音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

現代音楽を聞く その18

エリオット・カーター、アメリカの作曲家です。

私が彼の音楽と出会ったのはかなり遅かったんですよ。

音大を出てしばらく経ってからなので、

ちょうど音楽の仕事をしまくっていた時期ですね。

 

最初に聞いたのは「交響曲第一番」だったと思います。

 


Elliott Carter (Symphony No. 1)

 

この曲を作っていた当時はまだ新古典主義としての名残も強く、

調性のあるメロディもありますし、聞きやすい1曲になっています。

そこから少しずつコンテンポラリーの世界へと入っていくことになります。

1996年に発表された「クラリネット協奏曲」は、

彼の晩年の佳作のひとつです。

 


Clarinet Concerto By Elliott Carter - Tanglewood Festival of Contemporary Music (copyright 2008)

 

こうした音楽性の変遷というと、

ロシアの作曲家であるスクリャービンを想起させます。

彼も新古典的なアプローチを経て、

独自の世界観へと足を踏み入れることになるのですが、その話はまた次回。