音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

Sonny Rollins / EASY LIVING【ジャズのススメ 95】

ソニー・ロリンズといえば、

私がジャズ好きとなったきっかけをくれた名プレイヤーです。

彼のアルバム「SAXOPHONE COLOSSUS」は、

未だにずっと聞き続けているアルバムの一つとなっています。

 

ただ、私はファン心理というものをあまり持ち合わせておらず、

「アーティスト単位でアルバムを聞く」ことがあまりありません。

彼のアルバム「EASY LIVING」もその一つです。

このアルバムについてはあまり良い印象を持っていません。

 

Easy Living

Easy Living

 

 


Isn't She Lovely - Sonny Rollins

 

言わずと知れた、というと知らない人に失礼なのですが、

スティービー・ワンダーの名曲「Isn't She Lovely」のジャズアレンジが収録されています。

彼の良いところである「能天気なサクソフォン」がこのアルバムでも堪能できます。

それはいいんです。いいんですけど・・・

 

私のような老害、じゃない、

どちらかというと古いジャズ好きからしてみると、

こうしたフュージョン寄りのアレンジというのがどうにも馴染めません。

アルバムのクオリティはけして低くはないんです。良いんです。

それだけに腑に落ちない気持ちがちょっとだけ残る、そんな感じですね。

  

なんだかんだと言ってしまいましたが・・・

 

アルバムに収録されているジャズのスタンダードナンバー「My One And Only One」。

ソプラノで聞かせるこの名曲は、とっても彼らしい音色です。

読書と音楽

以前にもこの話題に触れたかもしれないですけど、

書いた本人が忘れているので、このテーマで書きます(笑)

 

音楽を聞くことも大好きな私ですが、読書も大好きです。

 

東野圭吾さんと宮部みゆきさんの作品は新刊も含めてほぼ読んでます。

伊坂幸太郎さんや恩田陸さんあたりも大体読んでいる気がします。

雑食な人なので、著者のネームバリューとは関係なく、

気になる作品は片端から読んでいるはずです。

ただ、ホラーは映像も小説も、大の苦手なので読まない人です。

 

ちなみにライトノベルラノベ)といわれる作品群は、

あの大仰な文体が大嫌いなので自分から購入してまで読まない人なんですが、

(もちろんラノベが大仰な文体ばかりではないことは承知の上で書いてます)

同僚(ラノベ好き)に勧められた作品はいやいや読まされました(笑)

それでもこれまでの半生で読んだのは数作品だけなので、

ほとんど読んでないのとおんなじです。

あと、漫画は近年全く読んでません。

 

 

読書するときって音楽を聞かない人が多いのだそうです。

電車の中だと、スマホを怖い顔で見続けている人が大半なのですが、

そんな中でも読書をしている人も何人かいて、

その方たちの多くはイヤホンなどをせずに読書に没頭しています。

読書中に音楽は邪魔、あるいは集中力が分散してしまうのだそうです。

中には耳栓をしている強者もいるみたいですね。

 

 

私の場合。

読書をしている時にも音楽を聞いています。

集中力の分散とか邪魔と感じたことは一度もありません。

カナル型のイヤホンで手持ちのポータブルオーディオに入っている音楽を聴きながら目の前の文字を追い続けています。

でも、私のようにイヤホンを耳につけて本を読んでいる人も、

電車内でも結構いらっしゃることに気づかされます。

中には、爆音でイヤホンから音漏れしているような激しい音楽を聞きつつ、

分厚い本(おそらくは京極夏彦さんあたりの著作)を熱心に読まれている方も。

 

読書の時にはクラシック(バッハやモーツァルト)を聞くことが多いんです。

劇伴系の音でも、激しいロック調のものでも良いんですけど、

電車で音漏れするのが嫌ですし、

それになにより脳内で音楽を分析し始めるルーティンが組み込まれているので、

劇伴系のものよりはクラシックあたりの脳内で分析しつくしたものの方が、

私の耳にはフィットしているようです。

 

そこのあなたは、読書しながらどんな音楽を聞きますか?

聞くならどういう音楽を聞いていますか?

