音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

好きな作曲家のことを語ります 我が愛しの公平さん編3

前々回前回につづいて第三回目となります。(←クリックすると前々回、前回にとびます)

これだけ書いてるとネタが尽きるんじゃないかと心配でしたが、
さすがにのべ10000曲以上もあるわけで、なかなかネタはつきません。
田中公平さんのキャリアを考えると当然ではあるんですけども。


さて、確か「作編曲編」の続きからですね。

「スターピンキーQ」をご存知でしょうか。
セーラームーンなどで知られる只野和子さんのキャラデザだったり、
当時人気絶頂だった櫻井智さんが主役の声をやってたりと、
割としっかり作られているCDドラマだったような気がしますが、
知名度は相当低いです。私の周りでも知ってる人はほとんどいませんでした(笑)
そんなスターピンキーQ、音楽全編を公平さんが手掛けられてます。
特にOPの「スターピンキーQのうた」がもう最高です。
個人的にはサントラの「最終間抜け」がかなりのインパクトあるのでおすすめですが、
全般的に当時の公平さんらしく、あえて「らしくない音楽」を作られています。
たとえば、ワンダバといわれる「発進シーン」の音楽があるのですが、
ブラスや弦はワンダバしているのに、ベースとピアノがジャズになってたりしてます。
音源はすでに廃盤になっているので、聴きたい方はご連絡ください(笑)。
今回は前述のOPを。


「スターピンキーQのうた(Full Chorus)」です。
当時(1996年)の公平さんいわく、
「この歌には最新の技術(1996年当時)をこれでもかと詰め込んでいる」のだそうです。
私にはほとんどわかりませんでした(笑)。
前奏の弦同士のモヤモヤしたぶつかりあいからの解決だったり、
コード進行でらしくないところがあったり、
いろいろとまあ仕掛けがあるのは分かるんですが、
全体を通して聴いてみると、ちゃんと主題歌になってるんですよ。



島本和彦さん原作の「炎の転校生」。
この熱い作品、実はOVA化されているんですよね。
オタキングこと岡田斗司夫さんが脚本を担当されています。
そんな作品ですが、公平さんが音楽を担当、
そして、OP曲は島本和彦さん自らの作詞作曲、公平さんはアレンジです。
で、今回紹介するのはこのアニメのエンディングです。
日高のり子さんが歌われた「夢見るキ・モ・チ-Dreaming Heart-」です。
確か作詞も日高さんご本人だったと記憶しています。


アイドルソング的にも聞こえますが、公平さんらしいポップなメロディとアレンジです。
とてもアニメの内容にあってるとは思えないんですけど、
そのギャップもまた楽しみのひとつなんでしょうね。



あ、そうそう、主題歌といえば。

根性戦隊ガッツマンという曲がありまして。

話すと長いので要約すると、
エヴァのアスカ役とか名探偵コナンの和葉役でおなじみの声優、宮村優子さんが、
20年ほど前に出したアルバム「ケンカ番長」に収録されている、
架空の戦隊モノの主題歌という設定で作られた楽曲です。
作詞はアニメの脚本などで知られる川崎ヒロユキさん。作編曲はもちろん田中公平さんです。


正調戦隊ものの楽曲ですよね。
渡辺宙明さんの秘密戦隊ゴレンジャーを彷彿とさせます。
最初はマイナーではじまるのにサビにはいるとメジャーになるところなんて、
もうまさにゴレンジャーそのもの(笑)。
でも、イントロが超絶かっこ良いですし、
間奏部にはちゃんと台詞も入ってるし(ガッツブルーはおそらく公平さんw)、
歌唱力は、まあ、あれですけど、非常に満足度の高い楽曲です。


意外と知られていないと思うんですけど、
TBS系のバラエティ番組内で放送されていたアニメ「笑ゥせぇるすまん」の音楽も、
実は田中公平さんなんですよね。
後番組のアニメ「八百八町表裏 化粧師(けわいし)」もそうだったはず。
さすがにこれらの音源は持ってないんですけど(笑)。


