音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

NJBP Live! #11

1980年代のお話です。私が幼少期の頃ですね。

まだファミコンが出て、ブームとなるちょっと前でした。
そのころ幼かった私は、
学校帰りに毎日のようにゲームセンターに通っていました。
一ヶ月1,000円というお小遣いをやりくりしながら、
1PLAYで当時50円のテーブル筐体のゲームを楽しんでました。
インベーダーゲームはすでに過去のものとなっており、
色鮮やかな(当時)ゲームがたくさんリリースされていたんです。
違うゲームがひしめき合うように狭い室内に並んでいたので、
音楽を注意深く聞くということはあまりできなかったと記憶していますが、
それでも特徴的な電子音が響き渡るその空間で、
戦闘機を操ったり、勇者を導いたり、可愛いキャラをうごかしたりして、
その世界を存分に体感していた、今にして思うととても貴重な時間でした。

大好きなゲームメーカーはたくさんありましたが、
当時私がずっとやりこんでいたのは、
ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)の物が多かったですね。
ディグダグトイポップギャプラスポールポジションなどなど、
魅惑的なグラフィック、独特な操作性、軽妙な音楽を楽しんでました。

そんな、リアルタイムでプレイしていた時代のナムコ音楽を、
生演奏で楽しむことができる演奏会が今日行われました。
新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団(NJBP)の主催公演、
「NJBP Live!」というのがそれです。


新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団
第41回主催公演
NJBP Live! #11
「SWEET IMAGINE, SWEET DREAMS encore」

2018年10月20日(土)
18:10開場 18:30開演
サンピアンかわさき 大ホール

f:id:hw480401:20191106085945p:plain


演奏:新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団
司会:市原雄亮(NJBP代表)

ゲスト(登壇順)
小野浩
小沢純子
慶野由利子
佐藤英治(飛び入りゲスト)
中潟憲雄
川田宏行

(以上、敬称略)



第一幕

  1. DAWN -Theme of NJBP-
  2. ラリーXニューラリーX
  3. マッピー
  4. ドルアーガの塔
  5. UGSP 5 STARS
  6. セリア姫のポプリ
幕間
 
第二幕
 
 

今回演奏されたゲームタイトルを見てみると、
その全て、例外なくリアルタイムでプレイしていたゲームでした(笑)
もちろんプレイ当時は音楽を作ってた方々のことなど頭にはなくて、
ただただ、その音楽に没頭していただけでしたけどね。

音楽を作ってた方を意識し始めたのがいつ頃なのかはわかりません。
86年にファミコンで発売されたRPGドラゴンクエスト」で、
人気作曲家のおひとりだった、すぎやまこういちさんが、
ゲームの音楽を担当するというのは、
当時、衝撃とともに迎えられたニュースだったんです。
まだインターネットなんて普及してない時代ですから、
専門誌や口コミなどでそうした情報を取得してたんだなと思います。

なので、今回のこのNJBPさんのコンサートで、
私からすると「レジェンド級」の方々がゲストに来られてるというのは、
極度の緊張とそれを上回る嬉しさで満たされたものだったんです。

「Mr.ドットマン」の愛称で呼ばれている、ドット絵師の小野浩さん。
ドルアーガの塔スカイキッドの音楽を手がけた小沢純子さん。
ディグダグドラゴンバスターの音楽を担当した慶野由利子さん。
バラデューク源平討魔伝の音楽で知られる中潟憲雄さん。
妖怪道中記ワルキューレの冒険などの音楽を作られた川田宏行さん。
私からするとお声掛けするのもためらわれるほどの方々ばかりです。
休憩中にも普通に客席で座っていて、
即席のサイン会やトーク会が繰り広げられていましたけど(笑)

特に小沢純子さんはメディアへの露出が殆ど無い方なので、
生でその雄々しき姿を見たときは、感動して涙流してました。
ああ、この人がドルアーガとかトイポップとか、
あの軽妙な、荘厳な素晴らしい音楽を作られた方なのかと。
もちろん他の方も生で見たのは初めてだったので、ずっと感動しっぱなしでしたけども。