現代音楽を聞く その52

私が管弦楽で最も参考にした作曲家といえばモーリス・ラヴェルです。

楽器の使い方が巧みなことはつとに有名ですけど、

その卓越したオーケストレーションはかなり参考になりました。

さすがにその手法をすべて吸収できませんでしたけどね(笑)

 

そんなラヴェルに負けずとも劣らない管弦楽の魔術師がいます。

ジャン・フランセというフランスの作曲家です。

ラヴェルも一目置いたと言われているくらいですからその手腕は折り紙付き。

ただ、私はあまり好きではありません(笑)

 

オーボエ管弦楽のための『花時計』という作品は、

私がたぶんフランセの曲で最初に聞いたものだったと思います。

 


Jean Françaix: "L'horloge de flore"

 

新古典主義全開ではありますけど、所々にフランスらしさがあって、

心地よい音楽ではあるのですが、冗長な気も多少します。

さすがに楽器の使い方は巧みで滋味にあふれた曲ではありますけども。

 

音楽を聞く時はあらゆる理論や偏見を排して聞くように努めていますが、

フランセの曲は、やはり管弦楽より室内楽の方が面白いよなぁ、

と偏見めいた感想を抱いてしまうのは仕方ないところでしょうか・・・

 


Jean Francaix,Deux pieces pour basson at piano,Rodion Tolmachev

近況など

流行り病でブログ更新が滞っておりました。

 

体調はまだ8割ほどの戻りではありますが、

ようやくパソコンの前に座って仕事できるくらいには回復したので、

本日より通常営業となります。

 

 

平日の仕事は羽田空港で行っており、

Winidowsパソコンを使用しての事務作業がほとんどとなります。

なので、目がとても疲れるため、

部内のモニターをすべて数年前に、

フリッカーフリー、ブルーライトカットのものへ買い換えました。

あと、液晶に張り付けるフィルターなども希望者には配布してます。

 

まあ、そういうことをやっても目は疲れますけども(笑)

 

その反動からかもしれませんけど、

家で編曲作業などをするときには、パソコンなどの文明の利器を使わず、

アナログ作業(五線紙に鉛筆で黒い丸やら白い丸を書いていく)でしのいでます。

 

流行り病で先週から臥せっていたわけですが、

臥せっていてもアナログ作業は継続できるわけで・・・

こういうときに、

「パソコン使ってなくてよかった」と思うのか、

「パソコン使ってたら作業遅れの言い訳につかえたのに」と思うのか、

それは神のみぞ知るところではありますけれども、

そのくらい今年は忙しいというアピールをしているだけです(笑)

 

また再来月には渡米する予定ですし、

もう一つの「大きな仕事」も控えていますので、

それの準備やらなにやらで4月末の大型連休は海外へ出張する予定です。

だったらまだ流行り病で臥せっていたほうがよかったともいえますが、

生来の怠け癖を今年は忘れて、来年は悠々自適な暮らしがしたいものです。

 

そんなこんなで、こちらのブログも以前よりはマイペースでお届けするつもりです。

Ballet Mécanique

先日のブログでボストン旅行記(笑)みたいなものをUPしました。

そんな大したこと書いていなかったと思うんですけど、

今年一番のアクセス数を記録していたみたいです。

ご覧いただいた皆様、ありがとうございました。

 

フリーランスで編曲家なる仕事をしているものです。

そして、友人であり現役のジャズピアニストでもある友人の頼みで、

坂本龍一さん(教授)の「Koko」という曲をピアノデュオアレンジした、

というお話を書かせていただきました。

 

実はこの選曲、すごく悩んだ経緯があります。

「Koko」あるいは「3びきのくま」という曲が大好きなので、

その原曲を汚すようなことはしたくないという葛藤もそうなんですけど、

この曲とは別に「Ballet Mécanique」という曲も候補に挙がっていたんです。

 

2014年にサントリーホールで行われた、

Ryuichi Sakamoto - Playing the Orchestra 2014というコンサートがあって、

私も生でフルオーケストラアレンジされた名曲を堪能したのですが、

その中に「Ballet Mécanique」が入ってたんですよね。

 

もともとこの曲は教授のアルバム「未来派野郎」に収録された1曲で、

当時の教授の伴侶であられた矢野顕子さんが作詞を担当したものです。

原曲も当然大好きなんですが、このフルオケ版もとても良かったんですよ。

   