やっぱり書きたいので「氷菓」のことも書きましょう。
米澤穂信さんの「古典部シリーズ」の第一巻「氷菓」からタイトルが取られたアニメです。
学園推理モノ、というと少し違うような気もしますが。
もうアニメ放映から4年が経ってるんですね。
最終回。
主人公の二人、折木奉太郎千反田えるが桜の木の下で話しているラストシーン。
そこにかかる音楽が神がかっていると思うのは私だけではないはずです。


全体的に妙な曲が多い氷菓のサントラ(←サントラはDVD,BD購入特典)ですけど、
聴くと公平さんだなとわかります。正調ではないですけどね。



本当はまだまだ紹介したい劇伴もたくさんあるんですよ。
公平さんの音楽の転換点のひとつともいえる「BASTARD!」をなぜ入れていないのか、とか。
それこそ代表作と言われるものも実はあえて紹介してません。
そのあたりは別のファンの方が熱く語っておられますし、
私の拙い紹介で、名曲を汚すことはあまりしたくないですし。



さて。


ダラダラと紹介しているのも癪なので(笑)、
いよいよ「作曲編」へと進みたいと思います。

ここからは歌ものがメインとなります。
編曲を別の方に依頼して、
公平さん自身は作曲のみをされているものにスポットを当てていきます。

サクラ大戦やワンピースの歌もののほとんどはここに入りますね。
ご本人が編曲されているものもありますが、大半は別の方の編曲です。
根岸貴幸さんや岸村正実さん、澤口和彦さん、多田彰文さんなど、
同じ事務所に所属されているベテランのアレンジャーの方々が、
サクラ大戦の楽曲に様々な色を添えているように感じます。
中でも浜口史郎さんのストリングスアレンジが大好きです。
3のED「未来(ボヤージュ)」や4のED「君よ花よ」のストリングスは絶品です。

サクラ大戦の話はしないつもりだったのに・・・(笑)


さ、気を取り直して。


第一回の時にも話した「ハーメルンのバイオリン弾き」の劇場版。
テレビアニメ版と違ってかなり原作のギャグ調を際立たせた佳作なのですが、
そのOP、EDともに公平さんの作曲です。編曲は山本健司さん。


OPはポップなアニソンですね。公平さんらしく歌いにくそうな感じですが(笑)。


EDなんですが、よく聞くとうしろでオペラ調の歌声が聞こえてくると思いますが、
歌っているのは声優の横山智佐さんと、
横山智佐さんのお姉さんで現役のオペラ歌手である横山美奈さんです。
このEDは、モーツァルトビゼーの歌劇の名曲を裏メロにしてポップスに仕上げているという、
公平さんならではの楽曲です。こんなのよく作ったなぁ・・・


アニメ「ゲートキーパーズ」のOP「明日の笑顔のために」は私も大好きな曲です。
歌うのは松澤由美さん。機動戦艦ナデシコのOPでもおなじみです。
編曲は公平さんと同じ事務所に所属されている岩崎文紀さんです。


余談ですけど、このCDのプロデュースも公平さん自身がやられています。
そのあたりの裏事情は私もよく知らないんですけどね(笑)。
ちなみに、このアニメ、実は最後まで見てないんです・・・

ゲーム版、そして続編である「ゲートキーパーズ21」と、
合計で3つ(正確には4つ)それぞれに違うOPを公平さんは書いてらっしゃいます。
ゲーム版では「勇者王ガオガイガー」のOPでおなじみの遠藤正明さんが歌われてます。

あと余談ですけど、このアニメのヒロイン生沢ルリ子役の声優である川澄綾子さんなんですが、
彼女の作品といえばたいてい「のだめカンタービレ」の野田恵という人が多いと思うんですが、
私の場合最初に思い浮かべるのはこの「ゲートキーパーズ」なんです。
本当に余談ですが(笑)



ガオガイガーの話題が出たので。
実はガオガイガーと同じスタッフで深夜アニメが製作されたんですよ。
しかも、ガオガイガーと同じ世界線で作られたホラーアニメです。
そのアニメ「ベターマン」の音楽も公平さんが担当されています。
OPの「ユメノカケラ」はモンゴル人の歌手ウヨンタナさんが歌われています。


