音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

Abdullah Ibrahim / Senzo(先祖)【ジャズのススメ 52】

名ピアニストであるダラー・ブランドが改宗をして、

アブドゥーラ・イブラヒムとなってもそのピアノスタイルは健在でした。

 

2008年に発表されたアルバム「SENZO」は、

今でも私のヘビロテアルバムの一つとなっているくらい名作です。

 

Senzo

Senzo

 

 

ダラー・ブランド名義で出したアルバムで、

彼の代表作として知られる「African Piano」も大好きではあるのですが、

このアルバムの衝撃度もなかなかだったので、こっちにしました。

 

老獪、というとちょっと悪いイメージかもしれませんけど、

最初にこのアルバムを聞いたときの印象がそれでした。

ほとんど切れ目なく演奏される一つの壮大な楽曲は、

聞いてて飽きない構成になってて、また最初から聞きたくなります。

 


Abdullah Ibrahim - Blue Bolero

 

Gong / Camembert Electrique【プログレ古今東西12】

カマンベール・エレクトリックという、

はたから聞くと美味しそうなアルバム名ですけど、

楽曲はというとかなりサイケデリックです。

こういうサウンドが好きな人にはたまらないと思いますが、

私もそんな一人だったりします(笑)

 

Camembert Electrique

Camembert Electrique

 

 

私が好きな70年代のプログレでも異色ではないかなと。

ジャズっぽくもありプログレっぽくもあり、

何でもありなサウンドは聞く人を魅了してやまない、

なんて、アルバムの宣伝文句みたいなこと書いちゃいましたが(笑)

ゴングというバンド、実はフランスのバンドなんですが、

結成のエピソードからしてかなり異色なので、

興味がわいたらググってみることを推奨します。

 


Gong - Camembert Electrique (1971) [Full Album]

 

まあ、ゴングといえばこのアルバムよりも「You」のほうが聞きやすいです。

なのでこちらもおすすめしときましょうね。

You

You

 

 

現代音楽を聞く その12

ルチアーノ・ベリオ。イタリアの作曲家です。

彼の作品は音大時代にも聞いていましたし、

亡くなった2003年まで継続して彼の作品を追っていました。

 

中でも「セクエンツァ」と呼ばれるソロ器楽曲のシリーズが好きで、

いろいろな楽器をテーマに作曲をされていました。

 


Luciano Berio: Sequenza XI, per chitarra (1988)

 

どれも印象的ではあるのですが、

今回は意外なところから「ギターによるセクエンツァXI」です。

全部で14曲にものぼる「セクエンツァ」ですが、

この曲だけちょっと異質といいますか、癖になるといいますか、

言葉では言い表しにくいのですが、よく聞いてます。

音楽の多様性とその功罪

堅苦しいタイトルにしてみましたけど、内容はそれほど堅苦しくならないと思います。

だって書いてるのが私ですから(笑)

 
先日、とあるSNSの投稿で、
「ジャズの濁った響きがよくわかりません」という内容の質問に対して、
真摯に回答をされている方がいらっしゃいました。
その回答に私自身も共感したんですが、
いろいろと複雑怪奇な思いがこみ上げてきたので、
ここでこうしてその思いを整理するつもりでブログを書いてます。
 
音楽って数限りないジャンルがあります。
クラシック音楽やジャズ、ロック、ポップス、演歌、ハードコアなどなど。
多様性という一言で片づけるのは簡単なんですけど、
そうしたジャンル一つ一つにそれぞれコアなファンがついています。
一つのジャンルからさらに細かく分類されていき、
果てはアーティストへの激しい愛情になっていきます。
 
 
サブカルを例に挙げるのってほんとは気が進まないんですけど・・・
 
国民的RPGと言われるドラクエやFFって、
そのゲームで使われている音楽にもファンが数多くいらっしゃいます。
公式、非公式と問わず様々なジャンルへと進化した、
それらの音楽を演奏するイベントなども催されて、活況を呈しています。
ちょっと多すぎじゃない?とも思ったりしますけど。
 
