エリオット・カーター、アメリカの作曲家です。
私が彼の音楽と出会ったのはかなり遅かったんですよ。
音大を出てしばらく経ってからなので、
ちょうど音楽の仕事をしまくっていた時期ですね。
最初に聞いたのは「交響曲第一番」だったと思います。
Elliott Carter (Symphony No. 1)
この曲を作っていた当時はまだ新古典主義としての名残も強く、
調性のあるメロディもありますし、聞きやすい1曲になっています。
そこから少しずつコンテンポラリーの世界へと入っていくことになります。
1996年に発表された「クラリネット協奏曲」は、
彼の晩年の佳作のひとつです。
Clarinet Concerto By Elliott Carter - Tanglewood Festival of Contemporary Music (copyright 2008)
こうした音楽性の変遷というと、
ロシアの作曲家であるスクリャービンを想起させます。
彼も新古典的なアプローチを経て、
独自の世界観へと足を踏み入れることになるのですが、その話はまた次回。