開場して着席すると、NJBPのテーマ曲「DAWN」が流れる中、
舞台脇からNJBP代表の市原さんが登場。
演奏中のマナーを軽妙なトークでお話されていました。
クラシックの演奏会にも足繁く通う私からすると、
その一言一言がすべて「うんうん、わかる!」とも言えることで、
それだけこのNJBPでも、演奏マナーに気を配っていることがわかり、
とてもうれしくなりました。

その最中に、当たり前のようにスマホのカメラで舞台上を撮ってる輩や、
注意したそばから、スーパーのビニール袋を取り出してる方もいましたけど(笑)

奏者のみなさんが登場し軽やかに演奏が始まりました。


1.DAWN -Theme of NJBP- (管弦楽+ピアノ)

作曲家の国本剛章さんが作られたNJBPのテーマ曲、なのだそうです。
国本剛章さんといえば、北海道のゲームメーカーだったハドソンで、
忍者ハットリくんスターソルジャーなどの音楽を手がけていた方です。
ご自身でもライブ主催などを積極的にされていて、
私も何度かそのライブに参加したこともあります。

一言で言うと「ノリノリな曲だけど、難しそう」というテーマ曲でした。
アレンジがとても心地よく、ずっと聞いていたいなと思いました。

あ、今更ですけど、私 NJBPの演奏会は今回初めて参加しました。
これまで何度か行こうと思いつつ、なかなか機会がありませんでした。
ようやく参加できて感動もひとしお、といったところでしょうか。


2.ラリーXニューラリーX (管弦楽

ラリーX
ゲームスタートミュージック - インゲームミュージック
ニューラリーX
インゲームミュージック - チャレンジングステージミュージック

作曲は当時ナムコに所属されていた甲斐敏夫さんと大野木伸幸さんです。
大野木さんといえば、この次に演奏されたマッピーの音楽も担当されてます。
このゲームに関してはリアルタイムでもたぶんやったんですけど、
PlayStationで出ていたナムコミュージアムか何かでプレイしまくってましたね。
あの独特の音色で奏でられるメインテーマは脳裏から離れません。

司会の市原さんは、曲の演奏前に演奏するゲームの情報をおっしゃってたんですが、
パックマンの幕間のBGMとニューラリーXのBGMの類似性について語られてました。
あ、言われてみると、確かに・・・


3.マッピー (ピアノ連弾)

オープニングアニメーションミュージック
- インゲームミュージック・メイン - ラウンドクリアミュージック
- ボーナスラウンドファンファーレ - ボーナスラウンドミュージック
- リザルトミュージック - ゲームオーバー
- ネームエントリー - エンディング

ここで最初のゲスト、小野浩さんが登壇されます。
当たり前のように客席から登場するシーンは、このあとも続きます(笑)

小野さんは1979年に入社し、最初グラフィックデザイナーとしての仕事を開始、
その後ドット絵の作成を始めることになったのだそうです。
司会の市原さんとのインタビューの内容はとても貴重なものばかりでしたが、
マッピーに登場する盗品アイテムの一つ「パソコン」が、
実は「パソコン」ではなく「マイコン」であるというネタは驚きました。
あと、16×16ドットでモナリザを再現したけど、
実は本物と手の組み方が逆だった、という小ネタも披露して会場は盛り上がりました。

マッピーの演奏は、4手のピアノ連弾というアレンジでした。
いわゆる「ラグタイム」という、ジャズの原型とも言える音楽ジャンルでマッピーの音楽は作られてるんですけど、
ラグタイムとピアノ、というのは切っても切れない間柄でして、
そういう意味でも、このアレンジは素晴らしかったな、と。

あ、4手のピアノ連弾というのは、
一つのピアノに二人が並んで座って4つの手を使って演奏することを言います。
一人が低中音、もうひとりが中高音を担当するわけで、
一人で演奏するよりも複雑で深みのある音色になります。
(あくまで私見ですけど)


4.ドルアーガの塔 (管弦楽

スタートミュージック
- インゲームミュージック - クリアミュージック
- イシターのテーマ - エンディングファンファーレ
- ネームエントリー - ゲームオーバー

二人目のゲスト、小沢純子さんの登場です。
前述のとおり、大人げなくここで涙流してしまいました。
生で小沢さんを初めてみたのもそうですし、
私が当時どっぷりハマっていた「ドルアーガの塔」や「トイポップ」の音楽が、
この人から生まれたんだ、という感慨が私を包み込んだ、
なんて書くといささか大げさかもしれないですけどね(笑)

