」にも収録されてますね。

いやぁ、バンド形式のイトケンサウンドもかなり熱い!!


そのまま「七英雄バトル」へとなだれ込んでいきます。

これも名曲ですよね。これも「閃」に入ってますが。

というかこの3曲とも入ってますね(笑)

イトケンさんの曲を公平さんが演奏しているという構図もなかなか見られないと思いますが、

公平さんのピアノがとても印象に残ってます。

この曲ではバイオリンとギターがメインなのですが、

影の主役ともいえるピアノの音色がとても際立っていました。


いやぁ、よかった。熱かった。素晴らしかった。

ここで終わっても良かったんですが、どうやらシークレットゲストがいるとのことで。


続いて登場したのが岩男潤子さん。

すでにTwitterなどで告知されていたのですでにシークレットゲストではなかったんですが(笑)


岩男潤子さんと川村竜さんはニコ生で番組を持たれています。

岩男潤子のSweet Tweet Time」という番組がそれで、日程不定期で生放送されています。

ここでの潤子さんと竜さんのかけあいが漫才のように面白く、

ライブなどでも笑いを常時提供しているのですが、今回もちょっとだけその片鱗が見られました。

やっぱりこの二人が組むと面白い。


潤子さんが歌われたのは2曲。

まず最初に歌われたのが公平さん作曲の歌ですね。

セガサターンで発売されたゲーム「ドラゴンフォース2」の主題歌で、

「あなたをまた戦いに誘うとしても」です。

この曲、公平さん作曲というだけあってとても難しい曲なんですよね。

ただ、潤子さんの歌唱力がすさまじいくらいに素晴らしいので、

難なく歌われているように見えてしまうのがすごい!!

サビのところが特にお気に入りです。


そしてもう一曲。

創聖のアクエリオン」です。

これは潤子さんが出されているアニソンカバーアルバムにも収録されています。

川村竜さんがアレンジされててとてもジャジーな曲に仕上がっていました。

まさかここで菅野よう子さんの楽曲が聴けるとは思いませんでしたが。。。

原曲よりも上手いんじゃない、なんて言ってはいけないんでしょうけれど、

ほんとうに素晴らしい楽曲でした。


そして岩男潤子さんはきっちり自分のライブの宣伝も行い、降壇。

嵐のようにやってきて、嵐のように去っていた、そんな印象でした。


その後に登場したのが中川翔子さん。

何を歌うのかとワクワクしていたんですが、

最初に歌われたのがエヴァの主題歌「残酷な天使のテーゼ」でした。

第二部でのウインドオケをバックに歌われた時も感じたんですが、

しょこたんって歌唱力すごいなぁ、と。アレだけ大音量のオケ伴奏に負けない歌声。

そしてその歌声はバンドステージでも健在でした。

楽曲への愛を感じさせてくれるその歌声は本当に良かったです。


その後歌われたのがサクラ大戦のOPでもある「ゲキテイ!」でした。

ちょうどライブ当日にニュースで「横山智佐さんご懐妊」というのが流れてて、

しょこたん自らその話題をされていました。なんというタイムリーな、と思いましたね~

しょこたんバージョンの檄!帝もすごく良かったです!!


イトケンさんが公平さんの楽曲を演奏している姿もかなりレアなんですけど、

ま、それはさっきの岩男さんの時にも思ったんですよね。

岩男さんの登場あたりからほとんど喋らなくなったイトケンさん。

疲れてたのか、難曲が続いてて大変だったのか、多分その両方だと思いますが(笑)


そしてここでしょこたんのライブのお話に。

5月初旬に行われるしょこたんのライブの音楽監督田中公平さんがやられるという発表に続いて、

本邦初公演となるしょこたんの新曲が披露されました。

「オアシス」というその曲はもちろん公平さんの作品です。

覚えやすいサビと公平さんらしいノリのあるとても心地よい歌でした。


その後、歌を歌われた全員が登場し、最後に「ウィーアー!」をもう一度歌うことになりました。

先ほどのウインドオケでのデュエットバージョンも良かったのですが、

全員が揃って同じ曲を演奏する、しかもバンド形式でとなるとスタンディングしたくなるところですが、

会場側からスタンディング禁止というお達しが出てしまったみたいで・・・

でも、会場に響くウィーアーの声は私の耳を聾するかの如き大音声。

そしてラストのフレーズを転調しながらのテンドン(笑)


※テンドン:同じフレーズを何回も何回も演奏すること(お笑い用語)


最後全員が降壇した後、MCの公平さんとイトケンさんが登場。

マイク無しで、

「今日は本当に、ほんとうにありがとうございました~!!」

という声に泣きそうになりました。


そして無事に公演は終了。

16時に始まったこの公演、終わったのは20時前のことでした。

しかし、全く時間を感じさせない素晴らしいライブでした。

東京佼成ウインドオーケストラの皆さん、指揮の渡邉一正さん、

富永TOMMY弘明さん、きただにひろしさん、中川翔子さん、岩男潤子さん

川村竜さん、岩瀬立飛さん、鈴木直人さん(川村竜バンドの皆さん)、

アレンジを担当された成田さんに江原さん、

そして何より、MCの田中公平さん、伊藤賢治さん。

本当にありがとうございました。最高のライブを堪能出来ました。

大いに笑い大いに泣いたとても印象深いものになりました。


またぜひやってください!!!


ホールを出てロビーに行くと沢山の人達が興奮している中、

ゲーム音楽作曲家の方々をお見かけしたのです。

下村さん、なるけさん、岩垂さんといったそうそうたるメンバーが。

ほんの数メートル先にいらっしゃったのでもう緊張で心臓が飛び出しそうになりました。

いや、さすがに出ませんでしたが。ドキドキが止まらなかった~



そしてロビーで知り合いと待ち合わせをして5人で後夜祭という名の飲み会を開催。

1時間半ほどで切り上げてしまいましたが、

ライブの感想やらサガの話で盛り上がりました。

飲み会に参加していただいた皆様、ありがとうございました!

ライブ後の感想とか言い合ったりするのってやっぱり楽しいものだな、と再認識しました。

またお願いします!!



とまあ、少し長くなってしまいましたが(笑)、

少しでも当日の様子が垣間見えるようなブログになっているでしょうか?

感情の赴くままに感想をズラズラ-と書いてしまっただけなんですが、

それでもあの時の熱は感じていただけるのでは、と勝手に思っています。



いやぁ、楽しかった!!

こういうライブは是非またやっていただきたいです。

というわけで公平さん、イトケンさん、よろしくお願いします!



追記

しかし、クラシックの名門ホールでライブやるなんて発想がすごいなぁ。

音響が良いホールだから響きすぎるんじゃないかと不安でしたが。

第三部で舞台の両脇にそねえ付けられたスピーカーがやけに印象に残ってます(^_^;)