現代作曲家でイギリス在住の藤倉大さんによるアレンジなのですが、

原曲をよく研究されてるなぁ、と聴いた当時感動したのを憶えています。

 

そして昨年公開された某アニメ映画でもカバーされています。

やくしまるえつこさんと砂原良徳さんのコラボによるカバー楽曲で、

私もSpotifyでかなりの回数聴かせていただいております。

 

でもまあ、やっぱり原曲に戻ってしまいますよね・・・

鈴木賢司さんのギターが、楽曲に含む狂気を助長しててその辺もお気に入りです。

 

 

アニメで使われたカバーバージョンは、

かなりこの原曲に寄せたアレンジになっています。

儚く切ない歌詞もそのまま使われていますし。

 

このほかにも、ドラマにも使われた中谷美紀さんカバーの、

「クロニック・ラヴ」も有名ですよね。

教授によるセルフアレンジもすごく良かった記憶があります。

 

 

さすがにこの曲をピアノデュオにアレンジするのはためらわれました。

一応楽譜は作ってあるんですけど、友人にも見せてません。

いずれ破棄することになるとは思いますけど。

思い入れが強い楽曲を編曲するというのは、

それなりに勇気と根性、それと思い切りの良さが必要だということを、

この2か月くらいで痛切に感じました。

 

やはり私は、プロに向いていない性格なんでしょうね・・・(笑)

Dominique Fillon / DETOURS【ジャズのススメ 94】

 

D?Tours

D?Tours

 

 

このアルバム、すでに廃盤になっているそうです(笑)

良いアルバムなんですけどね。

 


Haritzaldea Nuits du sud

 

彼のジャズピアノアルバムだと「Americas」を推す人も多いんですけど、

「DETOURS」の方が武骨というかクールというか、

そういう楽曲の印象を抱かせてくれます。

 

最近は彼のアルバムを追いかけていないのですけど、

Youtubeにも自分のチャンネルを持っているようで、

実験的なこともやっているみたいですね。その辺は「いいや」って思ってます(笑)

 

アルバム1曲目の「Haritzaldea」を聞いて、お、いいなと思った方は、

ぜひデジタル版のアルバムを聞いてみてください。損はしないはずです。

Incidental Music Vol.46

神戸にいます。

中央区の東遊園地から戻ってきて仮眠をとったところです。

 

今日は更新しないでおこうとも考えたのですが、

「あ、そういえばブログ更新してないなぁ」と思い始め、

それがずーっと頭にこびりついていたので、

じゃ、更新しよう、と重い腰を上げてみました。

 

ボストンに行ってピアニストでもある友人から、

アレンジ依頼を受けた話はこのブログでも以前書いたと思います。

「アニメのOP曲のアレンジ」として彼が指定した曲というのが、

アニメ「十二国記」のOP「十二幻夢曲」でした。

私も好きな曲ではあるのですが、

以前にも書いた通り、アニメやゲームの曲をアレンジすることに対して、

私の中でちょっとしたわだかまりがくすぶっていたこともあり、

その曲はやめてほしい、と直談判をしたという裏事情がありました。

 

前回のブログでも書いたとおり、

坂本龍一さんの楽曲を選択したんですけど、

前述の通り「十二幻夢曲」もお気に入りの楽曲です。

 


01 十二幻夢曲(Full Version)

 

サントラにもこの曲のピアノVer.は収録されていますし、

あまり気が進まなかったこともありますけど、この曲のクオリティは高く、

十二国記の原作のファンでもある私にとっては「パンドラの箱」に見えました。

梁邦彦さんの楽曲がダメで、坂本龍一さんのそれは構わないのか、

といわれると返す言葉が見つからないんですけど(笑)

 

アニメ版も一通り見させていただきました。

作品のクオリティも、音楽のクオリティもかなり高かったので、

リアルタイムではなかったんですけど、楽しく拝見させていただきました。

今年原作も最新刊がいよいよ刊行されるそうなので、そちらも楽しみですね。

 

ま、あれです、

機会があって、私のモチベーションが少しでもあがったら、

もしかしたら演奏動画の一つでこの曲もあげるかもしれませんね。