お話は9月30日に開催されるはずだった公演のお話へ。
実は今回の公演は「追加公演」だったんですよね。
9月30日に最初の公演が行われる予定だったんですけど、
その日は台風が関東地方に直撃、交通機関もストップするということで、
やむなく中止となった、というお話です。
小沢さんはその公演の二日前にリハーサルに参加されてたそうです。

そしてお話は当時のサウンド制作のお話へ。
今でこそチームごとに別の部屋やパーティションが組まれることが多いですけど、
当時は制作スタッフの人数も少なく、
グラフィッカーやプログラマーと同じ部屋でサウンドを作ってたんだそうです。

また、ディグダグの制作秘話も語ってくれたんですが、長くなるので割愛します(笑)

演奏は、硬貨を入れたときのあのファンファーレから始まります。
マーチ調のメインテーマがもう本当に大好きでして。
その昔、ニコニコ動画に自分でオケアレンジした音源をUPしていたこともあります。
そのくらい、このドルアーガの塔にハマっていたってことですね。
「ゲームはナムコ~♪」の音楽でしめられたメドレー、ほんと良かったです。


5.UGSF 5 STAR   Space~Subsurface~Surface~Stellar interior~Space again
  管弦楽

ギャラクシアン/ギャラガ 
  スタートミュージック
ディグダグ 
  スタートミュージック - インゲームミュージック - ステージクリア
ディグダグII 
  スタートミュージック - BGM 1 - ラウンドクリア
バラデューク 
  コイン投入音 - Game Start - Grand Finale
スターラスター

  ゲームスタート - ファンファーレ 
  - Ranking BGM 1 - Ranking BGM 3 - Ranking BGM 2 - Mission Complete

UGSFとはUnited Galaxy Space Force、
日本語に訳すと「銀河連邦宇宙軍」という感じになるんでしょうか。
ナムコが手がけたゲームの一部に登場する軍の名称なんですけど、
共通した世界観を有するゲームのシリーズを表す言葉としても使われています。
ギャラクシアンギャラガギャプラスなどのシューティング、
ディグダグミスタードリラーなどのアクション、
スターラスタースターイクシオンなどの・・・ジャンル名思いつかない(笑)
そうした共通世界のゲームの総称として使われています。

そんなUGSFから5つのゲームをピックアップしてメドレーで演奏されました。

ディグダグIIとバラデュークは50円積んでひたすらやりこんでました(笑)
あと、スターラスターファミコンでかなりの時間を費やしたゲームでした。

この演奏前にも司会の市原さんからの面白いお話が聞けました。
バラデュークの音楽を担当されたのは中潟憲雄さんなんですけど、
実はコイン投入音だけは中潟さんではなく慶野由利子さんの作曲だということ。
(御本人がお話されてたので間違いないそうです)
あと、ミスタードリラーの主人公「ホリ・ススム」が、
ディグダグの「ホリ・タイゾウ」とバラデュークの「トビ・マスヨ」の子供である、
というのは本当に知りませんでした。

演奏はどれもこれも涙腺を刺激するものばかりでしたが、
特に「スターラスター」の音楽はオーケストラ調のかっこいい音楽や、
ワープ音の特徴的な音が耳から離れないくらいにゲームで聴き込んだものなので、
やっぱり泣きそうになってました。
ちなみに、スターラスターの音楽を担当されたのは、
第二幕で登壇される、川田宏行さんですね。


6.セリア姫のポプリ (管弦楽+ピアノ連弾)

ドラゴンバスター
  プリンセス登場ミュージック - プリンセスとのラブシーン・ミュージック
- ディグダグ
  歩行ミュージック
- パック&パル
  BGM
- ゼビウス
  <2-5位>名前入れミュージック
- ポールポジション
  <1位>名前入れミュージック

セリア姫、というのは、ゲーム「ドラゴンバスター」に登場するお姫様の名前、
そしてポプリ(potpourri)とはメドレーを指すフランス語なのだそうです。
つまりはセリア姫メドレー、ってところでしょうか。

