音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

「ゼルダの伝説 夢をみる島」の音楽の感想 (ネタバレあり)

2019年9月22日の1時50分くらいですかね。

無事クリアしました。

 

ゼルダの伝説 夢をみる島 ARTBOOK SET -Switch

ゼルダの伝説 夢をみる島 ARTBOOK SET -Switch

 

 

 

ここから先は夢島のネタバレ全開で書く予定です。

リメイク版のあらゆることを包み隠さず書きますので、

ネタバレされたくない方はここまで読んだら、

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ここから先は自己責任でお願いします。

あとから「おい、ネタバレしてんじゃねーよ」と言われても、

当方は一切の責任を負いません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月20日に発売された、

Nintendo Switch版「ゼルダの伝説 夢をみる島」(以下、夢島)ですが、

発売当日は仕事でそれほど触れなかったんですけど、

翌日がお休みだったこともあり、まったりプレイするはずでした。

結局は途中何回か休憩をはさみながら、ほぼ一日でクリアしました。

 

もともとゲームボーイ(モノクロ版)で1993年に発売されたタイトルです。

のちにDX版としてカラー版も発売されましたが、

それでも20年以上の時を経てリメイクされた今作。

以前ほどゼルダファンではなくなったはずなんですけど、

謎解きとかダンジョンの配置とかだいたい覚えていたこともあって、

あれよあれよというまにクリアしてしまいました。

 

最初から「真エンディング」をみるつもりだったので、ノーミスでやりました。

結果、ちゃんと「真エンディング」仕様のエンディングになってました。

 

 

とまあ興奮しながらブログを書いているわけですけど、

音楽面に関して不満がないわけではないんですよ。

(こういうことを書くからゼルダファンから白い目で見られるわけですけど)

 

 

ドラクエ」リメイク音楽論争ってのがあるんですよ。

ファミコンで発売されたドラゴンクエストが、

スーパーファミコンPlayStationゲームボーイスマホに移植されて、

そのたびに音楽にもアレンジが加えられています。

音源がよくなって、よりオーケストラらしい音色も出せるようになったので、

そちらのほうが好まれる、と思われがちなんですけど、

実際のところは「ユーザーが最初に経験したもの」に左右されます。

ファミコンからどっぷりドラクエにはまった人は、

どちらかというとファミコンの音色に思い入れが強くなる傾向が、

スーパーファミコンから入った人は、

ファミコンよりもスーパーファミコンの音色になじみがありますから、

そちらの音色にこそ思い入れが強くなる傾向になります。

 

こういう図式はクラシック音楽のそれととても似ています。

クラシック音楽で最初に聞いたレコードやCDに影響を受けてしまい、

最初に聞いたものを基準としてしまう傾向があるんです。

その傾向がひねくれると、その基準のもの以外は受け付けないようになり、

「テンポが悪い」だの「バランスが悪い」だの、のたまわれます。

そういう人種を、私は反吐が出るほど嫌っています。

(その辺のお話はこのブログの一番最初に書きましたね)

hw480401.hatenablog.com

 

 

おっと、お話がそれてしまいました。

 

 

今回の夢島のリメイクですが、

室内楽的な音色を主軸として楽曲が作られたようです。

今回、夢島リメイクの音楽アレンジをされたのは、

神々のトライフォース2」や「トライフォース3銃士」でも音楽を担当された永松亮さんです。

 ゼルダシリーズの中でもひときわ「名作」と呼ばれる本作ですから、

音楽にも相当気をつかったであろうとは思うんです。

 

 

リメイクのエンディングもオープニングと同様にアニメーションが入るんですけど、

ゲームボーイ版のエンディングを想起させるアニメでとてもよかったんです。

音楽もこれまでの室内楽的な印象とは違ってフルオケっぽい音色も登場します。

 

そして、エンディング曲はオケと原曲が融合した形となっています。

 

とはいいつつ、これまでも冒険内でも、

実はさりげなく原曲の音色が使われているんですけどね。

例えば、最初に主人公が自分の剣を見つけた時の音でも、

後ろのほうでは原曲の音色が鳴り響いています。

そこからファンファーレが鳴ってフィールド曲が変化するわけですね。

あと、タルタル山脈の音楽もそうですね。

最初は弦楽だけで奏されるのですが、後から木管が入ってきて、

曲が展開していくところで少し原曲が後ろで流れています。

徐々に楽器が増えていって、最後は金管も加わり音色が華やぎます。

原曲のあのベルのような音色、「チーン」もちゃんと登場します。

ちなみにこのタルタル山脈の音楽ですけど、

とあるイベントの後になるとさらにバージョンが変化し、打楽器が加わります。

 

