オスティナートという言葉があります。
あるメロディ(フレーズ)を何度も繰り返して演奏することを意味します。
と書くとミニマル・ミュージックを想像する人もいると思いますが、
ミニマル=「短いフレーズでしつこく繰り返す音楽」という意味では、
オスティナートのひとつであるとも言えるかもしれません。
私が好きな作曲家の一人である伊福部昭さん。
彼の代表作のひとつが「ピアノと管絃楽のためのリトミカ・オスティナータ」です。
このCD、探して買ったのを思い出します。
たぶん私がまだ留学していた頃、いや、帰国してからかもしれない・・・
その辺の記憶がかなり曖昧ですけど(笑)
当時、伊福部さんの音楽に傾倒していた時期があったので、
私が生まれる以前の曲から映画に使われた音楽まで幅広く聴き込んでました。
最初の出会いはテレビの番組で使われた「ゴジラのテーマ」だと思いますが、
音楽を勉強していた頃から伊福部さんの純音楽ともいえる分野の曲を、
分析していたような気がします。そのくらい好きでした。
このリトミカ・オスティナータというのは、
意訳するなら「執拗すぎるくらいに繰り返し奏されるリズミカルな音楽」です。
個人的にこの曲をお気に入りにしている理由は未だにわからないんですけど、
何度繰り返し聴いても飽きることが無いんですよね、これ。
現代音楽のようでもありクラシカルでもありロックのようでもあり、
でもどこにも属していない稀有な音楽、とでも言えばいいんでしょうかね。
ふと思いついたときに聴きたくなる、不思議な曲なのです。