そうした音楽へ熱烈な愛情を注いでいる人がいる反面、
ドラクエやFFの音楽に対して快く思わない人も存在します。
・・・なんて書くと反感を買いそうですけど(笑)
 
今年は昨年よりゲーム音楽の演奏会に顔を出す予定でいるのですが、
私の嗜好として「最大公約数的なアレンジを好まない」んですよね。
俗にいう「置きにいってる」音楽ってことですね。
ニッチな音作りをしてますっていうと聞こえはいいんですけど、
ゲームのファンにも音楽のファンにも気に入ってもらおうと、
一挙両得なアレンジを施そうとして結局一兎をも得られない状態というんでしょうかね。
かといって「独りよがりな自己満アレンジ」を聞かされるのは、
私にとっては何とも言えない苦痛を呼び起こしてくれます。
クラシックなどでピアニストが陶酔しながら演奏するのはまだいいんですけど、
編曲という分野で自己陶酔しているのは、それだけで罪です。
 
 
熱が入ってきて、話がそれそうなので少し戻します。
 
 
Aという人が好むジャズの名曲を、
ジャズにあまり詳しくないBという人が聞いて、
Aさんと同じような感想を抱く確率って五分五分だと思うんですよ。
ジャズというのが、前述した「最大公約数的な音楽」ではないからです。
慣れない人が聞くと騒音レベルともとられかねない音楽です。
 
そうなんです。合わない人にはいくらやっても合わないんです。
 
人類皆兄弟、という言葉もありますけど、
どうやっても相いれない人というのは存在します。
好き嫌いはおのずとできてくるものです。
音楽も同じです。
音楽それ自体に多様性があるのと同様に、
その音楽に対する感じ方も多様性があるのは至極当然です。
 
このブログの一番最初に書いたクラシックオタク話のこともそうですけど、
例えばお気に入りの楽団や指揮者がいたとして、
それを強烈にすすめてくる一方で、
それ以外の指揮者や楽団をこき下ろすことを良くされてます。
SNSなどの投稿でそのあたりは顕著だと思うんですけど。
多様性をないがしろにして自分が信じる音だけを奉ってしまう人のなんと多いことか。
 
そうなってくると私が忌み嫌う「信者」となってしまいます。
 
 
ジャズが合わないのならそれはもう仕方ないことです。
合わないものは合わない。
特に音楽において「第一印象」ってのはとても重要です。
それを払しょくするのは並大抵のことではありません。
クラシック音楽で、最初に聞いた音色がいい例ですね。
その人にとってのベースがその音色によって出来上がります。
すると別の演奏を聞いたときに違和感を抱くことになります。
その違和感が払しょくされるには、
一番最初に聞いた音色の印象をいかに壊してもらえるかによります。
 
 
音楽は自由であると同時に、人によっては不自由な代物へと変貌します。
このブログは音楽のおすすめを提供するのが主な投稿になっているので、
これまで話してきたことと矛盾した行動に思えますが(笑)。
 
多様性を認め、その功罪を理解する。
音楽だけに当てはまらないことかもしれませんけど、
あとほんのちょっとだけ心の余裕をお互いに持てれば良いですね。
 

辻井さん

ピアニストの辻井伸行さんのアルバムを聞いてます。

ベートーヴェンピアノソナタ集。

「悲愴」「月光」「熱情」というべたべたにベタな選曲です。

 

ベートーヴェン:《悲愴》《月光》《熱情》

ベートーヴェン:《悲愴》《月光》《熱情》

 

 

クラシックのアルバムは定期的に聞いてます。

avexがクラシックアルバム出してるってところに得も言われぬ感情はありますが。

でもまあ、このアルバム好きです。

 

辻井伸行さんの演奏は生でも2、3回聞いてます。

彼の演奏を聴くには平均以上の金額を支払わねばなりません。

それが、私をして彼の音楽から遠ざけている一因となってます。

それだけ辻井さんの名声が飛躍的に伸びたことの証でもあるわけで、

そういう意味でいうとすごいピアニストになったのだなぁ、と思います。

 

でも、アルバムはともかく、あのリサイタルの料金設定はおかしい(笑)。

 