 

 

話は大きく変わりますが(笑)、

「星のカービィ20周年コレクション」のエンディング曲、

「バイバイカービィまたあした!」でも使われている手法ではありますね。

あの曲の最後で、初代カービィのエンディング曲が使われるんです。

その使い方が絶妙で、私もプレイしながら泣きました・・・

 

 

トルネコの大冒険」というゲームのサントラが発売されたんですけど、

「音楽の化学」という副題が冠されているとおり、

このサントラは、ゲーム音と生音を融合したスタイルとなっています。

ゲーム音で1コーラス奏されたのち、生音でも同じように演奏される、

という形でサントラが進行していきます。

今聞くとそのつながりはわかるんですが、プレイした当時はわかりませんでした。

そのくらい見事に融合しているんです。

 

 

 

かたや、夢島のアレンジです。

エンディングで原曲を使うというのは正しいと思います。

バイバイカービィみたいに徐々にゲームボーイ版に変わるわけでもなく、

唐突に生音と原曲が交錯するわけでして、

それはそれはとてもうれしいアレンジでしたが、ややツギハギ感は否めません。

それでもコーダ(曲の最後)の矢継ぎ早のアレンジは絶品でした。

原曲→室内楽→やや人数多いバージョン、というコーダの展開は素晴らしかったです。

 

 

あと、謎解き音の音色は最後まで気になりました。

「ソ→ファ#→レ#→↓ラ→↓ソ#→ミ→ソ#→↑ド」というあれです。

ファミコンのころからずっと変わらない、この謎解き音ですが、

今回の夢島リメイクでももちろん使われているんですけど、

その音色がちょっと気になって、最後までなじめませんでした。

原曲の音色も後ろでかすかに聞こえてはいるんですが、

その音色をかき消すようなシンセベースのような音色が響いて、

謎解きの爽快感が少しゆるくなったような気がしました。

 

途中で、今作のヒロイン・マリンと一緒に旅をするところがあるんですけど、

フィールド曲がその時だけ音色変化するんですよ。

通常は弦楽四重奏っぽい音色でフィールド曲が進行していくんですが、

マリンといるときだけ、なぜか「リコーダー合奏バージョン」になります。

このバージョンに変わったとき、ずっとニヤニヤしていました(笑)

すべてはかぜのさかなのみる夢のお話であったとしても、です。

どうやらマリンといるときには音楽が「リコーダー合奏」になるかもですね。

ストーリーすぐ進めてしまったので、確認はしてないんですが・・・

 

マンボウのマンボ」は、なんと子供のコーラス入りです。

最初聞いた時は驚きましたけど(笑)。

ただ、オカリナ版の「マンボウのマンボ」は、

原曲のはきはきした笛の音色ではなく、

すべての音をつなげて演奏していたので(←スラーっていいます)、

音の長さって大事なんだな、と改めて思いました。

 

ラスボス戦は「かぜのさかな」のアレンジですね。

原曲の雰囲気は十分残しつつ、リズム体も加わって、より荘厳さが増しました。

たまごの前で演奏された「かぜのさかな」はちょっとアレでしたけど(笑)

 

 

とまあ、いろいろと書いてきましたけど、

名作を忠実に、今の技術でリメイクされていたので、

昔のゲームをやりこんだ人も十分楽しめる作品になっていました。

音楽面ではやや不満もありましたけど、アレンジはどれもこれも素晴らしいものでした。

個人的には「リチャードのいえ」のアレンジが好きです。

木琴でメインテーマが流れるんですけど、ミュートトランペットが合いの手を打つように奏でる音色がすごく好みでした。

あと「カナレットのしろ」「ダンペイのいえ」あたりも好きですね。

 

音楽に関しては、往年のファンがニヤリとする仕掛けも随所に転がっていて、

それを見つけるのもたのしいかもしれません。

 

まだ冒険は終わってないんですが、一区切りついたので、

私は引き続きモンハンも並行してやります(笑)