タイトルは有名なSF小説のものをもじってみました。
(参考:「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」)
実は先日ゲームの付随音楽についてのブログをあげたんですけど、
とある方からの意見をいただきまして、
自分でも少し思いの丈を書きすぎたか、とも思い、
不本意ではありましたが削除させて頂きました。
私自身、諸事情から今サブカル界隈から少し距離をおいていることもあって、
どうしてもアンチテーゼを書きそうになるんですけど、
今回は削除したブログのリベンジも兼ねて書かせていただこうと思います。
とは言いつつ、結局感情的に書いてしまうと思うんですけど、
アンチっぽいこと書いても長い目で見ていただけると幸いです。
最初に書いておきますけれども、私は「ゲーム音楽」という言葉をあまり用いません。
書くとすれば前述の通り「ゲームの付随音楽」という言葉を用います。
だから「映画音楽」とか「アニメ音楽」というのもあまり使いたくはないんですね。
とても限定的に聞こえてしまいますし、そもそも生理的に合わないんです(笑)
なのですが、いちいち「・・・のゲームの付随音楽が」なんて書くと、
とってもまどろっこしいですし、書く方も「の」が多くて気になってしまうので、
今回のブログに限り「ゲーム音楽」表記で書かせていただこうと思います。
「ゲーム音楽好きはゲーム好きか音楽好きか」
というテーマのブログを先日見させていただいたんです。
そのブログで最初に提示されていたツイートがこちらです。
「演奏はそれほどでもないけれど、思い入れのあるゲーム音楽の演奏」と
「そのゲームは全く知らないけれど、演奏技術の高いゲーム音楽の演奏」。
両者だと前者のほうが心に響く。
ゲーム音楽はゲームプレイあってのものだ。
基本的に「断定口調」を嫌う人なので、
こうして書かれると「は?」と反論しそうな気持ちになるんですけど(笑)
誤解のないように言っておきますと、
私はゲームも大好きでしたし、音楽に関しては相当好きです。
つまり私の中で大好きなものが共存している状態なわけです。
だからゲーム音楽も基本的には好きです。
私の場合、音楽を限定的に聴くようなことはしなくて、
ジャズやクラシックをメインに、幅広く音楽を嗜んでいます。
余談ですが、
私はクラシックの演奏会にも通っている傍ら、
ジャズバーに定期的に通ったり、かと思いきやマンウィズのライブに行ったり、
来月はLOUD PARKに行ったり、再来月はノットフェスにも顔を出したりします。
ヘヴィメタルと言われる音楽も結構好きで聴いているんです。
ハードコアだったりデスメタルだったりも実は愛聴しています。
つまり、節操がない音楽好き、ということになりますね(笑)
なので、限定的にゲーム音楽だけを聴くということをあまりしない人なんですね。
ところで、ゲーム音楽好きの多くはゲーム好きです。
だからゲーム音楽の演奏会には、ゲーム好きが多く集うことになります。
それはとってもアタリマエのことですし、
ゲームを知ってゲーム音楽を聴くことは、ゲーム好きにとっては至高だと考えます。
じゃ、やったことがないゲームの音楽を聴くことは正しくないのでしょうか。
確かにプレイしていないゲーム音楽は、
その音楽を聞くことも初めてですし、
そもそもゲーム内でどういったシチュエーションで流れる曲なのか、
といった予備知識が全くない状態で聴くことになります。
つまり、この段階では「ゲーム音楽」ではなく「音楽」である、というわけです。
先に書いたとあるブログでブログ主さんは、
「やったことがないゲームの音楽を聞いても泣ける」と書かれてしました。
実は私も全く同じことを経験しているんです。
ゲーム内での使われ方などを知らなくても、
ただ純粋に音楽として完成されているから泣けるんですね。
こういう視点ってなかなか周りに理解されないんですけど(笑)
例えばテレビのバラエティ番組で、
自分が知ってるアニメやゲームのBGMが使われていると、
それに反応してしまう人って結構たくさんいますよね。
SNSとかでも「あのゲームの曲が使われてる~」という内容がよくあります。
こういう反応って、そういうサブカルチャーの音楽自体がマイノリティだと自覚している証左だと思うんです。
前にアメトークで「ドラゴンクエスト芸人」というテーマでやってたんですけど、
リアルタイムでSNS上では大盛り上がりで、
ゲーム好きのみなさんがお祭り騒ぎになるっていうのが、
私自身がヒネクレモノだからなのかもしれませんが、受け付けないんですよね・・・
普段ならあまり見ない番組なのに、