ここで3人目のゲスト、慶野由利子さんの登場です。
慶野さんといえば、ディグダグゼビウスの人という印象が強いです。
特にディグダグの音楽はゲームセンターでもよく聞いてました。
「恋のディグダグ」という歌も特に印象深いところではありますが、
この話をすると長くなるので割愛します(笑)。

実はここで飛び入りゲストが登壇するんですね。
ドラゴンバスターで企画を担当されてた佐藤英治さんです。
ドラゴンバスターの主人公、クロービスのモデルです!」
と慶野さんが高らかにおっしゃってましたけど、御本人は苦笑いしてました。
その後、司会の市原さんがマイクを渡して、
慶野さんと佐藤さんのゆる~いトークコーナーとなります。
ドラゴンバスターの制作秘話や音楽の貴重なお話、
開発をしてた分室のお話など、多岐にわたる面白いトークでしたが、
個人的な感想は「縁側に座ってお茶飲みながらお話する夫婦」でした(笑)

この曲なんですけど、それほど長くはないんですよね。
ポプリ(メドレー)と銘打ってはいますけど、
どちらかというと即興曲的な印象を持ちました。
特徴的なフレーズが現れては消えていく、という風に言えばいいでしょうか。
それでも好きなゲームのフレーズをたくさん聞くことができて、感無量でした。


そして、ここで幕間となります。


最初の方でも書きましたけど、レジェンドの皆さんが客席にいらっしゃるので、
ファンの人がサインを求めたり、トークをしたり、賑やかな場となっていました。
当時の開発者の方も多数来られていたようで、
たぶんその場にいれば貴重なお話も聞けたんでしょうけど、
チキンな私は近づくことすらせず、ただ指をくわえて眺めていただけでした。
(いや、実際に指をくわえてたわけではないですけどねw)


そして後半、第二幕の開演です。
ピアノ演奏のお二人が登場して、トイポップの4手連弾が始まります。


7.トイポップ (ピアノ連弾)

クレジットサウンド
ストーリーミュージック
ラウンドスタート - インゲームミュージック
ラウンドクリアミュージック
ボーナスラウンドミュージック
ゲームオーバーミュージック
ネームエントリーミュージック

小沢純子さんの代表作の一つ、トイポップです。
こちらもラグタイムを基調とした音楽となっており、
ピアノアレンジが映える曲群となっていました。

曲の後に司会の市原さんもおっしゃってましたが、
トイポップの1P側主人公ピノと、
プロ野球ファミリースタジアムに出てきた「ぴの」が同一人物なのだそうです。
なるほど、だからピノの移動速度が2P側のアチャより早かったのか、
と一人で納得していました。
そのくらい、このゲームハマってましたね。もちろん音楽も大好きでした。


その昔、私がTwitterを結構頑張ってやってた頃に、
「音茶会」というオフ会みたいなものをやってたんですね。
で、「ラグタイム」特集みたいなものを語らせてもらって、
1時間半から2時間位、ラグタイムゲーム音楽を聞きながら、
ラグタイムの歴史とか変遷みたいなものをトークさせてもらいました。
そこでもマッピートイポップの音楽のことも語らせていただきました。
そのくらい、ナムコの音楽に惹かれていたってことですね(笑)


8.ワギャンランド (管弦楽

NEXT COURSE - LAND BGM 1 - LAND BGM 3 - ボス登場 - ボスバトル

ストロングよしえ、クラッシュなおみというお二人の作曲家(?)の音楽は、
ワギャンランドという、少しゆるい(と思わせる)ゲームにぴったりでした。
難易度はそれほど難しくはないんですけど、
クリア後にプレイできる裏モードで、私ははかなくクリアを諦めました(笑)

司会の市原さんの演奏前トークでは、
ボスバトルとして登場する「しりとり」ネタのお話が登場。
提示されている数十種類の絵でしりとりをやるんですけど、
「うし」を「ぎゅうにく」と裏読みしたり、
「いえ」を「うち」「ひらやいっこだて」と裏読みしたりするという、
「そんなのありかよ」ネタで盛り上がりました。

