音楽つれづれ日記

音楽好き、飽き性、そして中庸思考。

うちわねた

最近あまりTwitterを見なくなったんですけど、

たまたまさっき開いてみたら、こんなリツイートがありました。

ゲーム音楽の演奏会に行くと、内輪ネタや閉鎖的な空間で少し近寄りがたい空気がある。少し遠慮しがち・・・」

確かこんな意味合いの言葉だったと思います。


内輪ネタって仲良しグループでいる間はたしかに楽しいんですよ。
他の人が知らないネタであるってこともそうなんですけど、
「暗黙の了解」を知ってるぞっていう優越感にひたることが出来ますから。

ただ、例えばです。
内輪ネタなど全く知らない人が、
そういうネタ満載の場所へひょっこり顔を出したらどう思うんでしょう。


プロ・アマ問わず、ゲームの音楽の演奏会がかなり増えてきて、
ゲームファン有志が集ってコアな演奏をして注目を集めているものもあります。
私も二年くらい前まではそういう演奏会にも行ってたんですけど、
ここのところそういう演奏会から足が遠のいてきた気がします。

自分で言うのも憚られますけど、ゲーム創生期からゲーマーだったので、
割とゲームの音楽は聴き込んでいる人です。
だから、内輪ネタにも苦もなくついていくことはできます。
しかし、「行くたびにいつも同じ人達がいる」空間で、
「コアなネタを知らない人が演奏を聞く」というのは、
ある種、拷問に近いのではないかと思うんですよ。

「知らない人は来なきゃ良い」という考え方もあるかもしれません。
確かにそのとおりだと思います。行かなきゃ良いんです。
ただ、演奏する曲目を見て参加した人からすると、
そういう雰囲気をチラシやツイートだけで把握するのって難しいと思うんです。


私が有志の演奏会を敬遠するようになったのは、
「いつも同じ奏者」が「いつも同じ観客の前」で、
それほど代わり映えしない演奏をすることにどういう意味があるのか、
ということを真剣に考えるようになった、ということがあります。
(当事者たちは変化していると思っているかもしれませんけど)

確かに演奏のクオリティは高いと思いますし、
そういう演奏を心待ちにしているファンの人も多いと思います。
胸襟を開いて演奏することができるって、
奏者から見ると心地よいでしょうから。
でも毎回同じ観客ばかりで、
内輪ネタで盛りあがるようなことがあるってのはどうなんでしょうか。
演奏後に、懇親会と銘打っていろいろな人と語る機会があるものもありますが、
そこでも結局は同じメンバーや奏者同士がグループを形成して話し込んで、
たまたまそこに入り込んだ新参者からすると、
その輪に入ることが出来ず一人で戸惑いを覚えるのだと思います。

私の場合もそうでした。

少人数で順番に奏者が登場する演奏会に行ったときのことです。
とてもいい演奏会だったと思うんですけど、
その後に懇親会というのがあったんですよね。
そこで主宰の方が参加してくれたすべての人に、
声をかけてまわってたりしてたんですけど、
その他の出演者やスタッフのほとんどが、
奏者とその取り巻き同士で集まって内輪ネタで盛り上がってました。
私はその演奏会に知り合いが出ていたので参加したんですが、
中には知っている人もいましたけど、
結局はその知っている人達との会話のみに終止してました。
私はどちらかというと、ズケズケと踏み込んでいくタイプの人間なんですが(笑)、
その時は、その演奏会独特の排他的な雰囲気に飲まれてしまい、
結局知り合いと主宰の人以外と全く会話をすること無くその場を後にしました・・・

ためらわずにその輪の中に入ってみればいいと思うのでしょうが、
主催者の意図に関わらず、
ややもすると「一見さんお断り」という空気感のある演奏会に、
何のためらいもなく入っていける人ってそんなにいないと思うんですよ。


ただ、その逆も言えるんですよね。
奏者側や主催側からすると、一見さんで来たお客さんや知らない人たちに対して、
どういうふうに声をかけてよいのかわからないわけです。
それに気心の知れた人たちが周りに集まっている方が圧倒的に楽ですし、
わざわざこちらから声をかける必要もないだろう、と思いがちです。

私はこのあたりにマンネリを防ぐ手立てが隠れてるような気がするんですよね。
この場合のマンネリというのは、奏する曲目ではなく人付き合いのお話ですけども。

こういう演奏会に行く人もそうですし主宰する方もそうですけど、
人見知り率が結構高い気がします。
おひとりさまで演奏を見に来ることが多い中で、
知らない人にこちらから声をかけることってかなりハードルの高い所業です。
それは奏者側にももちろん言えることです。
お客さんに声をかけたいけど自分から行くのはちょっと、という方も多いはずです。

