音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

NOISE

ノイズときくと「雑音」や「騒音」といった言葉を連想する人も多いと思います。

音声学などでは「楽音」「純音」「噪音」という音の区別があって、

(それぞれの意味は今回のテーマとは関係ないので割愛します)

ノイズというと「噪音(そうおん)」と訳されることが多いそうです。

「規則性を持たない音」というのが噪音の意味ですね。

 

昔わたしはラジオっ子でした。

まだラジオ単体で、家電機器並みの大きさを誇っていた時代、

要するに物心つく前からラジオとは近しい間柄でした。

今ならネットを経由してクリアな音質で聞くことが出来るようになりましたが、

例えば、関東キー局のラジオを当時私が住んでいた関西で聞くのは、

かなり難易度の高いハードルでありました。

で、最終手段を講じて実家に有線放送(USEN)を入れることにしたんです。

コンビニエンスストアや商業施設で四六時中かけられている印象のあるUSENですが、

私が実家で導入していた当時は、関東キー局のラジオをリアルタイムで聞けたんです。

文化放送TBSラジオニッポン放送などを、

神戸に居ながらにして聞くことが出来たのはとても大きかったですね。

 

USENを導入する前はポケットラジオが私の相棒でした。

小さなボディにデジタル表示される周波数の文字、

それを見ながらノイズ交じりのラジオを聞いていたんです。

さすがにポケットラジオのスペックでは関東のキー局はほぼ聞くことが出来ず、

しかも、神戸からそれほど離れていない京都のラジオでさえ、

私の実家では聞くことがかないませんでした・・・

 

サーっというノイズ音が、周波数がピタリと合うと音声に切り替わり、

音楽番組やサブカル関連の番組などたくさんのラジオを楽しんでいました。

 

 

私の中で「ノイズ」というと、ラジオを思い出すんですけど、

今、この言葉から連想されるものってなんでしょう。

 

 

クラシック音楽などを聴くホールで聞こえてくるノイズというと、

 

・咳払いやくしゃみなどの生理現象音

・演奏中限定で唐突に鳴り響く飴の袋や包み紙を開封する音

・演奏中なのにパンフレットやチラシをこれみよがしに見ている時の擦過音

・小声だから迷惑じゃないだろうと思ってるクソ野郎どものひそひそ声

 

などのノイズが連想されるかと思います。

あと、演奏終了直後の「ブラボー」は私からするとノイズです。

(演奏終了後の余韻を感じられない野蛮人の放つブラボー限定)

 

 

通勤電車内でのノイズというと、

 

・耳が壊れるんじゃないかと心配になるくらいの音漏れ

・読んでるのか読んでないのかわからないけどやたらと聞こえる新聞の音

・電車内ということをすっかり忘れているだろうクソ野郎どもの嬌声

・赤ん坊が泣いているのに一切の処置をせずスマホに興じる、なかなかな感じの親

・病気なのかと訝ってしまうくらいの貧乏ゆすり。

・異常に臭い人

 

などなどがあげられるかと思います。

イヤホンのノイズキャンセリング機能で、

上述のすべての音をカットできたらいいんですけどね。なかなか難しいものです。

 

 

たまたま見ていたネットの生放送でコメントされてたんですけど、

「少し音割れしている」だの、

「少し演者の声が小さい、あるいは大きい」だの、

「BGMが少し小さい」だの、

「いや、それだと大きすぎる」だの、

いちいち音に対して文句を言っている人が結構多かったんですよね。

あと、あれです、

生放送で演奏している時にその曲目をコメントで表記したり、

歌ものだと歌詞をタイミングあわせて表記したりするお節介な人がいたりします。

あれ、コメントしている方は良かれと思って言ってるんでしょうね、きっと。

音割れなんてノイズ以外の何ものでもないですから、気持ちはわかりますけど、

私からすると、ああいうコメント自体が「ノイズ」だなと思います。

 

 

現代社会には様々なノイズがそこかしこに潜んでいます。

潜んではいなくて、表に出まくっているものもありますけど(笑)

そうしたノイズをいかにして受け、あるいは流し、

ノイズの影響を最低限に抑えることが出来るか。

今の社会ってその「ノイズを抑える」ことに終始していて、

ノイズそのものを根絶あるいは減少させようとしないように感じます。

ありていに言うと「他人任せ」ってことです。

 

 

と、ここまで書いてきて、

ここが「音楽日記」ってことをすっかり忘れてました(笑)

 

 

付け焼刃的な印象はぬぐえませんけど、

私がよく聞いているハードコアから1曲。

ノイズミュージックの中でもひときわ異彩を放っている、

と私が勝手に思っているバンド「ENDON」の曲をどうぞ。

(かなり刺激的な音楽なので苦手な人はブラウザバックを・・・)

 


ENDON "THROUGH THE MIRROR" (OFFICIAL VIDEO)