ベートーヴェンピアノソナタ集といえば、

バッハの「平均律クラヴィーア」を旧約聖書と呼ばれるように、

このソナタ集は新約聖書と呼ばれるほど、

ピアニストにとってはバイブルのようなピアノ曲集です。

中でも「悲愴」の第2楽章や「月光」の第1楽章は有名ですよね。

辻井さんの音色は、独特と言われるとそうでもなく、

平凡と言われるとそうでもない、そんな音色だと私は思っています。

それは中途半端、という意味ではなく、

辻井伸行という個性として完成された音である、ということですね。

 

ぐちゃぐちゃ言いましたけど、要するに聞けってことです(笑)

Jaco Pastorius / Word Of Mouth【ジャズのススメ 51】

ジャコ・パストリアスという夭折の天才が生み出したアルバムです。

彼の名前はウェザーリポートというフュージョンバンドで知った気がします。

フュージョンというかジャズフュージョンというか・・・。

名ベーシストであり、名プロデューサーでもありました。

 

Word of Mouth

Word of Mouth

 

 

このアルバムはどちらかというとフュージョン寄りなので、

ここで紹介するのはどうかとも思ったんですが、

まあ、好きなアルバムだしジャズ要素も多少あるのでいいかなと(笑)。

 


Jaco Pastorius- 3 Views Of A Secret

 

このアルバムは彼の2ndアルバムにして最後のアルバムです。

個人的には1stの魅力も捨てがたいんですけど、

聞いている回数は圧倒的にこちらのほうが多いので。

 


Jaco Pastorius- Crisis

 

たぶんこの「Crisis」って曲が私の心をひきつけてしまってるんでしょうね。

未だにこの曲を聞くとちょっと胸が痛むんですけど。

(理由はいろいろとあります)

もっと彼のサウンドを聞きたかったですね・・・

大航海時代2

NECが発売していた、通称「PC98」シリーズで、

たぶん最初にやったゲームがこの「大航海時代2」だったと思うんです。

最初じゃないかもしれませんけど(笑)。

 


PC-98シリーズ 大航海時代2 OPENING

 

当時、私の家は貧乏全盛だったので、

パソコンなんて大層な代物を買えるはずもないんですけど、

そんな中、ちょこっとだけ無理して最初に買ったパソコンはMacintoshでした。

いわゆるMacってやつですね。

音楽やってたのでこっち買ったんですけど、

エラー頻発で辟易としてさっさとDOS/Vへ移行しました。

(そもそもアナログ人間なのでDTMとかあまりやってないんですけどw)

機種は忘れましたけど、当時は光回線なんてなかったので、

モデムで通信をしていたこともあって、インターネットなんてやらずに、

パソコンでゲームばっかりやってた記憶しかありません。

 

中でも光栄という会社が出していた歴史シミュレーションゲームが好きで、

信長の野望とか三国志とかやりまくってたんですよ。

そんな中、たぶん当時一番時間を費やしたゲームがこれです。

動画を見てもらうとわかるんですが、

今のゲームになれた人が聞くと音がチープに聞こえるかもしれませんね。

これでも当時はすごかったんです。

 

ちなみにこの「大航海時代2」の音楽を手掛けられたのは、

昨年の大河ドラマ「おんな城主直虎」を担当され、

初期の光栄のゲームサウンドを数多く手がけられていた菅野よう子さんです。

菅野さんのことを語るとだいぶ長くなるので別の機会に譲りますが、

彼女の名前を最初に意識したのはマクロスプラスでもぼく地球でもなく、

光栄のゲーム(たぶん信長の野望全国版or大航海時代2)でした。

ちなみに編曲家として彼女を意識したのは、

アニメ映画「紅の豚」のサントラに収録されている加藤登紀子さんの歌、

時には昔の話を」のアレンジが最初だったと思います。

(菅野さんは編曲のほかピアノ演奏も担当)

 

こんな感じで菅野よう子さんのことを書き始めると止まらないので、

今回のこのくらいで。

 

ちなみに今回紹介したのは大航海時代2ですが、

前作である大航海時代の音楽も菅野さんが手がけられています。

どっちもオススメですので、音楽だけとは言わずゲームもよろしくです(笑)。