そういうお互いの遠慮みたいなものが、
結局は知り合い同士が集まってグループを形成してしまって、
内輪ネタなどで盛り上がってしまうことで、
何も知らない人たちをドン引きさせてしまう一因となってしまっていると。


以前にもあったんですけど、
ご夫婦でとある演奏会に来られていたんです。
そのご夫婦ともに面識はあって、特に奥様の方はかなりフランクな人で、
私のような人にもひと声かけてくれる優しい方でした。
旦那さんの方とは何かゲーム関係の集いみたいなところで一度お会いした程度です。
そして私は礼儀としてその旦那さんに「お久しぶりです」を声をかけたんですが、
聞こえなかったはずはないんですが見事にスルーされてしまいまして。
きっと照れてたのか私のことが好きではなかったのか、
まあどっちでもいいんですけど、そのことに酷くショックを受けたんですね、私が。
それ以降、あまり演奏会などで声をかけるのを控えてます・・・


単に私がひどい飽き性で、
違うこともしてみたい、違う演奏も聞いてみたい、
という欲求が強いだけかもしれませんし、
これまで語ってきたことが私のひとりよがりな意見であることも承知してます。
そんなことを一切気にしないで聴きたいものを聴けば、
演奏したいものを奏すれば、それでいいじゃないの、
という意見も分かりますし、理解はしているつもりです。
気心の知れた人と語らったり一緒に演奏したりすることが、
ただ純粋に楽しいということももちろん頭のなかではわかってます。

しかし。

そういう空気感がたまらなく苦手な人もいるんですよね。
せっかく演奏が素晴らしいのに、そうした空気感があるために敬遠してしまう。
もったいない、とはわかってながらもあんな経験を二度としたくはないという思いで、
少しずつ距離を置いていって、結局はそこから遠く離れてしまう。
こういうことが少なからずあるということは知ってほしいと思うんですよね。

内輪ネタはもろ刃の剣、
心地よい空間を作る事ができる、と同時に、
ついていけない人は容赦なく切り捨てられる。

これは私への自戒の言葉でもあります・・・。
私も言葉だけでなく態度に気をつけねば(笑)。

演歌とアレンジのお話

以前このブログで「アレンジのお話」と題して、

いろいろと書かせてもらいました。

 

実は今、1件編曲のお仕事をしています。

お仕事というよりも、古い友人の依頼というべきでしょうか。

もちろんちゃんとしたお仕事なので報酬はいただくことにしています。

 

友人だから、知人同士のことだからという理由で、

無料でそういうことをやる人もいるとは思いますが、

ことお仕事ということであれば対価はもらうようにしてます。

それに見合うだけのものを作れなかったら返納しますし、

いい作品を作ることが出来れば、追加で物品をいただくこともあります。

つまり、需要と供給の関係ということですね(笑)。

 

ま、そんな経済論はさておき。

 

今やっているのはバンドアレンジです。

友人がやっているバンドなのですが、

その友人が作詞作曲をしたものをバンド全体で演奏できるように、

それぞれの譜面(スコア)を作るというのが私のお仕事です。

ドラムスであったりベースやギター、キーボードなど、

それぞれが同時に演奏をしてきちんと音楽になるようにするわけですね。

結構久々にバンドアレンジするので、少し緊張してますが、

明後日までに終わらせなければならないのに、

別の仕事の関係もあってまだ一つも手を付けてません。

いやあ、こまったこまった(笑)。

 

バンドサウンドをバンドたらしめているものは何なんでしょう。

 

ライブハウスなどに行くと大音響で鳴り響くサウンド。

私なんかはああいう雰囲気がとても好きで、

暗く狭いハウスのなかが熱狂と興奮に包まれる中、

つんざくように響くドラムスやギターの音色を聞くと、

得も言われぬ感情がわき上がってくるものです。

 

とはいえ私は今、音楽界からはやや距離を置いており、

音楽を提供する側から提供される側になった人間なのですが。

 

私も一通り音楽大学で教育を受けた人間です。

作曲科という、変人の集まりみたいなところですけどね(笑)。

 

常々ブログや口頭でも言っているんですけど、

音大を優秀な成績で卒業したからといって音楽の道に進めるとは限りませんし、

専門的に音楽を勉強していないからといって音楽ができない訳でもありません。

音楽界の第一線で活躍されている人の多くは、

音楽が大好きで同しようもない人たちの集まりであるような気がします。

 

まあ、そんな一般論はともかく。

 

ようやく本題に入ります(笑)。

 

 

