スクリャービン、良いですよね。
ロシアの作曲家として知られるアレクサンドル・スクリャービン。
ピアノ曲でその真価を発揮したともいわれる彼ですが、
前期と後期でこれほど印象の違う作曲家も珍しいと思います。
ピアノソナタ第2番嬰ト短調作品19は、昔よく聞いていた彼の作品の一つです。
Scriabin: Sonata No.2 in G-sharp Minor (Trifonov, Melnikov, Pogorelich)
聴いてみると、ラフマニノフと同列といいますか、
そのころのロマン派的な音色で心地よい印象もあるんですけど、
後期になるとその音色が一変し、より現代的になります。
晩年に作られた、
ピアノソナタ第8番作品66は、彼の最後のピアノソナタとなりました。
Alexander Scriabin - Piano Sonata No. 8
聴き比べてみると、
同じ人間の手によって作られたのか、と思ってしまうほどに印象が違います。
2番と8番、どちらが良い悪いという判断は個々人に委ねますが、
私自身は8番をより多く聞いていたような気がします。
少なからず後世の作曲家にも影響を与えた彼の音楽ですが、
楽曲分析(アナリーゼ)はそれほどやらなかったんですよね。
ラフマニノフやプロコフィエフ、あるいはグラズノフやストラヴィンスキーあたりの、
有名どころばかりチョイスしていたのは、単なる好みの問題なんでしょうね(笑)