音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

The Cannonball Adderley Quintet / Them Dirty Blues【ジャズのススメ 41】

ジャズをかじったことのある方なら、

きっと一度は耳にしたことのあるアルバム、というものが、

実は数多く存在しています。

このキャノンボール・アダレイのアルバムもそのひとつです。

 

 

Them Dirty Blues

Them Dirty Blues

 

 弟のナット・アダレイのことは、

このブログでも紹介したと記憶してますけど、

お兄ちゃんの方はまだ紹介してませんでした。

アルバム全部が名曲揃いということもありますけど、

ヒネクレモノの私にはちょっと輝きが強い印象がありまして、

実のところそれほど聴き込んでいるわけではないんです(笑)。

 

「Work Song」や「Del Sasser」など、

アルバム全てが聞き所という稀有なアルバムでもあります。

私もこれからはちょくちょく聞くつもりです、たぶん・・・

 


The Cannonball Adderley Quintet / Nat Adderley / Work Song

Charlie Mariano / Not Quite a Ballad【ジャズのススメ 40】

チャーリー・マリアーノサクソフォンの音色って、

とっても渋いっていう印象が強いです。

質実にして堅牢、些細なスキさえ見当たらない演奏。

最初に聴いたときの印象は、

このアルバム「Not Quite a Ballad」を聴いても感じることができます。

 

Not Quite a Ballad

Not Quite a Ballad

 

 

このアルバム、実はオーケストラが入ってるんですよね。

1曲めの「Adagio」っていうのが、

あのアルビノーニアダージョ(クラシックでは有名な曲)なんですけど、

ここで静かに聴かせるマリアーノの音色がとても心地よいです。

オススメはAdagioなんですが、

2曲めの「Plum Island」(自作曲)や「Candy Lip」あたりも大好きです。

 


Charlie Mariano - Plum Island

 

ローカルミーハーのうた

たまたまYoutubeで動画を見ていた時に、

とある不動産店のCMが流れてきたんです。

「福屋不動産販売」というところがやっているキャンペーンです。

そこに「ローカルミーハー」という気になる言葉が。

言葉の意味はともかく、その響きに少し惹かれました。

そしてそのCMで流れている唄に私は引き寄せられました。

 

fukuya-tokyo.jp

 

ここのWEBでその歌を聞くことができます。

歌うのは日食なつこさんという女性シンガーです。

ピアノ主体ではあるのですが、独特のノリです。

最初私が聴いた時に「あ、ファンクっぽい」と思いました。

歌詞のリズムで少し引っかかりのあるところもありますけど、

2番と3番の間奏部がちょっと私好みで嬉しかったです。

 

日食なつこさん、その界隈ではかなり知られている方みたいですね。

私はこの動画で初めて知りました。

 


【MV】ローカルミーハーのうた|”住む人が大切にしたい物語”を伝えていきたい

からんでナンボ

今から6年ほど前の話です。

その頃まだTwitterをやってるかやってないかといった頃、
私のSNSのホームグラウンドはmixiでした。
東日本大震災直後にメッセージで安否確認されたことや、
足あと機能が削除されるということで反mixi連合みたいなものができたり、
mixiの日記機能(ブログみたいなもの)を使って小説を連載したり、
いろいろと思い出深いSNSでもあります。

今もmixiはサービス継続中ではありますが、私は数年前に退会しました。


6年前の話に戻ります。

知り合ったmixi友達と一緒にドラクエ展へ行ったんです。
当時、ネット上で知り合った人と会うことに結構抵抗はあったんですけど、
同じドラクエ好きで悪い人はいない、と思っていたところもあって、
ビクビクしながら六本木に向かったのを覚えています。

結果として、そのドラクエ展オフ会は無事に終わりました。
カフェで一緒に食事をしてドラクエ話に花を咲かせ、そのまま解散となりました。
その後、そのオフ会のメンバーとも仲良くしていたんですけど、
私の仕事がかなり忙しくなってしまったこともあって、
mixiの日記やつぶやきを書くペースが落ちてしまったんです。

そしてしばらくして、
ドラクエ展へ一緒に行った人の一人がmixi友達から抜けていったんです。
抜ける前にメッセージ(TwitterのDMみたいなもの)が来てました。
そのメッセージの中にこんな一言が。


mixiってからんでナンボでしょ?からんでくれない人はイヤです」


その方が抜けてしまったこともショックではあったのですが、
「からんでナンボ」という言葉が今でも目に焼き付いてるんですよね。
ただ、この当時はそういう「絡む」ことにそれほど執着してなかったので、
なんでそこが重要なんだろうなぁ、と思ってました。