最近ちょくちょく演歌を聴いてるんですよ。

あんまり知られていないことかもしれないんですけど、

演歌の編曲って昔も今もかなり上質なものが多いんです。

(あくまでも私見です)

他の音楽が上質ではないわけじゃなくて、

若い人があまり聞く機会のない演歌でも、いい曲がたくさんあるってことです。

 

作曲家としても編曲家としても尊敬している方のお一人、若草恵さん。

テレビドラマやアニメーションの音楽も数多く手掛けられてますが、

演歌の編曲でもとても素晴らしいものがあるんですよ。

 

演歌歌手である香西かおりさん。名曲はたくさんありますよね。

私が最初に香西さんの歌を聞いたのが「花挽歌」でした。

三木たかしさんの作曲、川村栄二さんの編曲です。

そこから香西かおりさんの歌は結構聞いているんですけど、

玉置浩二さんが香西かおりさんに提供した楽曲というのがあるんですね。

レコード大賞も受賞した「無言坂」、そして「すき」という歌です。

無言坂は前述の川村栄二さんのアレンジなのですが、

「すき」は若草恵さんが編曲を手掛けられています。

 


香西かおり (Kaori Kōzai) / すき

 

この曲がホント好きなんですよ。

紅白で昨年も歌唱されたと思うのですが、その前からずっと好きです。

20年位前の作品ですしね。

 

若草恵さんの編曲で言うと、

小泉今日子さんの「ヤマトナデシコ七変化」や、

アニメ「ロミオの青い空」の主題歌「空へ・・」なども

実は若草さんの手によるアレンジです。

 

美空ひばりさんの名曲「愛燦燦」もそうですね。


愛燦燦 - 美空ひばり

 

この曲、小椋佳さんの作詞作曲ですが、

若草さんのメリハリのあるアレンジが素晴らしくて、聞いててジーンとなります。

 

こうして2つの映像を見てみると、

少し共通するものがあるような気がしませんか?

何かはあえてここでは語りませんが(笑)。

 

演歌もたまには良いものですよ。

日本人の心だね~、なんてことは全く思わないんですが、

それでも胸に来る何かは確かにあるように感じます。

Gravity Daze2を聞く

昨夜、通販で購入したCDが到着しました。

 

GRAVITY DAZE 2 オリジナルサウンドトラック

GRAVITY DAZE 2 オリジナルサウンドトラック

 

 

PlayStation4にて昨月発売されたゲーム「Gravity Daze2」。

5年前にPS Vitaで発売されたものの続編としてリリースされました。

音楽を担当されたのは私の尊敬する音楽家の一人、田中公平さんです。

 

話が前後しますが、

2月20日月曜日の夜に、このサントラ発売を記念した生放送がありました。

ニコニコ動画のプレミアム会員であれば2017年5月頃までタイムシフトで見ることが出来るみたいです。

相当内容の濃い生放送だったので良ければ御覧ください。

 

この生放送で音楽の収録映像を流したりバンドで生演奏をしたりと、

いろいろなことをやってたんですけど、メインとなる企画は、

「作曲者自らが楽曲の解説を行う」というものでした。

 

発売されたばかりのサントラ楽曲を動画で見るってのは本当は嫌なんですけど、

この1曲だけは聞いて欲しいので・・・

 


グラビティデイズ2 BGM 「グラビティデイズ2」

 

この曲「GRAVITY DAZE2」を最初に体験版で聞いた時に、

私の心をスーッと持っていかれるのを感じました。

イントロから「おお、すごい」と思わせてくれる楽曲です。

そのイントロの後、高らかに鳴り響くトランペットソロがまた気持ちいい。

エリック・ミヤシロさんのその音色はパワフルなのに少し柔らかい印象です。

そしてメインテーマがひとしきり奏でられた後に、少し憂いを帯びたメロディが。

ポルトガルの民謡、ファドのエッセンスを意識したそうです。

そこからさらにリズミカルに変わります。公平さん曰く、ここは南米の作曲家であるヒナステラの楽曲を意識しているとのことでした。

そしてまたメインテーマの旋律へと戻っていきます。

 

公平さんご本人は「少し詰め込みすぎたか」という感想でしたが、

わずか2分強の楽曲にこれだけの要素を詰め込んで全く破綻してないことが驚きです。

高揚感を持続させてくれるオープニングです。

 

この1曲だけですでに満腹ではあるのですが、

実はこのサウンドトラック、CD4枚組、計3時間半もの音楽が収録されてます。

どんだけ気合入ってるんでしょうね、公平さんは(笑)。

 

田中公平さん渾身の一作、GRAVITY DAZE2。

ぜひ一度手にとって聞いてみてください。

 

