音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

現代音楽を聞く その56

スクリャービン、良いですよね。

 

ロシアの作曲家として知られるアレクサンドル・スクリャービン

ピアノ曲でその真価を発揮したともいわれる彼ですが、

前期と後期でこれほど印象の違う作曲家も珍しいと思います。

 

ピアノソナタ第2番嬰ト短調作品19は、昔よく聞いていた彼の作品の一つです。

 


Scriabin: Sonata No.2 in G-sharp Minor (Trifonov, Melnikov, Pogorelich)

 

聴いてみると、ラフマニノフと同列といいますか、

そのころのロマン派的な音色で心地よい印象もあるんですけど、

後期になるとその音色が一変し、より現代的になります。

晩年に作られた、

ピアノソナタ第8番作品66は、彼の最後のピアノソナタとなりました。

 


Alexander Scriabin - Piano Sonata No. 8

 

聴き比べてみると、

同じ人間の手によって作られたのか、と思ってしまうほどに印象が違います。

2番と8番、どちらが良い悪いという判断は個々人に委ねますが、

私自身は8番をより多く聞いていたような気がします。

 

少なからず後世の作曲家にも影響を与えた彼の音楽ですが、

楽曲分析(アナリーゼ)はそれほどやらなかったんですよね。

ラフマニノフプロコフィエフ、あるいはグラズノフストラヴィンスキーあたりの、

有名どころばかりチョイスしていたのは、単なる好みの問題なんでしょうね(笑)