あの日から25年経ちました。
いろいろあって今日という日を関東地方で迎えています。
明日、例年通りご挨拶もしなきゃならないので帰省しますけどね。
「あのことを忘れてはならない」
という言葉が常套句化してしまい、言葉だけがひとり歩きして、
被災者の一人である私としては複雑な心境にいます。
震災のことを風化させてはならないというのはわかるんですけど、
修羅場、あるいは地獄絵図を当時目の当たりにしてしまったこともあって、
私自身も、同じく被災者の一人である我が母も、
「もうあの時のことは忘れてしまいたい」と思っています。
ただ、忘れたいのに忘れることが出来ないんです。
人が目の前にいて助けることが出来ない状況でした。
古いアパートが倒壊し、その下敷きになっている人が目の前にいて、
なのに、火の手が強くて消火器だけではどうしようもない。
目を背けてしまいたいことなのに、なぜか目を離せない。
そんな光景を25年経った今でも、やはり忘れることが出来ないです。
トラウマになっていない、といえばうそになります。
だからこそはやくあの事を忘れてしまいたい、そう心から願っています。
当事者の全員が「忘れてはならない」と思ってないということだけは、
分かってほしいとは言わないまでも、知っていてほしいことだと思います。
あれから25年。
当時の友人、あるいは恩師が命を落としたあの日から四半世紀が経ちました。
これだけ時間が経ったんですが、あの時刻になると自然に目が覚めてしまいます。
(毎年というわけじゃないんですけど・・・)
まだまだ、忘れられる日は来ないみたいです。