 

追記

ニコニコ動画に生放送のアーカイブ動画があったので。

音楽の収録風景やアーティストインタビューが見られます。

(動画の6:00~あたり)

オケ経営のことをちょっとだけ考えてみた

作曲家の田中公平さんのブログに、
オーケストラ大好きの作曲家として」というタイトルで投稿がありました。
詳細はリンク先を見ていただくのが一番良いのですが、
プロの作曲家の観点から、
プロオケの運営の危機感みたいなものをそのブログの端々に感じ取ることが出来ます。

公平さんはその中で、
オーケストラの経営危機の要因について以下の理由を挙げられています。

#1)人口の減少による、従来のクラシックファンの著しい高齢化
#2)聴衆の意識の多様化に付いて行けず、旧態然としたコンサートの方式
#3)劇場の減少による劇場スケジュール確保の困難さと経費の高騰
#4)年末の第九しか、キラーコンテンツのない業界


私もクラシックやジャズを始めとして演奏会へは頻繁に通っています。
ジャンルはかなりバラバラですけど、
フルオーケストラの演奏も年間を通して多く聞かせていただいてます。

公平さんのあげられた理由は、
頻繁に演奏会に行く私も肌で実感するくらいわかりやすいものです。
高齢化についてはまさにその通りで、
クラシック音楽の演奏会に顔を見せるのは、ジジイやババアが圧倒的に多いです。
中には音大生や専門生のようなかなり若い人も見られますけど、
大半は老人と言われる人たちです。


さて。

ここ最近、ゲーム音楽をプロオケが演奏する機会が増えてます。
以前はアマチュアの演奏会が占めていたサブカル分野の演奏会も、
徐々にではありますが、プロオケが参戦するようになりました。
顕著な例で言えば、プロの吹奏楽団によるDQの演奏会があげられますし、
プロオケがDQだったりFFだったりといった大作のゲームの音楽を演奏するというのが、
最早当たり前になりつつあるのではないか、とも思います。

そこで公平さんがあげられた理由の4番目に着目してみます。
「年末の第九しかキラーコンテンツのない業界」
まさにそうです。これまでは年末に馬鹿みたいに行ってる第九の演奏会、
これが集客の目玉のひとつでもありました。
しかし目玉がこれだけという状況はあまり好ましくはありません。
第九とは別にキラーコンテンツが必要、ということですね。


そこに登場してきたのがゲーム音楽です。
DQなどの成功例もありますし、
ある程度の、いや結構な集客が見込めるコンテンツのひとつです。
オーケストラ運営の危機感があれば飛びつきたくなるのもうなずけます。
チケットが早い段階で完売することも珍しくないことから、
柳の下のどじょう状態になっている感も否めません。

そのくらいオーケストラ経営が立ち行かなくなりつつある、
ということのあらわれでもあります。

従来のクラシック音楽を主体とした演奏会を続けたいから、
集客力の高いゲーム音楽の演奏会を行っている、という考え方はしたくないのですが、
これだけ雨後の筍のごとく演奏会が開かれている状況を考えると、
そういう考え方もあながち間違っていないのかもしれない、とも思うのです。

私の考え方がひねくれているから、という理由ももちろんありますけども(笑)。


話は突然変わりますが、私はプロオケの演奏が好きです。
逆に言うとアマチュアのオケの演奏は極力聴きたくはないんですよ。
前にもブログでも書きましたが、
演奏スキルの心配を、演奏会の本番でしたくはないんです。
本番では、椅子に深く腰掛けて目を閉じたり、演奏している姿を目に焼き付けたりしながら音の世界と戯れたいと思っている人です。

確かに愛のある演奏は大事です。しかしまずは愛よりもスキルです。
その曲が大好きという気持ちだけ空回りして演奏が散々だったとしたら、
私は二度とその演奏団体の演奏会へは行きたくなくなるでしょう。
それがどれだけ私の大好きな曲であったとしても、です。

そういう観点から見ると、
プロオケがゲーム音楽の演奏へ参入してくるというのは喜ばしいことです。
そこにプロオケ奏者のゲーム音楽への愛が加われば言うことはないんでしょうけど、
プロというのは、愛だけで演奏するというわけではありませんから。
(愛がない、とは言ってません。念のため)

一定数以上の集客力を見込めるであろうゲーム音楽演奏会。
プロオケの安定した演奏で好きなゲームの音楽を聞くことが出来るのであれば、
ゲーム音楽好きならずとも行きたくなります。
プロオケのフランチャイズホールで鳴り響くゲーム音楽、というのを想像すると、
ワクワクする自分もいます。
しかしながらそれとは反対にちょっとさびしく思う自分もまたいます。
そう思ってしまう理由はここで書くのを控えさせてもらいますね。