個人的には「決戦Dr.デビル」(ラストバトル)も聞いてみたかったです・・・
ま、詰め込みすぎると演奏時間が長くなってしまいますからね。


そして、ワギャンランドの演奏後に、
NJBPの公演では恒例となっているそうなんですけど、
「撮影タイム」という時間が設けられました。
ただし、すでにこの段階で予定よりも時間が押してるとのことで、
いつもより短い時間での撮影となってしまったようですけれど。
私は初めてのNJBP参加なので、驚きながら見てました。

f:id:hw480401:20191106090111p:plain

 

f:id:hw480401:20191106090144p:plain

 

f:id:hw480401:20191106090258p:plain


私の周りでは何十枚もシャッターを切ってる方もいらっしゃいましたが、
私はこの3枚だけ撮影しました。



9.妖怪道中記 (管弦楽

メインBGM - サイコロ道場「よろず屋」 - 鬼ヶ島
- 龍宮城・マンボ龍宮 - 玉手箱 - 天界・極楽

妖怪道中記です。いやぁ、これ楽しみにしてたんですよ。
もともと、川田宏行さんが作られたこのゲームの音楽が大好きで、
YMOチックなテクノサウンドで彩られたメインBGMは、
本当に惚れ込むくらいに大好きな曲だったので、嬉しかったです。

ここで川田さんが登壇されて、
妖怪道中記の制作裏話なんかも聞きたかったところではありますが。

マンボ龍宮の軽快なリズムもそうですが、
サイコロ道場の和風な音色もうまくアレンジされていて、
終始にこやかに演奏を楽しんでいたように思います。
必要以上に頭でリズムを取りながら演奏を聞いてたので、
後ろの人には大変ご迷惑をおかけしたこと、
この場を借りて深くお詫び申し上げます。

演奏会の最初から最後までずっと感じていたんですが、
NJBPのアレンジってとっても心地よいんですよ。
原曲へのリスペクトを感じるというのはもちろんそうなのですが、
余計な不純物が入ってない、混じりっけなしの音楽って感じました。
編曲者の思惑めいたものばかりを感じてしまう演奏も多い中、
(そうした思惑もゲームへの愛情だということは理解しています)
こうした「純粋に楽しめる音楽」を編曲できるというのは、素晴らしいなと思いました。


10.源平討魔伝 (管弦楽

源平討魔伝のテーマ - 横モード - BIGモード - 義経 - ボーナス・ステージ

源平討魔伝です。いやぁ、これ楽しみにしてたんですよ(二度目)。

ここで源平討魔伝の音楽を担当された中潟憲雄さんの登場です。
ここから、司会の市原さんとの軽妙なやりとり(またはコント)が始まります。
さりげなくNJBPのTシャツを着ているというのがまた(笑)

中潟さんが大きな取っ手付きのボックスを持って登場しました。
「そのボックス、なんですか?」と市原さん。
「おお、いいところに着眼しましたね」と返す中潟さん。
ボックスからおもむろに取り出したのは、金色に輝くトランペット。
YAMAHA製です」と軽くジャブをかますと、
「では、展覧会の絵の一節を」といっておもむろにトランペットを構えます。
ムソルグスキーの「展覧会の絵」、
4分の6拍子で奏でられる有名なフレーズを中潟さんがその場で演奏・・・・
あれ?音が後ろのほうから聞こえてくるぞ(笑)
客席からは盛り上がった笑いが各所で起こります
その後も「オケの楽器の時価総額」のお話や、
源平討魔伝のキャラ扇子」のお話など、コント仕立てで繰り広げられます。

あと「金管のアンサンブルがすばらしい」と中潟さんはおっしゃってました。

おそらくはトーク時間が大きく遅れたかとは思いますが、
中潟さんのトーク、本当に面白かったです。

源平討魔伝は和風のゲームではあるんですが、
中潟さんがプログレバンドを以前やられてたこともあってか、
その片鱗めいたものが音楽の随所に見られるような気がします。
メインテーマでもそうですし、バトルの音楽でもそう感じます。

あと、余談なんですけど、
中潟さんときいて真っ先に思い出すゲーム音楽は、
バラデューク」とファミコンの「バベルの塔」です。
特にパズルゲーム大好きな私としては、
あの軽快なBGMをぜひNJBPさんで聞いてみたいなと思ってたりします。

