古いものこそ至高、とは私自身まったく思わないんですけど、
ことジャズに関しては古いものを好む傾向にあるような気がします。
50年代から60年代、あるいは70年代初頭のジャズ黄金期ともいえる時代の音楽は、
私にとっては生まれる前の音楽ではあるんですけど、
その音楽に心惹かれてしまうのは、未知の音楽であるからなのかもしれないです。
「ああ、こういう音よね」という、
ジャズをほとんど聞かない人が抱くイメージに近しい音というのがあって、
そういう音を「古臭い」と一蹴してしまうことは簡単なんでしょうけど、
そういう「古臭い」音色を大好きな人ももちろんいるわけで、
呼吸するような気軽さでそうしたレッテルを貼りまくる人とは、
私はあまりお友達になりたくありません。
とまあ余談はさておき。
スタンリー・タレンタインのテナーサックスの音色を聞きたくて、
今回はこのアルバムにしてみました。
これだけ長くこのシリーズをやってると、
以前紹介したアルバムだったりアーティストだったりを、
新しいものとして紹介してしまう可能性もあるわけで、
そうしないように過去記事も一応チェックしてるんですけど、
もし記事がダブってしまったとしても生暖かい目で見ていただけると幸いです。
当然ながら、弾むようなスタンリーのサクソフォンの音色もかっこいいんですが、
ジョージ・タッカーのスウィング感のあるベースが心地よいです。
ホレス・パーランのピアノがまた彼らの音色に華を添えていて、
まあ、何と言いますか、とにかく良いんです(笑)