あとは値段設定ってのもありますね。
クラシック音楽の演奏会って基本的に高いんです。
日本で定期演奏会をされているところでも、
S席で7000円とか8000円とか取られるところもあります。
近年増えてきたゲーム音楽の演奏会でも、プロオケ奏者によるものを見ると、
同等の、あるいはそれ以上の金額を提示しているところもあります。
この辺については、公平さんがあげられた理由の3番目とも関わってくるんでしょうね。
そもそも劇場を確保するときにかかる費用が高い。
そして劇場スケジュールを確保すること自体が難しい。
そうした経費の影響をもろに受けるのが、
聴衆が支払う演奏会の費用ということになります。

私自身はオケの運営側に立ったことはないので、
この価格設定の細かい所までは把握することが出来ません。
そして私は、想像だけでいろいろと決めつけをすることを極端に嫌う性質なので、
きっとこういうことなんでしょう、という物言いもしたくはありません。
なので、この辺については専門の人に詳しく話を聞いてみたいんですよ。
それも一人だけじゃなくて10人あるいは100人単位で。
一人だけにきいたところで概要を把握することは不可能ですし、
それ以前に、私は一つの事柄を決めるのに一つの意見だけを鵜呑みにしてしまうことはない人なんです。
なので、そういう話に詳しい人はぜひ私にご連絡ください(切実)。



田中公平さんもブログで書いておられますけど、
クラシック音楽の演奏会って愛想が全くありません。
聴衆は決められた時間に会場へ行って所定の席に座らされます。
そして、コンマスまたはコンミスが登場して、
オケのメンバーが登場してチューニングを行います。
その後、指揮者が登場と同時に拍手。厳かに演奏が始まります。
演奏が終わると指揮者が客席に向かって一礼。
その後アンコールなどの演奏がある場合もありますが、
基本的には演奏が終わるとそのまま解散という形になります・
「昔からそうなんだから仕方がない」という旧態然とした意見もありますが、
それだと新規の方々にとってクラシックが敷居の高いものとなってしまうのもわかります。
気楽に聞ける演奏会も増えてきてはいますが、
クラシック音楽の演奏会の大半は、
「変化をあまり好まない老人どものための演奏会」という面もあるように思います。
クラシックはかくあるべきだ、という凝り固まった思想の持ち主がたくさんいて、
伝統という言葉に縛り付けられて身動きが取れない状態になってることに気づかず、
伝統に縛られるがゆえに伝統に滅ぼされてしまうことになってしまう。
もしかしたら、そういうことが遠くない未来に起こる可能性もあります。

なんて書くと「じゃ伝統を捨てろというのか」という方もいらっしゃるでしょう。
ですが、私はそんなこと一言も言ってません。
伝統は大事です。それはそれできちんと継承しつつ、
もう少し違う一面を見せても良いのではないか、という提案の一つに過ぎません。
守るべきものは守り、攻めるときは一気呵成に攻める。
そういうことも時には必要なのかもしれないな、ということです。



というわけで、思うところをのべつまくなしに語ってみました。
私もプロオケの演奏は今後もたくさん聞きたいと思っている一人です。
だから経営が危ういのであればお助けしたいとは思うのですが、
何分にも経済力も乏しく、ましてや人間力も乏しいので(笑)、
こんなブログを書くことでしか恩返しができないのが悔しいところです。
そもそもこのブログ自体、恩返しになっているのかどうかも怪しいですけど・・・

Mr.Sとの別れ

Mr.S、とその人は呼ばれていました。

 

昨年93歳を迎えられ、毎年のように日本へ来られて、

とても老齢とは思えぬ機敏な動きでオーケストラを指揮されていました。

 

私は彼の指揮で二回ほどブルックナーを聞かせて頂きました。

もともとそれほど聴き込んでいるわけでもなく、

あまり好みではなかった作曲家の一人ではあったのですが、

彼が指揮するブルックナーはとても明快で、

余計なものを一切混ぜていない純粋な音色を聴かせてくれました。

 

もちろんこれは私個人が感じた感想なので、

他の人がどういう感想を持っているのかは分かりません。

 

前にもこのブログで書いたかもしれませんけど、

クラシック好きを自称する方の多くは濁ったフィルターを持っていて、

頑固で意見を曲げようとしないクソジジイが多い印象なので、

Mr.Sの演奏を快しとしない人もきっといらっしゃるはずです。

まあ、そういう人に向けてこのブログを書いてないので、

そんな連中のことなど知ったこっちゃないんですけど(笑)。

 