話は変わって。

NJBPのメンバーは総勢で20名ほどの小さな編成です。
弦楽で12人ほど、木管がそれぞれソロで4人、
金管はトランペットが2人、トロンボーン、ホルンの計4人。
そしてピアノ連弾のお二人で全てです。
室内管弦楽の規模をほんの少し小さくしたような編成で、
しかも打楽器がまったく入ってないんですよね。
そうした小編成オーケストラですけど、
編曲者の方もそうした編成を熟知されてるのでしょうね。
チェロや弦バスで低音を演奏しつつリズムを刻む役割を果たしていて、
特に違和感なく音色が融合しているように思えました。

源平討魔伝のテーマは、やっぱり興奮しましたね。
コントローラーのスティックを握ってる錯覚を味わえました。



11.ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 (管弦楽

BGM A(地上) - エンディング

12.ワルキューレの伝説

メインテーマ - ブラックドラゴン - 地下のテーマ - 城のテーマ - エピローグI - エピローグII

最後はワルキューレですね。川田宏行さんの代表作の2作品です。
そして、ここで最後のゲスト、川田さんが登壇されました。

司会の市原さんとのトークをしつつ、
徐々に川田さんが市原さんから離れていってたので、
トーク後に「私のこと嫌ってるのかな」と冗談でおっしゃっていたのと、
スターラスターのワープ音は相当こだわって製作したといった裏話も聞けました。

ワルキューレの冒険は夜なべしてクリアした記憶もありますが、
地上BGMをずーっと聞いてたので耳から離れなくなりますよね。
パンフレットでは地上BGMとエンディングのみと書いてますけど、
エンディングの最初に奏でられるのはレベルアップの音楽なので、
おお、かっこいい!って思いながら涙こらえて聞いてました。

ワルキューレの伝説は、メインテーマが爽やかなんですよ。
音楽も「ワルキューレの冒険」の曲が顔を出したりして、
聞いてて気持ちが良かったです。
結局「ワルキューレの伝説」は未クリアのままなんですけど(笑)


ワルキューレの冒険時の鍵伝説の地上BGMみたいな、
マーチ調の音楽だとどうしても打楽器の音色が欲しくなるところなんですけど、
ゲームの原曲でもノイズを使ったパーカッションは使用してなかったですし、
原曲へのリスペクトを考えると、無くても成立するんだな、と思いました。
ワルキューレの伝説のメインテーマも、原曲ではリズム体が出てきますけど、
やっぱりパーカッションが無くてもきちんと成立していました。
迫力にはかけるところはあったかもしれませんけど、
ワルキューレの世界観を存分に表現できていたのではないかと私は感じました。


そして、奏者が退場し、拍手が鳴り止まない中、司会の市原さんが再び登場。
奏者の皆さんの再び登場してアンコールが演奏されました。

 

f:id:hw480401:20191106090338p:plain


もう一度スターラスターの楽曲が演奏されました。嬉しかったなぁ。
泣いてましたよ、そりゃもう。
スターラスターのBGM大好きですから。

アンコール演奏後、ピアノ連弾のお二人、
そして、ゲストの6人も登壇されて、大団円で演奏会は終了となりました。

ロビーに出てアンケートを書いて係りの方に渡すと、
粗品としてNJBPのシールをもらいました。

 

f:id:hw480401:20191106090410p:plain

 
初めてNJBPの演奏会にお邪魔させていただきましたが、
とてもおもしろかったですし、楽しかったです。
何より演奏が本当に素晴らしかった!!
個人的にはビオラの音色に惹かれてしまったところがあるんですが、
単に私自身がビオラやチェロなどの中低音域の楽器が好きだからかもしれないですね。
 
あと、アレンジが本当に秀逸でした。
思い入れが強いと「あれもいれたいこれもほしい」という欲求に勝てなくて、
その結果、アレンジが独りよがりになってしまうことも大いにあるんですが、
羽田二十八さんを主軸とする編曲家陣の皆さんのアレンジクオリティが高く、
レジェンドの皆さんも大満足だったようです。もちろん私もです。
 
司会の市原さん、そして奏者の皆様。
また、編曲を担当された方々、現地スタッフの皆様。
本当にお疲れ様でした。最高に楽しい二時間半でした。
まだ、9月のチケットは残してますので、
来年4月20日(土)文京シビックホール小ホールの振替公演も楽しみにしております!
 
ありがとうございました!!

f:id:hw480401:20191106090452p:plain