OPっぽくない、とても落ち着いたメロディです。編曲は根岸貴幸さん。

ちなみにベターマンのEDですが、実はこれ公平さんは補作曲とクレジットされてます。
作詞作曲、そして歌を担当したのは、※-mai-というアーティストなんですが、
これ、実はガオガイガーベターマンのアニメ監督である米たにヨシトモさんです(笑)。

米たにヨシトモ監督は、実はガオガイガーでも歌を歌われてます。
勇者王ガオガイガーのOP「勇者王誕生!」がそれなんですが、
ソロで歌われているバージョンと、公平さんとデュオで歌われているバージョンもあります。
それがこちら→勇者王誕生!-ultimate extra- ※&田-mai&den-
原曲と比較しても面白いですが、この動画の破壊力たるや(笑)。
作詞が米たにヨシトモ監督、作曲が田中公平さんということで、
これこそ本当の自作自演ってことですかね・・・


ガオガイガーのOPといえば遠藤正明さんです。
その遠藤さんのアルバムに公平さんは楽曲提供しています。
「完全無欠のGOファイター!」というのがそれです。
熱い曲です。編曲は河野陽吾さんですね。


この曲は最初に何で聴いたのか忘れましたが、
遠藤さんの歌声でかなりテンション上がったのを覚えています。
あとから公平さんの作品だと知って二度驚くことになりました。


PSのアクションRPGの名作「アランドラ」。
この作品の全編の音楽を公平さんが担当されています。
音楽も素晴らしくて、EDの「tears」という歌も大好きなんですよ。
ゲームとしてもよく出来ていたんですけど、難易度が高かった・・・
私も当時頑張ってクリアしました。
で、実はこのアランドラには続編があります。
アランドラ2 魔進化の謎」というのがそれです。
世界観も設定もガラリと変わった本作ですが、
前作のような硬派さはどこへやら、少しチャラいゲームになっています(笑)。
きっとゲームを進めると違った展開もあったとは思いますが、
結局私は途中でやめてしまいました。
でも、OP曲「Carry On Everyday」は名曲だと思います。


編曲は岸村正実さんです。(私は「まゆげうすいぞボンバー」と呼んでますw)
岸村さんは田中公平さんとタッグを組まれることがとても多くて、
PCエンジン天外魔境風雲カブキ伝」でもボス曲5曲のうち4曲は岸村さんアレンジですし、
その他にも数多くの名曲が生まれています。


ああっ女神さまっ」でもこのタッグでOPが作られました。
(ストリングスアレンジで浜口史郎さんも参加されています)


石田燿子さんの透明感のある歌唱に癒やされますが、
やはり公平さんの楽曲は歌うのが相当難しそうです。
この曲、とても好きで、ストリングスアレンジが最高に素晴らしいです。
ストリングスアレンジの見本と言っても過言ではないです。
いや、過言かもしれませんけど(笑)

浜口史郎さんといえば、
近年では多くのアニメの音楽を手がけられてますよね。
ガールズ&パンツァー」「SHIROBAKO」「TARITARI」など、
音楽が印象的なアニメが多い印象ですが、
私の中ではまだ「編曲家」としての印象がとても強いです。
この「OPEN YOUR MIND」の弦楽アレンジや、
君よ花よの弦楽アレンジなどを聴くと、すごい人だよなぁと思ってしまいます。
ちなみに浜口さんは公平さんとタッグでアニメ「ワンピース」の音楽も担当してます。



天外魔境というRPGPCエンジンで登場したのは25年以上も前のことです。
そのシリーズ最初のゲーム「天外魔境ZIRIA」。
そのゲームを基にOVAが作られたことはあまり知られていません。
天外魔境 自来也おぼろ変」というタイトルで1990年に発売されました。
このOVAの音楽全般を公平さんが担当されています。
そして、主題歌「FAR EAST OF EDEN」の作曲も担当されています。
編曲は岩崎文紀さんですね。→天外魔境 ヴォーカル・セレクション
歌われているのはギャロップという三人組の声優さんによるユニットです。
坂本千夏さん、伊倉一恵さん、神代知衣さん、だったかな(笑)。


