音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

ファミ通コンサートに行ってきた

きっかけは些細なものでした。

ファミ通コンサート
音楽で巡る「ドット絵RPG」の遺伝子

そう銘打たれたコンサートが開かれると知ったのは、
つい先日のことでした。
その段階ではすでにチケット販売が終了しており、
「ま、運がなかったかなぁ」程度に思っていたんですが、
その時ふとネット記事でこのコンサートの宣伝をしている方がいまして。
その記事を読んで「これは行かねば」と思い、
コンサートの夜公演の当日券狙いで伺わせていただきました。
無事にチケットも購入でき、魅力的なラインナップを堪能できました。

<演目>
#01
幻想水滸伝」より
プロローグ~幻想の世界へ(タイトルBGM)
第2章「初仕事」~魔物たちとの対決(戦闘BGM)
第7章「最後の戦い」~月夜のテーマ(イベント「決戦前夜」より)
第7章「最後の戦い」~出陣のテーマ(戦争BGM3)
第7章「最後の戦い」~Avertuneiro Antes Lance Mao~戦いは終わった~(エンディング)

#02
ファンタシースターII 還らざる時の終わりに」より
Phantasy Sprite
My Home
Rise or Fall
Silent Zone
Under
The Place of Death

#03
シャイニング&ザ・ダクネス」より
ウェルカム トゥ ストーム
いにしえの神殿
モンスターとの対決
クレア王女を求めて
運命の闘い

#04
真・女神転生」より
タイトル
吉祥寺
戦闘
銀座
ボス

Intermission

特別公演「ファンタジーライフ オンライン」

トークコーナー
ゲスト:古川未鈴 サカモト教授

#05
「UNDERTALE」より
むかしむかし・・・
アズゴア
SAVE the World
本物のヒーローとの戦い
MEGALOVANIA

#06
天外魔境ZIRIA」より
天外魔境ジライヤ
天外魔境ジライヤ・エンディング・テーマ

#07
天外魔境風雲カブキ伝」より
メインタイトル
京を行く!
倫敦を駈ける!
敵を絶つ!

#08
魔界塔士Sa・Ga」より
メインテーマ
戦闘

Sa・Ga秘宝伝説」より
死闘の果てに
Save the world

時空の覇者Sa・Ga3[完結編]」より
戦!
神戦

#09
ファイナルファンタジー」より
プレリュード
オープニング・テーマ

ファイナルファンタジーII」より
チョコボのテーマ
反乱軍のテーマ

ファイナルファンタジーIII」より
バトル2
悠久の風


アンコール
ファミ通コンサート大メドレー(仮)
ファミコンディスクシステム起動音付き)

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会場は、東京オペラシティコンサートホールです。
夜公演は18:00開演でした。

演目は昼公演も夜公演も同じでしたが、
トークコーナーのゲストが違っていたみたいですね。
夜公演はでんぱ組.incのメンバーの古川未鈴さんでした。
司会を担当されていた女優・タレントの結さんと、
UNDERTALEについて存分に語っていました。
そのトークの後ろでサカモト教授がいつもの格好をして、
ピアノでUNDERTALEの楽曲を演奏するという、
なんとも贅沢なトークコーナーとなっていました。


ここから曲の感想を書こうと思います。
そして、結構嫌なことも正直に書かせてもらいます。
なので、そういう意見を見たくない方はここから先は読まれないほうがよろしいかと。



























有志の演奏会でもそれほど演奏される機会のない、
メガドライブPCエンジンからの選曲に喜びました。
最初に演奏された「幻想水滸伝」は本当に好きなゲームの一つです。
OPやEDを始め名曲揃いですし、
近年演奏される機会の多いゲームになった気もします。
某エンジンさんで演奏された「幻想水滸伝II」の演奏会も記憶にあたらしいところです。
(こちらの演奏会の記事も書かせていただいてます)

ファンタシースターII」や「シャイニング&ザ・ダクネス」は、
メガドライブ初期に発売された名作であり、
特にファンタシースターIIは、意外な黒幕だったり衝撃のラストだったりと、
当時プレイしていた私にとってはトラウマ級のゲームでありました。
また、シャイニング&ザ・ダクネスに至っては、
私の3Dダンジョン好きを定義づけた一作でもあり、思い入れも深いです。
(WIZやダンジョンマスターも3Dダンジョン好きとなった一作です)
音楽も評価が高く、この2作は相当な期待値を持って望みました。
原曲に忠実だったかと聞かれると意見の分かれるところだと思いますが(笑)。

真・女神転生」もまた私のゲーム好きに拍車をかけた一作です。
SFCで相当時間遊んだ記憶があるんですが、内容殆ど忘れました・・・
が、音楽は嫌でも思い出します。
特にタイトルの衝撃的な音楽はとても印象的ですよね。
その衝撃をオケでも十分に表現されていたように思います。