 

この人の指揮でもっとブルックナーを聴いてみたい。

そう思っていた矢先、Mr.Sの訃報を知ったのです。

 

スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ。Mr.Sと呼ばれた孤高の指揮者。

私は彼の演奏をもっと聞いていたいと思いました。

だから訃報に接して残念に思ったのと同時に少し安心した自分もいたんです。

「ああ、これで安らかに過ごすことが出来ますね」と。

 

でも、もう少しだけ彼の音色を聞いてみたかったなあ。

やっぱりさびしいです。

Sonny Clark / Cool Struttin'【ジャズのススメ 23】

超メジャーアルバムを紹介するのはあまり好きではありません。

このソニー・クラークのアルバムもジャズをかじったことがある人なら、

おおよその人はご存知であることは疑いようもないんですけど、

私の中でソニー・クラークという人を定義付けてくれた、

ある意味記念碑的なアルバムであるということから、

趣旨を曲げて紹介してみました。

 

Cool Struttin

Cool Struttin

 

 

ジャケットがすでにおしゃれです。

脚フェチな私にはもうたまらないジャケ写なんですけど(笑)。

フィリー・ジョー・ジョーンズポール・チェンバースアート・ファーマー

名前を聞いただけで、あああの人、という名手がアルバムに参加してますね。

前回紹介したジャッキー・マクリーンもA.Saxで参加してます。

そしてそんな名手の演奏に負けず劣らずのピアノを奏でるソニー・クラーク

最初に聞いた時は鳥肌たつくらいにヘビロテしてました。

どれもこれも大好きなんですが、表題曲のCool Struttin'ですかね、やはり。

ぜひアルバム全曲を10回くらいはリピートしていただきたいです!

 


Sonnny Clark Cool Struttin

 


Sonny Clark - Lover

ゼルダの伝説31周年

1986年2月21日金曜日。

この日に産声を上げたゲームが、
31年を経た今でもシリーズとしてリリースされ続けています。
ファミリーコンピュータの周辺機器のひとつとして発売された、
ディスクシステム」のローンチタイトルとして登場して以来、
据え置き機、携帯機の別なく様々な形態で我々を楽しませ続けた、
ゼルダの伝説の最新作がいよいよ来週発売されることになります。

思えばリアルタイムでシリーズ物をプレイし続けたタイトルのひとつであり、
謎解きが分からなくて途中でゲームを投げてしまいそうになったことも、
その世界観に没入してしまい涙をながすことも一度や二度ではありませんでした。

ゼルダシリーズの何に、私を含めたファンの方々が魅了され続けているのか、
それは私にも明確な解答を見いだせずにいます。
ただ、ゲームとして面白いことはもちろん、
主人公のリンク、ヒロイン格のゼルダをはじめとした魅力的なキャラクターや、
耳に心地よく響く音楽、そして謎を自力で解けた時の快感など、
それぞれの要素が絶妙に絡み合ってひとつの世界観を形成しています。
その完成度の高さがゼルダゼルダたらしめている一因となっているのでしょう。


最初にプレイしたディスク版のゼルダの伝説
当時インターネットなど無かったので自力でほとんどクリアしていきました。
最初は裏ゼルダなどの存在すら分からず、普通にエンディングだけ見たんですけど、
雑誌や口コミなどの情報でコンプリートまでやりこんだゲームでした。

その翌年に発売されたリンクの冒険
見下ろし型だった初代から横スクロールのアクションメインのゲームに変わって、
面食らいはしたものの、プレイするとゼルダらしさがあって、
迷いながらも最後までプレイし続けました。多分一番苦労したシリーズ物のひとつです。

ハードがファミコンからスーパーファミコンに代わって最初のゼルダ
神々のトライフォースは、未だにプレイしたくなるほど好きです。
謎解きの難易度が絶妙で、さくさくプレイできるんですけど、
いろいろとコンプリートするとなるとその難易度があがって、
それもまたやり込みたくなる要素でもありました。
エンディングの曲で涙したのもいい思い出です。

携帯ゲーム機、ゲームボーイで発売されたシリーズ、夢を見る島。
白黒画面で残像もありやりにくかった思い出もありますけど、
これまでのシリーズとは一線を画す切ないストーリー、
そして携帯機用にカスタマイズされたシステムなど、
いろいろと異色ずくめのゲームではありますが、
ファンの間ではとても評価の高い作品のひとつとなっています。
のちに夢を見る島DXとして5年の時を経て再発売され、
カラー液晶対応となり、視認性も向上しています。