あれから長いときが経ちました。
気がつくと私も、俗に言う「かまってちゃん」になってました(笑)。

※かまってちゃん とは?
バンド名ではありません(笑)
日常生活やSNS上などで構われることに喜びを感じる人。
この場合の構われるとは、話しかけられたり何かしらの反応が相手からあるということ。
構われないと迷惑な行動を起こす人も多数。
構われたいがゆえに変なことをしたり、炎上すれすれのことを言ったりすることで、
注目を浴びたい、もっと関わり合って欲しいと思う人の総称。


現地点でSNSのホームグラウンドの一つになっているTwitterですが、
「ツイート=つぶやき」という主旨なので、
基本的には独白、独り言であることは重々わかっているんですけど、
何の反応もないと少し寂しいなぁ、と思うことが昔より多くなりました。
6年前のメッセージの意味が少しだけわかってきたんです。

例えば。
前だったら、こちらからフォロワーさんの呟きへ返信を送って、
返信が来なくても、「まあこんなもんよね」程度だったのが、
ここ最近、同じことを経験すると「返信来ないなぁ」と深く思うようになりました。
「なんで返信くれないんだろう」とも思うこともしばしばです。
相手のことを思うより自分中心に物事を考え始めてるんだな、と自覚してます。

歳なんでしょうね(笑)。

有名どころの会社の公式アカウントのツイートに、
いわゆる「クソリプ」(クソみたいな返信)を送っている人もいれば、
名言をつぶやいているアカウントに、
相手のことも考えずに自分の意見を送り続けたりする人もいます。
十人十色、千差万別、一人ひとり違うから面白いってのもわかるんですけど、
Twitter見てると色んな人がいるなぁ、と感慨深いです。


ネットの生放送とかもちょくちょく見たりするんです。
ニコニコ動画の生放送とかだと、
生放送画面にそのまま右から左に視聴者のコメントがリアルタイムで流れます。
Youtube Liveやその他の生放送では、
画面の下や右にコメント欄があって、そこにコメントが流れています。
生放送を配信している人も人間なので、
すべてのコメントに目を通すことも難しいと思うんですけど、
コメントしたことに反応がないと、
「コメント見てください!」とか「コメント見ろよ」といった、
かまってちゃんが出現することがままあります。
私自身、生放送でコメントしたことは数えるほどしかないんですが、
そういうかまってちゃんコメントを見るとゲンナリすることが多いです。
気持ちもわからなくはないんですけどね。

私もかまってちゃんですから(笑)。


今現在の私のように、構われることに喜びを感じる人もいれば、
その反対に、構われることに喜びを感じない人もいます。

ただ、難しいのはこの2種類だけではないというところです。

本心では構われたいと思っているのに、
カッコつけて孤高の人を演じている方もいれば、
構う構われるといったことが精神的な苦痛を伴うのに、
無理をして演技で構われることを喜んで見せる人もいます。
(これは想像の話ではなく事実です)

実際にTwitter等のSNSで知り合った方とお会いして、
Twitterでは口が悪くて粗暴な印象があったのに、
実はそれほど目線もあわせてくれなくてボソボソとした声で話したり、
といったギャップがある方もいます。
ゼルダの伝説夢を見る島に登場する「うるりらじいさん」みたいな感じですかね)

私もそれほどネットで知り合った方とお会いしたわけではないんですけど(笑)

ただ、これだけ「私はかまってちゃん」と書いておいてなんですが、
実は「SNSは、からんでナンボ」とは本心から思えないってのが実際のところです。

一人でいる時間もきっと必要ですし、一人のほうが楽な時もあったりします。
結局その時々の気分や感情に左右されるものなんだろうなあ、と思うんです。
精神的に参っているときに、優しい一言がほしいと思ったり、
逆に参っている時ほど、自分に構わないで欲しいと思ったり。

私は、そういうことをずーっと考えたり思ったりしている人なので、
いざ同僚や友人が何か思い詰めている様子だったりする時にも躊躇することがあります。
果たして声をかけて良いものか、そっとしておいたほうが良いのか。
「あの時声をかけていれば・・・」
「私があの時声なんてかけずにそっとしておけば・・・」
といった後悔も幾度となく経験しています。