ゲームが主体となるとわかった途端に放送前からそわそわし始めて、
番組を随時実況し始めるというわけです。
あの空気感が実はすごく苦手でして・・・
ゲームやアニメの音楽というものがマイノリティであると自覚しているからこそ、
そこにスポットが当たること自体珍しく感じてしまい、
サブカル好きの皆さんは熱狂的にそれを受け入れてしまうわけです(私見)。
もちろん、そうじゃない人もいらっしゃるとは思うんですが。
言い方が悪いかもしれませんけど、
芥川龍之介の書いた「蜘蛛の糸」に出てくる、救いの糸に群がる集団みたいに思えちゃうんです。
有り体に言ってしまえば、気持ち悪いんです。
私がゲーム音楽界隈から少し遠い距離にいようと思ったのは、
こういう風に感じるようになってしまった、ということも大きな理由のひとつです。
今年に入って少し心変わりしてしまったのかもしれません。
と、ここまで書きたいように書いてきましたが、
ゲーム好きの方から見ると不快そのものなんでしょうね。
私もいま読み返してそう感じました。
だったら書かなきゃいいじゃないか、と思うかもしれませんが、
なるべくその時その時の自分をここに記録しておきたいんです。
それが批判的なテーマであれ感情的な文章であれ、
それが今の自分自身なんだな、と思えますから。
私の運営しているもう一つのブログと、
ここは毛色の違うブログにしたいという思いもあって、
こちらではなるべく感情を吐露するようなかたちで音楽を語りたいと考えています。
もう一つのブログが本音から遠いという意味ではないんですが(笑)。
ゲーム音楽が好きな方は、私の見ている範囲内ですとクラシック音楽にも造詣が深い人がかなり多い印象です。
まあ、私もその中のひとりに入るんだと思うんですけど。
が、ジャズ好きというのはあまり見かけないんですよね。
私の交友関係が狭いだけかもしれませんけど(笑)。
だからなのかもしれませんが、
楽譜通りにきっちりと演奏することには長けているんですけど、
ジャズのようなスウィングしたりアドリブを要する音楽が少し苦手なのかな、と感じるんです。
ゲーム音楽演奏団体にオーケストラや吹奏楽が多いのもそういったこともあるのかな、と勝手に考えています。
私もそれほど数多く聴いてきたわけではないので半ば想像も入ってますけど・・・
ピアノとベースとドラムスのみ、といった編成でゲーム音楽を演奏したら、
それはそれで面白いことになるとは思うんですけど、
ゲーム音楽界隈にクラシック畑の人が多いと、そういう編成での演奏は望み薄かもしれませんね。
一応言っておきますが、
クラシック畑の人が悪くてジャズしている人が良いとは一言も言ってません。
どちらも素晴らしい音楽を演奏する人たちですから。
私自身が演奏技術の乏しい人間なので、
どういう形であれ人前で演奏されることに対しては尊敬の念を抱いております。
とフォローしたところで。
ようやくタイトル回収に入ります。
アニメやゲーム、いわゆるサブカルチャーと言われる分野の音楽は、
好きな人にはとっても魅力的にうつるものなのでしょう。
だからなのか、他のジャンルの音楽をあまり生演奏で聴かない方が多いようです。
クラシックは比較的聴かれている人が多いんですが、
ジャズやロック、ヘヴィメタルなどの音楽はあまり聴かれてないようです。
私の交友関係(以下略)
昔、ゲーム音楽の演奏会に行くと必ずいる人が何人もいらっしゃいました。
逆に言うと私もそれだけたくさんのゲーム音楽演奏会に参加してたわけですが。
そういう方々はゲーム音楽好きでありゲーム好きである割合が高いです。
ただ、ゲーム音楽というのは様々なジャンルの音楽の総称でもあります。
重厚なオケだったり軽いスウィング調のものや、
ギターのリフがめちゃめちゃカッコいいロック調の曲や、
デスボイス全開の激しいメタル系の曲までそれはもう幅広い音楽があります。
なので、ゲーム音楽好きならジャンルに特化した生演奏を楽しめるだけの素養を持っているはずなんですよ。
そのゲームが好きだからゲーム音楽の演奏会に行く、というのは当然ですし、
それが本当のゲーム音楽の嗜み方だと思っていますが、
ゲーム音楽も純粋に音楽として完成されているものがほとんどです。
(中にはゲーム内で使われて初めて生きてくる曲も存在していますが)
音楽として完成されているからこそ、
あらゆるアレンジを受け入れるだけの器量がゲーム音楽自体にあると思っています。
だからこそ、知らないゲームの曲もちゃんと聴いたほうがいいと思いますし、
そこから新たにゲームへと入っていく方も多くいるのではないでしょうか。
ぐだぐだと長く書いてしまいましたが、
要するに「音楽を楽しめ」ってことです(笑)