スーパーファミコンの周辺機器として登場したサテラビュー


BSのデータ放送を利用してインタラクティブにゲームが楽しめるそのシステムで、
ゼルダの伝説がプレイできました。「BSゼルダの伝説」ですね。
1995年配信当時、声優さんの演技や内蔵音源ではない音が流れるゼルダの伝説を、
プレイできたのは、今にして思うととても貴重な経験だったな、と。
難易度はそれほど高くなく、ミッション形式で進むお手軽ゼルダという印象でした。

さらにハードは代わり、NINTENDO64へ。
ハード発売からしばらくして発売された時のオカリナは、
初の本格3Dとなり世界が大きく広がりました。
少しダークな世界観と巧緻なシステムは後のシリーズにも多大な影響を与え、
この作品をベストと推す声もかなり多いですね。
私もしばらく時オカにハマり続け、沼から抜け出すのに一苦労でした(笑)。
3DS版としてリメイクされた時のオカリナ3Dが2011年に発売されてます。

時のオカリナのシステムを踏襲し、また一味違ったゼルダを。
開発期間1年強で開発されたムジュラの仮面は、
ダークな世界観がさらに深まりました。ちょっと怖いんですよね。
3日間という限られた時間を何度も経験しながら謎を解いていく、
そしてクロックタウンの人々の生活をそこここに感じることが出来て、
この作品が大好きという声も少なからずありますね。私も大好きです。
3DS版としてリメイクされたムジュラの仮面3Dが2015年に発売されています。


ゲームボーイカラーで発売された、ふしぎの木の実
ゲームメーカーのカプコンが主導となって開発を担当した作品です。
しかしゼルダ好きによって作られたそのゲームは紛れもなくゼルダでした。
大地の章、時空の章とタイプの違うゲーム2種類が同時発売され、
2つをそれぞれ順番にクリアすると真のラスボスが出現するというのも新しかったです。
時空の章のとあるダンジョンで数日悩んだのも良い思い出でした。


任天堂が出した新しい据え置き機、ニンテンドーゲームキューブ
新ハードで登場した風のタクトは、シリーズで初めてトゥーンレンダリングが採用され、
まるでアニメのような可愛らしいキャラクターが特徴です。
大海原が舞台となり、船を操り広大な海を横断しながら謎をときます。
私はこの風タクがとても好きで、何度もプレイしました。
目をつぶってもクリアできるかもしれません(誇張表現)。
のちにWiiUでHD版が発売されましたね。こちらも良リメイクでした。

ゲームボーイアドバンスで発売された神トラ&4つの剣
神トラのリメイクを含む2作が収録されていますが、携帯機用にカスタマイズされてます。
開発は確かカプコンで行われたんでしたっけ?うろ覚えですけど(笑)。
4つの剣は会社の同僚と一緒にやり込みましたね。
マルチで楽しめるゼルダは新鮮で楽しかったなあ。
そのシステムが後の3銃士へ受け継がれることになるんですね。
その4つの剣の続編ともいえる、GCソフト4つの剣+。
種類の違うゲームが遊べたんですけど、
これもマルチプレイが採用されてました。GBAをつなげて遊びまくりましたね。
4人でリアルに集まってテレビの前で喋りながら遊べるゼルダは、
やっぱり新鮮でしたね。時間忘れるくらいハマりました。
オフ会かなにかでまた4つの剣+やりたいです。

GBA専用で発売されたふしぎのぼうし
こちらもカプコンが開発を担当した作品です。
この作品、実は一度プレイを中断したんですよね。
どういうわけだか未だにわかりませんけど、二ヶ月くらい放置してた気がします。
今では大好きな作品の一つとなっているんですけどね。
3DSを早期購入した人を対象に配布された「ニンテンドーアンバサダー」対応のゲームのひとつとして、私の3DSにも入ってます。
また機会を見てちゃんとプレイしたい作品です。


トワイライトプリンセスは、Wiiのローンチタイトルでもありました。
もともとGC用に開発されていた本作をWii用にアレンジしたんですよね。
そのため、Wii版のリンクは右利きになってます。
通販専用としてGC版のトワプリも発売されました。
ちなみに私は両方同時並行でやってました(笑)。
ミドナツンデレぶりも見どころのひとつですが、
エンディングのとあるシーンで号泣したのも良い思い出です。
昨年春にWiiUでHD版が出たのも記憶にあたらしいところですね。