実際の場でもこういうことがあるわけなので、
SNSなどの匿名の世界ではより一層そうした迷いは多くなるんでしょうね。
SNS上で気になる言葉を見つけたり、不安を感じさせるような言動を見つけると、
声をかけて良いものか、そっとしておいたほうが良いのか。
たいてい、そっとしておく(=スルー)んでしょうけども。

ただ、こういう場合の心理って、
「そっとしておく」というよりも「危うきに近寄らず」の方がしっくりきます。

駅前でチラシを配っている立候補者、
裏面に広告の付いたポケットティッシュを配っている人、
居酒屋などの多い駅前で自分の店へ誘おうとする店員さん、
言葉巧みに自分の働く画廊へお客を迎えようとするスタッフさんなど、
普通に街を歩いているだけでも、からんでくる人は結構いらっしゃいますよね。
多くの人はそうした絡みに対して無視を決め込む方が多いです。
ここにも「危うきに近寄らず」の心理が働いているように思います。

逆にからんでくる側の方々からすると、課せられたノルマ等があるわけで、
無視して足早にその場を後にする人を見るとストレスに感じたり、
まあこんなもんだよな、と諦めに似た感情を抱いたりするのだそうです。
ストレスレスな方もいらっしゃいますけど。
絡まれる側も絡む側も、スルースキルが必要な時代なんでしょうね、きっと。


価値観。
この言葉、私自身好きではないんですけど、
結局のところ、この言葉に集約されるんだろうなぁと。
SNSって個人の価値観のお披露目の場でもあるわけで、
そうした価値観に対して賛同と反発が同時多発的に起こることは、
ある種必然でもあると思うんですよ。

何度も何度もこのブログで書いていると思うんですが、
価値観は人それぞれです。
なので前述の通り、提示された価値観への賛同と同時に反発も起こります。
そして執拗なまでにその価値観を否定してくる輩も存在します。
価値観だけではなくその人の人間性にまで言及して、
徹底的に叩きのめそうとする輩も存在します。
価値観と人間性は必ずしも一致しているものではないにも関わらず、です。

かまってちゃんと自称している私でも、
こうした執拗な攻撃をしてくる人たちとはからみたくはありません。
その攻撃してくる人の中で、
すでに出来上がってしまっている価値観を押しつけられることは、
百害あって一利なしですから。


mixiで私にメッセージを送って離れていったミク友も、
そういう価値観を押しつけてくる一人だったのかもしれませんし、
そうではなかったのかもしれません。
すでに離れてしまって久しいので、答えは分かりません。
いまさら答えを知ったところでどうすることもできませんけどね。


なんだか真面目なんだか不真面目なんだかよくわからないブログになりました。
考えすぎなのでは、という意見もきっとあるんでしょうけど、
実はそれほど深くは考えていないというのが正直なところです。
頭の片隅で無意識に思ったり考えたりしていることを、
ちょこっとだけ引っ張り出して文章にしただけにすぎません。
本人はいたって精神的に健康なのでご安心ください(笑)。
(説得力の無さ・・・)

モルゴーア・クァルテット / 21世紀の精神正常者たち 【プログレ古今東西8】

このアルバムをプログレとして紹介するのはどうなんだろう、

という自分の中での葛藤があったんですけど、

まあ、いいでしょ(笑)。

 

21世紀の精神正常者たち

21世紀の精神正常者たち

 

 

一流オケという言葉はあまり好きではないんですけど、

日本を代表するオケで活躍されている4人が集結して、

プログレの代表曲を弦楽四重奏で演奏するというのは、

それだけで賛否分かれるところだと思うんですよ。

プログレともクラシックともつかない、

まさにどっち付かずの演奏ともなりかねないわけで、 

そういう意味でも意欲的なアルバムだと思ってます。

 

私はそういう心意気が大好きなので、

このアルバムも最近ずっと聴きまくってます。

 


21世紀のスキッツォイド・マン / モルゴーア・クァルテット

藝大ゲームサウンドアンサンブル2 TAPESTRY


藝祭のあの雰囲気が好きなんです。


東京藝術大学の文化祭である「藝祭」。
数年前から私も足しげく通うようになりました。
その理由の一つが「ゲームサウンド」です。
数年前から毎年恒例となっているゲームサウンドのコンサート。
小編成のアンサンブルであったりフルオーケストラでの演奏だったりと、
公演スタイルはさまざまではありますが、
そのクオリティの高さもあり、私もずっと通い続けています。