私の青春時代、というとかなりこっ恥ずかしいんですが、
ラジオとともに歩んできた歴史があります。
ラジオ関西で今も放送されている「青春ラジメニア」は、
私が神戸に住んでいた頃はずっと聞いてました。
フェローズカードは結局もらえずじまいでしたが(笑)。
このラジメニアの前身である「アニメ玉手箱(あにたま)」から聞いてるので、
当時からすると相当なヘビーリスナーだったんでしょうねー。
ちなみに、神戸にいた頃は毎週ラジメニアを録音していました。
今でも実家には録音したテープ、MD、DATがたくさん残っていると思います。

今更説明しますと、
青春ラジメニアというのはラジオ関西で放送されている、
アニメ、特撮を中心にしたリクエスト番組です。
豪華なゲストもたくさん来られますし、公平さんもかなりの回数出演されています。
私が得た公平さんの知識はこの番組で作られたと言っても過言ではないです。

青春ラジメニアは、毎週土曜日19時から3時間弱の生放送をしております。
よかったら聞いてみてください。私はすでにリタイアしてしまいましたが・・・

で、この青春ラジメニアからCDが発売されてます。

ここからまた話が長くなるんですけど(笑)。

実は田中公平さんもラジオで冠番組をやってたんですね。
声優の吉田小南美さん(当時は吉田古奈美さん)と二人でMCをつとめていた、
「大アニメ博覧会」という東海ラジオでやっていた番組がそれです。
余談ですが、この番組のテーマソングも公平さん作曲です。
作詞は山本正之さんだったかな。これもいい曲です。
タイトルは「君こそ我がおたく」(笑)。当時シングルCD買いました。


ようやく本題に入るんですが、
このラジメニアと大アニメ博覧会がコラボレーションしてCDを発売したんですね。
それがこの「ラジオ英雄伝」です。



ブックレット表紙のイラストは芦田豊雄さんによるものです。
2番組のパーソナリティをモチーフに、某ワタル風に仕上がってます。

内容は楽曲がたくさん入ってたり、ミニドラマがあったり、
かなりボリュームのある内容なんですね。
そんな中で一曲だけ選ぶとすれば、やはり「リスナーさんにありがとう」でしょうか。
ニコニコ動画「リスナーさんにありがとう」

作詞:けのくん、作曲:田中公平、編曲:岸村正実という布陣ですが、
作詞の「けのくん」の話は前回のブログでもしましたね。これ、公平さんご自身です(笑)。
歌前半はMC陣4人による歌唱、そして後半は公募したリスナーが参加しています。
確かラジメニアでも告知をして、千駄ヶ谷にあるビクタースタジオで録音したはずです。
私は残念ながら参加できませんでしたが(笑)。
いい曲ですよね、これ。今聞くと当時を思い出して泣きそうになります。
このアルバムには他にもたくさん名曲が収録されてますので、購入をおすすめします。


ポケットモンスターの音楽をずっと担当されている宮崎慎二さん。
実は田中公平さんと同じ事務所の作編曲家さんなんですよね。
その関係だからなのかどうかは定かではありませんが、
劇場版ポケットモンスター幻のポケモン ルギア爆誕という映画のイメージソングの作曲を手掛けています。
登場人物の一人、ジラルダン役の鹿賀丈史さんが歌われた「我はコレクター」がそれです。
編曲はもちろん宮崎慎二さんです。


劇団四季出身である鹿賀丈史さんですから、当然歌声は素晴らしいんですが、
個人的に宮崎慎二さんのアレンジがとても気に入ってます。
ちなみに、宮崎慎二さんは北島三郎さんの楽曲の編曲も担当されてます。
なので宮崎さんに対する私のイメージは、やはり編曲家なんです。


近作で言うと「ハヤテのごとく!」というアニメのキャラソン全曲を作曲されていたり、
ジョジョ」や「暗殺教室」それぞれ第一期のOPの作曲を手掛けてます。
そして、アニソン歌手や声優さんなどのアーティストが個人名義で出したアルバムなどにも、
ちょこっと楽曲提供などをされているんですね。


というところで「作曲編」は以上にしておきます。
アニマル横町のOPとかドラゴンフォース2のOP、EDとか紹介したかったんですけど、
割と知られているところだと思うので今回は割愛させて頂きました。

次回はいよいよ「歌唱編」となります。
一応次回でこのシリーズも最後となる予定です、たぶん(笑)