携帯ゲーム機、ニンテンドーDS用に開発された、
夢幻の砂時計、そして大地の汽笛
操作がタッチペン用に大幅にカスタマイズされた今作は、
手軽なゼルダと思わせておいて、かなり本格的な謎解きが楽しめました。
風タクのトゥーンレンダリングシリーズでもあり、キャラも魅力的でしたが、
少し操作に苦労させられたんですよね、私(笑)。
ラインバック、好きだったなあ・・・
あと、大地の汽笛のラスボス戦、思い出すたびに熱いものがこみ上げてきます。
WiiUバーチャルコンソールでもプレイできますのでぜひ。

Wiiで発売された外伝的、というより番外編的作品である、
リンクのボウガントレーニング、これもかなり異色作です。
Wiiザッパーという周辺機器があるんですよ。


Wiiリモコンとヌンチャクを所定の位置に装着して使うガンコントローラなんですが、
まぁこれが使いづらいのなんの(笑)。
要するにゼルダの世界観を使ったシューティングゲームなんですけど、
ザッパーのトリガー部分が戻らないときがあって、ゲーム途中であたふたしたこと多数。
ヌンチャクとWiiリモコンでもプレイできたんですけど、
あえてイバラの道を進もうとザッパーでクリアまでやりました。
もう二度とWiiザッパーでトレーニングはやりたくありませんけど(笑)。


ゼルダの伝説の始まりの物語として2011年、
ゼルダの伝説25周年の記念すべき年に発売されたスカイウォードソード
開発にもかなりの時間を要した超大作です。
平均プレイ時間が歴代のシリーズでも随一の長さというところもありますが、
かなり個性の強いキャラも多数登場しました。
人間関係も複雑で、そのあたりはムジュラを彷彿とさせますし、
トワイライトプリンセス以来のリアルリンクによるゼルダということもあり、
かなりシリアスなストーリ展開でハラハラドキドキの連続でした。
私の個人的な意見ですが、ボス戦が特に印象深くて、
古の大石窟というダンジョンのボス、ダ・イルオーマ戦は、
BGMの熱さ(厚さ)とあいまってとても印象深い戦いでした。
泣かせるシーンが随所にあり、涙枯れそうなくらいないた作品でもあります。
ちなみに、据え置きゲーム機ではこれが今のところ最後のゼルダシリーズとなります。


2013年末に発売された3DS用のゼルダ神々のトライフォース2。
壁に張り付いて平面となって壁の中を自由に動き回れるというアクションや、
3Dの立体視を利用して高さを活かしたギミックもありました。
音楽も前作の神トラを踏襲したものになっており、
中でも最終ダンジョンであるロウラル城の音楽は、
逆再生すると神トラでおなじみのハイラル城の音楽になるという仕掛けは、
当時のネット動画でも話題になりましたよね。
逆再生と言えば、まずはスカウォの女神の詩なんですけど(笑)。
個人的意見ですが、マザーマイマイの音楽が大好きです。
数回プレイしたんですけど、実は印象が薄いんですよね、神トラ2。
2日くらいで初回クリアしてしまったからなんでしょうね、きっと・・・


ゼルダ無双シリーズのことも語りたいんですけどね。相当やりこんだので。
ただ純粋なゼルダシリーズではないという私個人の判断から、
無双シリーズはここでは割愛します。
また改めてこのブログでゼルダ無双愛を語ってみたいと思います。


現在発売中のもので最新のゼルダシリーズが、
2015年に発売されたトライフォース3銃士です。
まあこれも純粋なシリーズ物かと言われると・・・
このゲームも会社の同僚とローカル通信で楽しんだくちです。
インターネット経由でも楽しみましたが、
そばにいる人とワイワイ言いながらやるとこれほど面白いゲームはないですね。
結局仕事の合間とか仕事終わりにがっつり楽しんで、
最後までやりきりました。あのときは楽しかったなぁ・・・
4つの剣+でもこういう集まりはやったんですけど、
それと同じくらい、いやそれ以上に盛り上がった作品でした。


そしていよいよ3月3日に、WiiUそしてNintendo Switchで、
最新作であるBreath of the Wild(ブレス・オブ・ザ・ワイルド)が発売されます。
(私は英語の頭文字を取ってBotWと略して呼ぶようにしてます)
全世界のゼルダファン待望の新作ということで期待に胸を膨らませている方も多いと思います。
私もそうです。この二ヶ月位はそのために働いてきたようなものです(笑)。
すでにコレクターズ・エディションを予約済みですし、
もちろんSwitch本体やamiiboもいろいろと予約いたしました。
あと10日後にはプレイできるかと思うと嬉しい半面、
この10日がたぶんながく長く感じるんだろうな、とも思います。
来月中旬にまたバレンシアへ出張するので、
持ち運びできるSwitchで向こうでも楽しみたいなと。




最後に。

ゼルダの伝説発売31周年、おめでとうございます!!