今年3月に行われた「藝大ゲームサウンドオーケストラ FINAL」公演で、
それまで企画などを担当されていた八木さんが卒業され、
藝大のゲームサウンド公演はどうなるんだろう、とヤキモキしていましたが、
どうやら後継者ともいえる方がいらっしゃったようで、
今年の藝祭でも無事に行われました。


※過去の藝祭やGSO関連の拙作ブログはこちらのリンクからどうぞ

藝祭2015 Game Sound Orchestraを鑑賞してきた

藝大ゲームサウンドアンサンブルによせて

藝大ゲームサウンドオーケストラ -FINAL-


Game Sound Ens.2 TAPESTRY (藝祭2日目公演)
2017年9月9日(土)
開場:9:00 開演:9:15

演目

星のカービィ 夢の泉の物語 (木管五重奏)

タイトル画面~デモ / TITLE SCREEN~DEMO
平地の面 / VEGETABLE VALLEY
無敵状態 / INVINCIBILITY
海と船の面 / ICE CREAM ISLAND
城の面 / BUTTER BUILDING
雲の面 / GRAPE GARDEN
山地の面 / YOGURT YARD
海中の面 / ORANGE OCEAN
レベル8の最初 / AT THE BEGINNING OF LEVEL 8


デュープリズム (弦楽五重奏+ピアノ)

デュープリズムのテーマ / Theme of Dewprism
クレアとの絆 / Bonded by Claire
ファンシーメル / Fancy Mel
最後の戦い2 / Final Battle 2
邂逅 / A Chance Meeting
フィナーレ~ルゥ~ / Finale ~Rue~


ファンタジーライフ (金管六重奏+ピアノ)

はじまりのテーマ
王都クルブルク
港町ポルトポルト
魔王の塔
愛のテーマ
かみさまに会ったよ
帰還
ファンタジーライフメインテーマ


・雪・冬の街メドレー&戦闘曲メドレー (全体合奏)

ファンタジーライフより「雪山のテーマ」
デュープリズムより「クレアとの絆」
星のカービィ夢の泉の物語より「夢と寒冷地の面」

星のカービィ夢の泉の物語より「最終ボス/VS. NIGHTMARE WIZARD」
デュープリズムより「行く手をはばむものたち/Roadblock」「脱出!/Escape!」
ファンタジーライフより「ピンチのテーマ」
FFXIIIライトニングサーガより「魂の解放者」


FINAL FANTASY XIII ライトニングサーガ (全体合奏+声楽)

FINAL FANTASY XIII ~誓い~
ブレイズエッジ
色のない世界
ユールのテーマ
女神の騎士
混沌
ライトニングのテーマ ~遠き光~
FINAL FANTASY XIII ~奇跡~
閃光




細かいことを書き始めるときりがないんですけど、
とりあえず今日起こったことを時系列に沿って書いてみようかなと。


まず朝起きたのが6時過ぎ。
そして朝ご飯食べて顔洗って歯を磨いて、
家を出たのが7時ちょい前。
藝祭が行われている東京藝術大学へ着いたのが開場30分前の8時でした。
その段階ですでに40人以上が並んでらっしゃいました。
そして、8時30分に一般来場者入場。
藝大GSE2公演がある第6ホールへと向かいます。
8時40分に整理券配布開始。
その後、9時にホールが開場となりました。
(ここまでのところでもいろいろと書きたいことがあるんですがそれは最後のほうで)

以前行われたGSE公演を彷彿とさせるホール内の様子でした。
私は運よく最前列の一席に座ることができました。
そしてチラリと右のほうを見てみると、カバンがおいてあり、
そのかばんにはカービィの・・・あれなんていうんでしょうね(笑)、
人形というかストラップのついている小さなアレというか・・・
とにかくカバンにカービィの小さな人形が付いていたんです。
おそらくはカービィ好きなのだろうな、と思ってたんですが、
どうやらそのかばん、今回の公演の裏方さんのものだったらしく、
プロジェクターの調整などをされていたのが見えました。

そのカービィお姉さんが後ろの男性と親しげに会話されていました。
ちらっとだけその男性の顔を拝見したのですが、どこかで見たことが・・・

そうなんです。

前回までの藝大GSO公演で指揮をされていた八木さんその人だったんです。
藝大OBということもあって招待されていたのでしょうね。
八木さん、私のこのブログを何度かご覧になっているみたいですけど、
まさかご本人とこんなに近くでお会いできるとは。
周りに知り合いが多かったのか、いろいろと裏話的なことを聴けて耳が幸せでした。
そんな八木さんの印象的な一言が「誘ってよかった~!」でした(笑)。
(意味合いはご想像にお任せします)