ファンタジーライフはやってないのでわからなかったんですが、
FFでも知られる植松伸夫さんの楽曲だそうで、
ところどころで植松さんらしい感じが十二分に出ていたように思います。
今回の「ドット絵RPG」というテーマとは全く関係ないですし、
なぜゴリ押しみたいに、このゲームがいきなり登場したのかは未だに謎です。

そして前述のトークコーナーがあり、
「UNDERTALE」の楽曲です。
別の演奏団体で聞いていたせいもあるんでしょうけど、
少しアレンジが消化不良気味に思えました。
SAVE the Worldあたりはおざなりに感じました。
MEGALOVANIAはかっこよかったです。

続いては私の目的局の一つ「天外魔境シリーズ」です。
最初は「天外魔境ZIRIA」ですね。
坂本龍一さんが作られたことでも有名ですが、
あの電子楽器感満載の曲をオケに落とし込んだなぁ、と感嘆してました。
複数の楽器の音を組み合わせることで浮遊感を演出するというのは、
簡単なようでなかなか難しいんですけど、
そういう意味では、OPのアレンジは素晴らしかったですね。

天外魔境風雲カブキ伝」は、
私が尊敬する作曲家の一人、田中公平さんの手による楽曲です。
当時予算がないにもかかわらず、オケサウンドを採用することで、
当時のプロデューサーである和気さんににらまれた、
というのが本当なのかどうかはわかりませんが(笑)、
全編迫力あるサウンドと唄に彩られた作品です。
メインテーマからフィールド曲「京を行く!」へとつながっていく感じは、
おおお、と思いましたが、京を行く!が中途半端なところで切れて、
いきなりロンドンでのフィールド曲「倫敦を駈ける!」に変わったときは、
正直少し興ざめしました。尺が決まっているから仕方ないんでしょうけども。
中ボス曲「敵を絶つ!」はかっこよかったです。
たぶん、公平さんがアレンジ監修をされたんだと思いますが、
音色は割とオリジナルに忠実だったと思います。
メインテーマと京を行く!で泣きました(笑)。


サ・ガシリーズも大好きです。
GB版の1,2そして3は結構やってました。
3作から6曲をメドレーで、というのはどうなんだろうとは思いましたが、
演奏できる曲が限られていたのか、尺の都合かは定かではありません。
でも、やっぱりかっこいいですよね、サ・ガ
イトケンさんの曲が「死闘の果てに」だけというのはあれでしたけど。
「必殺の一撃」あたりも入れてくれたらたぶん感涙してました。
完全に私の好みですけど(笑)。


ファイナルファンタジーは言わずもがなですね。
いろんなところでも演奏されています。
ただ、アレンジのアプローチは面白かったですね。
ハープなどではじまることの多いプレリュードを、
ピアノによるアルペジオではじめたというところも良かったです。
メインテーマが1仕様ではなく、
PS以降のアレンジを手がけられた浜口史郎さん仕様っぽくなっていたのは、
まあ致し方ないとは思いますけども。
後半に登場したメインテーマもおそらくIVがベースになっていると思います。
それはそれで大好きなので良かったんですけどね。
あと、3のバトル2のパーカスソロみたいなの必要でしたかね、あれ。
アレンジされた方が「必要」と判断されたんでしょうけど。
聞かせどころなのか、編曲者の自己満足なのかはよくわかりません。
悠久の風もピアノから入ってましたね。ピアノ好きなんですかね。

アンコールは今回選曲されたゲームからのごった煮メドレーでした。
最初にファミコンディスクシステム起動音からはじまり、
ディスク挿入時の効果音もピアノなどで表現されてました。
面白い編曲でしたね。聞いてて飽きませんでした。



私自身も昔、編曲を生業としていた時代もありますので、
どうしても評価が辛口にならざるを得ない演奏会ではありました。


今回のファミ通コンサート、とても挑戦的なプログラムでした。
それゆえに当日券を買ってでも聞こうと思ったわけですが、
少し割高に感じてしまうのは否めません。
そして、その金額に見合った演奏会であったか、と言われると・・・

今回指揮を担当された竹本さんはすごかったです。
ときにはノリノリに、時には荘厳にタクトを振る姿は、
見ていて気持ちよかったですし、奏者の方々も気持ちよかったんじゃないでしょうか。
少なくとも私はずっと竹本さん見てました(笑)。

というわけで、感想は以上となります。
近くでファミ通編集部の林編集長や結さん、古川未鈴さん、サカモト教授
そしてなにより指揮の竹本さんや奏者の皆さまを見られて嬉しかったです。
熱のこもった演奏、たっぷり堪能いたしました。

ありがとうございました。

 

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