本題に戻ります。


今回の藝大ゲームサウンドアンサンブル2(以下、藝大GSE2)、
とても意欲的だったという印象が強いんです。
選曲されたゲームもそうですし、アレンジもそうです。
大編成には大編成の、小編成には小編成の良いところがあります。
そうした良いところをうまく引き出していたように思いました。

そして、ベースの安定感が光っていました。
木管五重奏のファゴット、弦楽五重奏でのチェロとコントラバス
そして、金管六重奏でのチューバ。
ベースが安定していると楽曲全体も安定します。
もちろんメロディパートやその他のパートのスキルも高かったんですけど、
低音のどっしりした音が、楽曲全体に与える影響を、
おそらくは編曲された皆さんも熟知されたいたのではないかなぁと。

この辺は完全に私見なんですけど・・・



全体合奏で演奏されたFFXIIIシリーズの楽曲がメインという位置づけでしたが、
私の目的の一曲は、実は「デュープリズム」でした。
PlayStationで発売されたアクションRPGの佳作で、
この音楽が本当に大好きなんですよ。

今回の演目で唯一プレイしていない「ファンタジーライフ」も、
ファミコンで狂ったようにプレイしていた「カービィ」も、
そして、FFXIIIシリーズも当然素晴らしい楽曲で感動したんですが、
デュープリズム」への思い入れが強すぎて、本当に申し訳ないです。
思い入れが強すぎて、素直に聞けなかったところもあるにはあるんですが(笑)。


星のカービィの楽曲は本当に大好きなんですが、
シリーズ全部をプレイしていないこともあって、
ここ数年に発売されたタイトルについては思い入れがあまりないのが実状です。
なので、藝大GSE2でファミコン版の楽曲が演奏されると知ったときはうれしかったんです。
石川さん、安藤さんの紡ぎだす音色はシリーズ通して大好きですし。
木管五重奏という選択もこの楽曲にぴったりだったように思いました。
オーボエやっているのでどうしてもオーボエ中心に見てしまうんですけど、
ファゴットのリズミカルなベースと時折入るクラリネットの合いの手がとても心地よかったです。


デュープリズムコナミ時代から大好きな作曲家である仲野さんの作品です。
スクウェアに移籍してFFXなども手掛けられていますが、
私の中ではこのデュープリズムの楽曲は忘れられないくらいに大好きなものになりました。
仲野さんの作る透明度の高い音楽の数々を、
いかにして弦楽五重奏とピアノに落とし込んでいるのか、私の興味はそこだけでした。
そこだけというのは言い過ぎでしたね、すいません・・・
コミカルな曲調が多いゲームであるが故なのか、弦主体で奏でられるとやや重い印象でした。
おそらくはそのあたりは計算されているのだろうとは思いますが、
だからといって原曲を損なったアレンジであったかというとそうではないんです。
幾度となく奏でられるメインのテーマがそこここに登場し、
それが形を変え音色を変え現れては消えていくその様が、
実によく構成されているな、という印象でした。
そして効果的に使われているピアノがとてもいい役割を担っています。
細かい話は省きますが、とにかく聞いてて気持ちよかったです。
特にファンシーメルのアレンジは秀逸でありました。


ファンタジーライフは全く楽曲を知らないんですが、
FFシリーズなどで知られる植松さんの楽曲ということもあり、
親しみのあるコードだったりメロディだったりを堪能することができました。
金管の音色とピアノの音色が合うかどうかと聞かれると多少疑問が残る気がしなくもないですが、
個人的には金管六重奏のみでの演奏でもよかったかなと。
前述のとおり、チューバの安定感もそうですが、
トランペットやホルン、トロンボーン、そしてユーフォニウムそれぞれのスキルが高く、
ほんわかした楽曲が多い印象の今作にとてもマッチしていたように思いました。

メドレー部なんですが、戦闘曲ってやっぱり熱くなりますよね。
街のメドレーもカービィの「夢と寒冷地の面」の楽曲のアレンジがとても素晴らしくて、
聴いてて泣きそうになったんですけど、
そのあとの戦闘曲メドレーでその涙が引っ込んでしまうという事態になりました。
どれも印象的でしたが、デュープリズムの「行く手をはばむものたち」、
そしてFFXIIIシリーズからの「魂の解放者」はかなり熱かったです。


FFXIIIシリーズの楽曲。
浜渦さんの楽曲は最近あまり聴いていないんですが・・・
FFXIIIシリーズはすべてプレイしており、とても楽しく演奏を聴くことができました。
パンフレットに「プログラムにない曲もいくつか隠されております」と書かれてましたが、
藝大で音楽を学ばれるとこういう仕掛けをされるのがお好きな人が多いんですかね(笑)。
ゲーム音楽演奏団体の編曲を担当されている方も、
プログラムに入ってない曲などを織り込んだりしているので。
ま、それはともかく、
FFXIIIのメインテーマが大好きなのでそれを聴くことができてうれしかったです。
FFXIIIの代表曲ともいえる「閃光」は・・・まあ、ああいうアレンジもいいのかな、という感じでした。




約80分強のコンサートはアンコールもなく無事に終了しました。
個人的な印象をここから少し。いやなことも書いちゃいますけどね。


藝大GSE2の公式Twitterってのがあるんです。
私もフォローしてるんですが、
そこに「整理券配布場所まで案内します」ということが書いてありました。
が、結局一般入場が開始されてから第6ホールまで案内はありませんでした。
私の場合は事前にホール前で配布されることは知ってましたし、
何度も藝大には通っているので場所もわかっていました。
が、何も知らない人が案内もなくそこまで行くのは大変だったろうな、と思います。

そして、この整理券の配布です。
右上に整理券の番号が書かれているのですが、
どうやら61番からの配布だったようです。
つまりは、招待客の方、奏者やスタッフの身内の方々に配られていたということですね。
まあ、そういうもんだってことはわかるんですけど、
朝早くからきている人が並んで手に入れられるのが60番以降からっていうのは、
はたからみるとすこし不公平感があるように思いました。
私も早めに並んだこともあって60番台の整理券番号を手に入れられましたし、
最前列の良いところに座れたのもそれゆえではありますが、
少し釈然としないものを感じたことも事実です。
無料で行われるものですし、文化祭の一環ということもあるので仕方のないところかもしれませんが。

私がアマチュア、プロ問わずに公演を敬遠している理由の一つが、
「公演中になぜパンフレットを見るのか」というところにあります。
近年、こうしたコンサートのマナーがさらに悪くなっている印象があるんですよ。
特にこのパンフレットを公演中に音を立ててみるってのが本当に多いんです。
前述のスタッフさんであるカービィお姉さんもそれをやられてました。
後ろにいらした男性も同じ列にいた年配の女性も、
皆、演奏中にパンフレットを音を立ててみていました。
曲目を確認したい気持ちもわかります。
ただ、できればそうしたものを演奏中に見るのだけはやめていただきたかったです。
小編成の器楽曲はそれほど音量があるわけではないので、
そうした音が耳についてしまうのです。
事前にスタッフさんからもそうした注意がアナウンスされればまた違ったのかもしれませんね。


全体合奏演目から登場した指揮者の米田さん。
最初は安定していたように見えたんですが、
最後の演目であるFFXIIIシリーズの演奏ではちょっと走りぎみだった印象です。
そのため、すこし演奏にばらつきのある箇所も見られました。
残念ながらこれについては指揮者に責任があるように思います。
学生オケなんてこんなものでしょ、という意見もあるでしょうけど、私は厳しいので(笑)。


とまあ不満なところも多少あるにはあったんですが、
総じてとても楽しめる演奏会となりました。

奏者の皆さま、スタッフの皆さま、
そして何より今回の演奏会の企画をされた鈴木さんに感謝します。
ありがとうございました。

あ、そうそう、最後に忘れそうになりましたが、
パンフレットとても素晴らしい内容でした。
記載されている文章もそうですし、レイアウトやイラストなど、
細部まで凝ったものを作ろう、という意思を感じることのできるものでした。

また来年も楽しみにしております!!

Walter Carl Becker

アメリカのロックバンド、というとちょっと違和感があるんですけど、

Steely Danのギタリスト、ウォルター・ベッカーが亡くなられたそうです。

 

Steely Danの音楽は前々から大好きなんですよね。

アルバムも何枚か持ってますし。

アメリカ留学時代に知り合ったその音色を、

一度は生で聴いてみたいと思っていたんですけどね。

 

少し心に穴があいたような、でもこれでゆっくり休めますねとも思えるような、

そんな不思議な気持ちです。

御冥福を。